Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

花の色は…(トゲコマチガニ・ハクセンコマチテッポウエビ)

2020-03-24 19:19:43 | エビ・カニ類

陽光たっぷりで、心地良い日が続いているやんばるです。

風は北寄りですが、エキジット直後でも寒さを感じることもなく…。

めっきり春…なこの頃です。

週の後半には夏日になりそうな予報も…。

風は北東。晴れ。

■■

『花の色はうつりにけりないたずらにわが身世にふるながめせしまに』

桜の季節ですねぇ…。

例年のようなお花見が出来る雰囲気ではないですけど…。

冒頭の和歌は小野小町が詠んだ歌で、『花の色は』の花とは桜の花のことなのだとか。そして同時に女性の美しさ(美貌)のことでもあるのだそう。

『桜の花の色はむなしく色あせてしまった、春の長雨が降っている間に。恋に思い悩んでいる間に私の美貌が衰えてしまったように』という感じの意味なのだとか。

さすが世界三大美人の一人。自分で自分のことを美貌だったと言い切ってしまってますね。しかしながら、当時の小野小町像とされる絵や彫像は現存せず、後世に描かれた絵でも後ろ姿が大半で、顔がよく分からないものが多いのだそう。

では何故小野小町は美人だというイメージが定着したのでしょうか。実はそれには紀貫之が関わっているのだとか。「男もすなる…」で始まる『土佐日記』を書いたあの紀貫之です。

彼が小野小町のことを「いにしえの衣通姫(そとおりひめ)のようだ」と感想を述べたのだとか。『衣通姫』とは、記紀に登場する絶世の美女で和歌の名手であったとされる人物です。でも実は彼は小野小町の容姿が衣通姫のようだと述べたのではなく、小野小町の詠む和歌が衣通姫のそれのようだと評価したのだそう。それがどこかの段階で、容姿も衣通姫のようだとなり、小野小町は衣通姫のように美しい、となっていったようです。

本当のところはどうだったのでしょうね。

本人は美貌だと言っていますけど…。

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それはともかく…

〈ケブカガニ科ムラサキゴカクガニ亜科トゲコマチガニ属トゲコマチガニ Tiaramedon spinosum 20年1月14日 沖縄島安和〉

〈テッポウエビ科ツノテッポウエビ属ハクセンコマチテッポウエビ Synalpbeus simpsoni 20年2月4日 沖縄島安和〉

どちらも和名の中に『コマチ』を持つ2種ですが、このコマチはウミシダのこと。

ウミシダの属名(学名)であるComaster(コマステル)またはComatula(コマトゥラ)が、その由来なのだそう。

画像の個体の住処になっているリュウキュウウミシダ属の学名にもOxycomanthusで『コマチ』に繋がる響きが入ってたりします。

『コマチ(ウミシダ類)』に住むエビ・カニということですね。

 

 

コメント
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