無意識日記
宇多田光 word:i_
 



『Forevermore』でひとつ目を引いたのが「インフィニティのポーズ」である。まさかあのウルトラセブンごっこみたいなジェスチャーが「無限〜∞」を表してしたとはね。更に身体全体でも。要するに八文字なんですが、タイトルの"forevermore"が「永遠に」という意味だから「無限」を持ってきた、という事だ。

この「おおらかさ」が気になっている。大体同じ意味だからこれにしよう、っていうその"大体"加減が。

厳密に言えば永遠と無限は別の概念だろう。だが、多くの局面で同じ意味の言葉として使っていいのもまた事実。そんな感じの言葉の使い方って、歌詞を練り込むヒカルの芸風からするとおや?と思わざるを得ず。

しかしこれが『Forevermore』の特徴なのだろう。もってまわった言い方をせず、言いたい事をダイレクトにそのまま言う。それが歌詞のコンセプトなのだ。だから大体伝わればそれで十分であり、細かい言い回しの違いによる微細な差異などに気をとられる必要はない。

『愛してる』『いつまでも』とまぁラブソングとしてありきたりを通り過ぎて定型文として辞書登録された言葉が居並ぶ。しかしそれこそが狙いだろう。タイアップ先のTBSドラマ「ごめん、愛してる」自体、テレビドラマのテンプレートの組み合わせで成り立っている作品だ。主題歌もまたテンプレートで構築されているとフィット感が増す。非常によく出来ている。

なので、この歌に関しては歌詞の詳細な分析自体が徒労に終わる可能性が高い。「つまり……読んだままなのね?」と言われるのがオチだ。だからあまり面白い事は書けないかもしれないのだが、何がどうなっているかは徐々に理解できる筈である。お楽しみに。

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