暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

養豚場

2007-05-25 | -2007:わりとマシなもの
戒律に縛られ
自律的な機械たちは自虐を味わう
独壇場のサディストの群れ
牛を買うのは召し使いだが
牛を食うのは主人の仕事である

立ち上がるがいい
お前たちは箱に整然と並んだ
主を満足させる豚なのだ
その足で立つがいい
ちょうど退屈していた独裁者は、
戯れにその骨を折ってしまうだろう

生きたいならば考えるな
自分が何のため生きているのかなどと
勝ちたいならば仲間を捨てよ
それらはお前の新たな豚となる

今が今がと騒ぐ
識者ぶった猪たちも
所詮は工場から生まれたのだ
どれほどに自律をうたおうが
主が踊れと言えば踊る
その主こそが飼い慣らした猪なのだから

悩む頭など持ってはいけない
もしも安穏に生きたいのならば。
自由などという言葉に踊らされてはならない
もしも誇りを取り戻したいのならば。
足を折られる覚悟があり
足を折られる前に逃げる意志があるならば
立つがいい
牙を向け
そうすれば次はお前が
服を着た豚になれるのだ


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