瀬戸内食材探訪の尾道編、続いては尾道大橋を望む尾道漁港にて、アコウの漁師さんに話を伺った。藤川さんはアコウ漁に関しては漁協一の腕前で、今日いただくアコウはぜんぶ藤川さんの手によるものとか。尾道大橋を望む漁港にて、漁船の生簀から見せていただいたアコウは、独特の模様が印象的だ。
アコウはしまなみ海道の島じま付近の、底に砂とドロが適度に混じった岩礁に生息している。あまり動かない底魚で、近隣の呉や福山ではとれない、尾道生粋のローカル魚なのだとか。旬は産卵期前の7月半ばからお盆にかけてで、この時期はひと網で100〜150匹もとれることも。尾道に春を告げる魚でもあるようだ。
もともと尾道では食べられてきた魚だが、ひところ資源が減少。種苗放流の効果が出て、近年は漁獲量が安定しているという。最近の市をあげてのPRにも協力的で、尾道に来てもらい、食べてもらって広めることが大切、と藤川さん。尾道水道と多島海を眺めながら、坂の街でいただくことで味がひとしおに感じられる、そんなローカル魚なのだろう
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