前回、チケット運営さんのことを「相手を騙そうという気満々」と書いてしまって言い過ぎたかなと思い直しつつも、自分がこう言いたくなってしまった感情を整理してみる。
やはり依然引っ掛かるのは
・当選確率が上がらないのに同一公演複数回申込可能
・海外勢ほぼ全滅
の2点だろうか。
ここらへん、どうしても「肝心なことを黙っていれば沢山CDを買わせれるぞ、うひょひょ!」みたいな“悪意”を感じ取ってしまっていたのだが、追加販売告知での
「アルバム購入者対象受付にてお申込みいただいた方に於きましては、多くの方がチケットのご用意が出来ない状況となりました。」
という謝り方をみるに、もしかしたら悪意じゃなくて無能だっただけなのでは?という疑念が湧いてきた。よく言われるように、責任ある立場の無能と悪意はしばしば区別がつかないものなのだ。セクシー田中さんの件だって…とか言い始めると話が逸れるからそこには踏み込まないけれども。話を戻して。
つまり、仮説を述べるとこうだ。「チケット販売システムとして、SFツアー独自のものではなく、過去のどこかで使ったシステムをそのまま流用してしまったのでは?」と。
例えば同一公演を複数回申し込める仕組み。これ、CDシリアルを想定したシステムではなかったのではないの? つまり、過去のチケット販売で「申込が無料で出来る」ケースに対応したシステムをそのまま使ってしまったのでは? であれば、AKB商法などより遥かに悪辣な今回の仕様が生まれたのも納得できる。普通ならそんな流用を放置するなんてあり得ないけれども、論理的にはあり得る。
次に、海外勢の惨憺たる結果。これも、恐らく他のアーティストで使われた仕組みを流用していたのではないか? どんなものかといえば、全国ツアーにおいて、会場に近隣にお住まいの方の申込を優先して当選させる仕組み。これは、特に公演数の多いアーティストでは有用なバイアスとなる。そもそも全国ツアーというものは、アーティスト側から出向いてその土地の人たちに観て聴いてもらうのが本来の趣旨だ。それを一部の熱狂的なファンや物凄いお金持ちが全国のチケットを買い占めてしまってどの土地でも最前列は同じ顔触れ、みたいな事になると「ちょっとそれはどうなの?」となりかねない。あぁうん、そういう場合もなくはない、ってだけね。殆どのケースでは「わざわざ遠征に来てくれるなんて!」と大喜びされると思いますデスよ、ハイ。そんなこんなで、住所を登録してもらってそれに基づいて当選を割り振る、というやり方は一定の妥当性があるだろう。
ところが、これはあクマで申込者ほぼ全員に対して「地元の公演」が行われるのが前提だ。「皆さん、遠征よりもまずは、地元で楽しんでね」ということでしかない。つまり、そもそも地元に来ない申込者が多数居る場合はこの仕組みを使っては絶対にダメなのである。
今回の宇多田ヒカルの『SCIENCE FICTION TOUR 2024』に、万が一このシステムを使っていたら大変な事になる。全世界からファンがやってくるのだもの。地元で公演が開催される申込者なんて一部でしかないのだ。なのに、海外の住所で登録してればそりゃ真っ先に弾かれるよね。つまり、宇多田ヒカルという国際的な人気のあるアーティストに適用してはいけないシステムを今回適用してしまった結果この「海外勢ほぼ全滅」という事態が齎されてしまったのではないか?という疑惑。なお香港台北公演も同じく地元勢が強かったという呟きを見かけた気がするがこれについては私は調べてないのでわからない。同じ傾向があったのかもしれないわね。
以上2点、普通であればあり得ない話だが、チケット運営会社が人手不足か何かで従前のシステムを、そのシステムが援用されるべき前提条件をまるで踏まえずにそのまま流用したのだと仮定すれば、このような今回の結果が生まれた可能性もなくはない、とは言えるのだ。自分でも書いてて「流石にあり得ないだろ」と思ってはいるんだよ、本音としては。でもねぇ、そもそも2月発売分で当選者出し過ぎて四苦八苦って、各所への報告連絡相談を怠った結果にしかみえないしな…少子高齢化ってこういうことなのかな…(遠い目)…。
まぁ、流石に今回のこの日記は妄想に留まるとは思うものの、こんなことを顧客に考えさせてる時点で色々とまずいのよ、えぇ。前回も祈りましたが、どうかこの後からはつづがなくチケットが皆さんに行き渡りますように。どうか、お願いしますわよ運営さん。
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