つばめ江戸日記

岡本茉利さんや好きなアニメ、声優、時代劇等について好き勝手に思う事を書き連ねています。

踊る御大とチャイナドレス

2021年11月07日 | 時代劇

片岡千恵蔵御大主演の映画
『アマゾン無宿 世紀の大魔王』を拝見しました。

この映画、前評判によれば
ストーリーが奇抜で千恵蔵御大が物凄い事になっているとの事で
どう言う映画なのか興味を持っていましたが
実物を見ますと
まずは千恵蔵御大がよくぞここまでぶっ飛んだ事をしてるなあと感じました。

千恵蔵御大が演じたのが、アマゾンから来た博打打ちの源次で
(本当の正体は後述します)
劇中でやってる事は
半分位、多羅尾伴内みたいな感じですが
精神病院に潜入する所で、頭がイカれたのを装って踊り出す辺りは
正常な人の筈なのに、一番イカれている風に見えてしまう位
ノリノリに踊りを披露するのが衝撃的でした。

あと、進藤英太郎さん演じる要所要所で喧嘩をしながらも
御大とコンビを組む形になる
国定忠治の子孫で日系人の博打打ちの熊吉もとても良かったです。
進藤さんと言うと後年はホームドラマの頑固おやじが印象的でしたが
この作品では、どちらかと二の線の千恵蔵御大との対比で
三の線の役所を軽妙に演じていました。
特に進藤さんの見せるコミカルな表情が笑えましたね。

こんな凄い世界観ですが
ちゃんと悪者は月形龍之介さんと三島雅夫さんで
お二人は御大&新藤さんを中心とする独特の世界と一線を画す如く
普通に悪者を演じていたのも良いアクセントになっていました。

あと、女優陣は
三田佳子さん、佐久間良子さん、久保菜穂子さんも出ておりますが
佐久間良子さんが西部劇の女ガンマンみたいな姿で出て来たのも良かったですが
久保菜穂子さんがチャイナドレスで怪しげな魅力を発揮していて
特に良かったです。

ラスト、進藤さんの熊吉はそのまま博打打ちと分かりますが
実は千恵蔵御大演じる源次は博打打ちではなく
ブラジルのただの百姓だと正体を明かすのには驚きました。
ただの百姓があそこまで肝の据わった行動できないし
まして百発百中の件銃捌きが出来る筈はない訳でして・・・
絶対正体隠してますよね?

つまり、源次こそが世紀の大魔王だったとしたら
納得できる・・・かもしれません。