ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

瀬戸内食材探訪5

2016年03月25日 | てくてくさんぽ・取材紀行

竹原のタケノコゆえんの料理を味わったら、その産地へと足を向ける。市街北東の小吹地区は斜面に挟まれた山峡で、竹林が広がる集落である。ここでは7世帯でタケノコ堀を行っており、その様子を見せていただいた。

タケノコの出荷は3月中旬から4月いっぱいまでと、非常に短い。早朝に竹林に入り、わずかな土の盛り上がりを見つけて掘り出すため、成長しておらず柔らかいのが特徴。畑を日頃から整備してないと見つけられないほどの起伏のため、手間がかかるがそれがブランドとなっている。「竹の更新や肥料やり、害獣駆除と年中手間がかかるのに、とれるのは1ヶ月ちょっとしかない」と、案内の方が笑っている。

いざ斜面に入ると、すぐに見つけて掘り始め、先っぽが見事に出てきた。大振りなのよりも500グラムほどの小柄なのが味がいいそうで、穂先が刺身で食べられる柔らかさとか。自分も目を凝らしてひびを見つけ、掘ってもらうと見事に出てきた。なんだか宝探し気分で、楽しいやら得したやら。

卸値の問題もありやっていくのは大変だが、評価されるようになってきたのでブランドを守りたい、との言葉が、何とも頼もしい。春先の里の幸、ぜひ掘り立てを竹原に食べに来てもらいたいものだ。


ローカルベジタでヘルシーごはん…竹原 『農家レストラン西野』の、竹原たけめし

2016年03月25日 | ◆ローカルベジタでヘルシーごはん
瀬戸内食材探訪は、尾道から竹原へ。「マッサン」の舞台として知名度が近年上がった、安芸の小京都である。名の所以は竹林が多いことにあり、ご当地野菜として名高いのがタケノコ。3つの料理を売りに出しており、「農家レストラン西野」にてそれぞれを味わった。

「竹原たけめし」は、広島のおいしいもの選手権「OC-1」で入賞したご当地料理で、タケノコを用いた押し寿しとちらし寿司がメインの膳。さっくり軽やかなタケノコは青い香りが清々しく、春の息吹が溢れかえっている。おかずも竹原ご当地の品をつけるのが決まりで、タコは三原に隣接の忠海が水揚げだけに、シコシコと甘い。吉和町の名産・ジャガイモは、ポテトサラダに。ねっとり濃厚なのは、赤土質の土壌ゆえの身の詰まり方だとか。タケノコのかき揚げも、サクサクと軽い。

同行の方は、上記のジャガイモとタコを用いた「竹原いもたこカレー」を試食。さらに店の西野さんが、「竹原バーガー」をかなり推してくれ、追加でわざわざ作っていただいた。米粉のバンズに、タケノコの照り焼きに、吉和町のジャガイモと地元銘柄牛の峠下牛のコロッケが挟んである。昨年鳥取で開催された、ご当地バーガー選手権に出展したものの、入賞を逃して4位だったのが相当残念だった様子。テイクアウトしたので、しっかり味わって評価しなければ。

和膳に洋食にテイクアウトと、三種揃った竹原タケノコグルメ。地産品のPRに、頑張ってもらいたいものだ。

ええじゃん尾道@尾道

2016年03月25日 | 旅で出会った食メモ
瀬戸内食材探訪・尾道編のラストは、産直店の「ええじゃん尾道」の視察。開店と同時にお客が押し寄せる人気店なので、オープン前の様子を見せていただいた。店頭には昨日来取材しているアコウをはじめ、オコゼ、メバル、チヌ、スズキなどが丸のままズラリ。どれも程よい大きさで、小魚自慢の尾道オールスターといった感じだ。中には1.5キロほどの大振りの鯛、ゴソゴソ動いているシャコ、干物のデベラの材料であるタマガンゾウヒラメも。

中でも目を引くのはタチウオで、刺身とさくどりされたのが並ぶ。因島の近海でとれ、一般的には高級魚だが界隈では普段使いの魚だそう。バックヤードでこれをさばいた方は、釣ってきた漁師の奥様。この施設、漁師が個々に水揚げした魚を持ち込んでいるので、魚種が多彩なのに加え、漁師の奥様方が加工も請け負っている。大ダコがゆだっていたり、コノシロが酢漬け用におろされたりと、皆さんさすが手際がいい。

尾道水道さんぽ

2016年03月25日 | てくてくさんぽ・取材紀行
駅前のホテルから産直市場の「ええじゃん尾道」までは、海沿いを5キロちょい。通勤通学で渡船に乗る人たちを逆行しながら、海岸通りを行くのは気持ちいい。

尾道大橋をくぐると歩道のない国道になり、造船所と小さい漁港がちらほら続き、橋の向こうも結構尾道らしい。造成された工業団地にでたら、もう着いたも同然。