暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

2009-11-05 13:31:24

2009-11-05 | -2009
腐敗する泥寧の中にいるわたしを
あなたは岸辺より手を伸ばす
沈んでいく顎はぷかぷかと浮き沈みを続けるが
動くことはできぬと酔いしれるわたしには
あなたの指先など肉にすぎない
あなたに何がわかろうか
わたしに何がわかろうか
纏い絡み粘りつく
紫色の泥の心地よさ
(わたしの足は何かの骨を踏んでいた)
きっとあなたにはわかるまい
その岸辺から手を伸ばすわけを
知り得ぬのと同様に
救けたいと望んだとても
そことここは天地ほど遠い
わたしは岸には上がらないが
あなたも沼へは潜らぬだろう

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