暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

熱を患う

2013-08-10 | 錯乱
ちくちく刺さる足の裏
痛い痛いときみは言う
ちくちく刺さる足の裏
痙攣するのは私のほう
背骨がめきめき音をたて
大きな木々のうろの影
足の棘は抜かないで
刺されば深く貫かれ
(いいえ、ずっと肌に)
痛いと苦しいと言えば言うほど
ぴくぴく動くきみの影
私はうろから解放された
きみの棘はいつまでも
いつまでもちくちく足の裏
抜けば抜いたで背骨も抜けて
放っておけばうろの住人
見ている、見ている、かみさまが
私ときみだけのかみさまが
目印ならばきみは食われ
目印ならば私は滅ぶ
もう遅い、もう遅い、なにもかも
せめて私はきみとともに
お腹の中で溶けたらよかった

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