ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

尾道夜景てくてくさんぽ

2016年03月24日 | てくてくさんぽ・取材紀行
今回の尾道はお魚推しで、坂の町さんぽはスルー。それももったいないので、夜の宴の後に少し歩いてみた。22時まではライトアップされていて、なじみの千光寺新道の夜景はなかなか新鮮だ。

明かりに惹かれ、つい千光寺まで登ってしまった。魚食べ尽くしなのの消費に、いくらかなっただろうか。

ローカル魚でとれたてごはん…尾道 『青柳』の、アコウの煮付け

2016年03月24日 | ◆ローカル魚でとれたてごはん

瀬戸内食材探訪の尾道編、尾道漁港でアコウの水揚げを見た後、夜は市街の料亭「青柳」にて、尾道の春の魚料理に舌鼓となった。これまた高級魚のオコゼ、岡山名物だが尾道でもとれるママカリと、尾道の売りは瀬戸の小魚との話だけに多彩で味が深い。

もちろん、漁業の藤川さんが獲ったアコウも登場、醤油とショウガがしっかり効いた煮付けで出された。藤川さんもご主人の青柳さんも、「アコウは煮付けが一番」と口をそろえるだけに、煮汁が染みながら身の瑞々しさがしっかり立ち、白身魚の調理法の真骨頂である。

こちらの店では先代の頃からアコウの料理を出しており、古くからの尾道の地魚として評価しているそうである。アコウは大振りでも身の味が大味にならないそうだが、煮付けは20センチほどのやや小型のが向いているらしい。塩焼きや酒蒸しも旨く、和の料理法なら割と何でも合うので重宝しているのだとか。

尾道は魚が何でも美味しい中、推しとなる魚がひとつ欲しかった。そういう意味でアコウをPRしていくのは良いこと、と青柳さん。名物づくりではなく「尾道でとれている素材」が大事と、地元愛かつローカル魚愛が伝わってくる、そんな尾道のローカル魚探訪である。


ローカル魚でとれたてごはん…尾道・尾道漁港の、アコウの水揚げ

2016年03月24日 | ◆ローカル魚でとれたてごはん

瀬戸内食材探訪の尾道編、続いては尾道大橋を望む尾道漁港にて、アコウの漁師さんに話を伺った。藤川さんはアコウ漁に関しては漁協一の腕前で、今日いただくアコウはぜんぶ藤川さんの手によるものとか。尾道大橋を望む漁港にて、漁船の生簀から見せていただいたアコウは、独特の模様が印象的だ。

アコウはしまなみ海道の島じま付近の、底に砂とドロが適度に混じった岩礁に生息している。あまり動かない底魚で、近隣の呉や福山ではとれない、尾道生粋のローカル魚なのだとか。旬は産卵期前の7月半ばからお盆にかけてで、この時期はひと網で100〜150匹もとれることも。尾道に春を告げる魚でもあるようだ。

もともと尾道では食べられてきた魚だが、ひところ資源が減少。種苗放流の効果が出て、近年は漁獲量が安定しているという。最近の市をあげてのPRにも協力的で、尾道に来てもらい、食べてもらって広めることが大切、と藤川さん。尾道水道と多島海を眺めながら、坂の街でいただくことで味がひとしおに感じられる、そんなローカル魚なのだろう


ローカル魚でとれたてごはん…尾道 『ドン・フェデリーゴ』の、アコウのアクアパッツァ

2016年03月24日 | ◆ローカル魚でとれたてごはん

瀬戸内の食材探訪の最初は、まずは市街から車で15分ほどの浦崎にある「ドン・フェデリーゴ」にて、アコウの料理をいただいた。アコウとは正式名を「キジハタ」という、ハタ科の魚。ひところから漁獲が減ってしまい、幻の高級魚と称されたが、放流の効果で近年漁獲が回復。ここ数年、市のブランド魚として熱心にPRされている。

いただいた料理はアクアパッツァで、30センチほどのがまる一尾蒸されて出された。この日揚がったのを漁師の方から直買いしたのを調理、身がパツパツで弾力があり、みずみずしい。くせがなく味がしっかりした白身なので、洋風の調理法もなかなか合う。

ご主人は料理人ながら、自ら選んだ食材を料理に出したいと、漁業も始めたという。家業が漁師で飲食店もやってる例は見られるが、珍しいケースだ。店からすぐの船着場には刺し網や蛸壺漁の操業をする船が停泊、すぐ目の前の海で漁をしてとれた魚介を供する、恵まれた環境だ。