暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

My Visceras For You

2007-11-26 | -2007:わりとマシなもの
胸の動悸が止まらない
(私の)
吐き気に似ている劣情の捻れ
(私の 私の)
見送る顔の空々しさは
最も忌むべき表情の一つ

(私の内臓をあなたに)

静脈血ほど黒くはない
私の清らかな体液を
あなたのものとしてしまおう
私の苦さをあなたは知らず
あなたの甘さを私は知らず
平行しない線の上
共有の誘惑は夢に掠れる

肉は信用に至らない
なぜならとても浮気だから
沈黙を守り巡る体液
言われなくとも動く内臓
開いて全てを捧げよう
裏切りを 私の
体が犯した裏切りを知りたいのなら
どうぞ脳漿まで啜るがいい
脊髄の真ん中を貫いて
四肢を罰して許すのならば
私は喜んで糧となろう

辿り着けないことも醍醐味ならば
それがいとわしいこともある

誰にも何も言えはしない
そんな舌は食べてしまおう
同じなのに解釈をたがい
理解し得ないそんな距離など
動悸をただ早めるばかり
食べてしまおう食べられよう
距離は同じ 同じになる

理解できないのなら
私の内臓をあなたに捧げよう 全て
残らず供物として やがて
嫌悪は誰に向くだろう
それが私の理解なのだと
喋る口も存在しない

叫ぶだろうか
狂うだろうか
私の既に知っている
理解を合わせ増大した
劣情に耐えるか弾けて散るか
どちらにしても距離はゼロ

(細胞など三ヶ月で消える)
私の内臓をあなたに
捧げよう 全ての願いと
この劣情 動悸を何もかも
捧げよう 意識の在りかをありったけ

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