変わらず強い日差しの真夏日ですが、風が心地良かった本日のやんばるです。
といってもこの日差しも明日までのよう…。
南の海上の台風13号がゆっくりと北上してきそうです。
明後日には先島諸島辺り、そのまま東シナ海を進んでいく予報です。
明日の後半にはうねりありな海況になりそうです。
風は南東。晴れ。
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グリム童話に『わらと炭とそら豆』という話があります。そのあらすじはというと…
お婆さんがかまどでそら豆を煮ようとしたとき、鍋から一粒のそら豆が、かまどからは一本のわらと赤く焼けた消し炭が土間に落ちました。そら豆とわらと炭はそのまま旅に出ることにし、家を出て野原を歩きだしました。しばらく行くと川がありました。どうやってその川を渡るか、三人は思案を始めます。そのうちわらが、自分が横たわって橋になるから、君たちが渡って、最後に引き上げてくれと提案します。炭とそら豆は賛成し、最初に炭が渡り始めました。けれど途中まで行ったところで怖くなり、立ちすくんでしまいました。すると炭の火がわらに燃え移り、二つに折れて炭とわらは川に落ちてしまいました。その様子を見ていたそら豆は、腹を抱えて笑い転げました。あまりにも笑いすぎたため、とうとうお腹が破裂してしまいました。そこへ一人の仕立屋が通りかかりました。仕立屋は親切な人だったので、破裂したそら豆の腹を糸で縫い合わせてくれました。でもそのとき黒い糸しか持っていなかったために、そら豆には黒い縫い目がついてしまいました。
…とまあこんな感じの童話です。
そら豆には『お歯黒』と呼ばれる黒い筋の部分がありますが、何故そんなものがあるのかという理由を示すお話。所謂『由来譚』と呼ばれるものです。
そら豆の黒筋は縫い目だったんですね。一緒に旅する仲間が、川に落ちるのを見て腹が割けるほど笑い転げるって、かなりやばい性格のような気もしますが…。で、そのそら豆は親切な仕立屋に助けられるという…、何というか不条理にも感じられたり。
この話は世界中に分布してまして、エストニア・ラトビア・リトアニア・デンマーク・フランス・ドイツ・ハンガリー・ロシア・インド・アメリカ等々に似た話があるのだとか。
日本でも青森から沖縄まで、八十話近くあるらしいです。まんが日本昔ばなしにも『ソラ豆の黒いすじ』として収録されています。
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さて…
〈ハゼ科ハゼ亜科イソハゼ属クロスジイソハゼ Eviota sebreei 19年7月10日 沖縄島崎山〉
画像は幼魚。
学名種小名は『sebree氏の』の意。献名です。
半透明の体内部に走る赤色縦帯が、クロスジなのでしょうか。アカスジじゃなくて…?
まあどちらにしても縫い目ではありません。
縦帯上縁の白色点列はちょっと縫い目っぽいですけど…。