ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

宇宙の犬

2011年08月19日 | 思想・学問

 スプートニク5号が2匹の犬と多くのマウスや蝿を乗せて宇宙に旅立ったのが、1960年の今日、8月19日だそうです。
 当時ソ連は宇宙開発で最先端を行っており、2匹の犬とその他の生き物たちは、地球の軌道を周回し、無事地球に帰還しました。
 当時の世界の人々にとって、感動的で衝撃的な出来事でしたでしょう。

 ソ連の宇宙犬というと、私は必ず、「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」という、12歳の少年、イングマルの成長を描いた映画を思い出します。
 公開は1985年、私は高校1年生でした。

 イングマルが夜空を見上げて想うのは、ソ連のロケットに乗せられて宇宙に旅立った犬のこと。
 彼らに比べれば、自分ははるかに幸せだと感じるのです。

 スウェーデンの美しい田舎を舞台に、兄に意地悪されたり、母親に怒られたり、近所の少女と幼いアバンチュールをお楽しみ中、少女の父親に見つかって追いかけまわされたり。

 サッカーとボクシングに興じる男勝りな少女とボクシングの真似事をしていて、妖しい雰囲気になったり。

 12歳の少年らしい性的好奇心や冒険心が、瑞々しく、しかし淡々とつづられます。

 ロウ・ティーンを描いた映画としては、出色の出来ではないかと思います。

 イングマル、美少年でも頼りがいがあるわけでもないのに、不思議と少女たちにもてるのですよ。

 一緒にこの映画を観た友人の女性は、分かる気がする、と言っていましたっけ。

 彼女がどこで何をしているか、今となっては知る由もありません。
 知りたいとも思いません。
 再会したとて、互いに衰えた顔貌をさらし合うだけのこと。
 二度と会わなければ、互いに永遠に10代なのです。

 閑話休題。

 この9年後、1969年の7月、アポロ11号は月面に着陸。
 人類は初めて、月に立ったのです。
 この約一ヶ月後、私はこの世に誕生します。
 当時の宇宙開発担当者の一人は、50年後には月のホテルでカクテルを飲んでるさ、と嘯いたと言いますが、あと8年ではそれはどうも不可能なようです。

 これから人類がどんな風に宇宙開発を進めるのか、楽しみです。

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アントン・グランセリウス,メリンダ・キンナマン,アンキ・リデン,トーマス・フォン・ブレムセン
IVC,Ltd.(VC)(D)
月をめざした二人の科学者―アポロとスプートニクの軌跡 (中公新書)
的川 泰宣
中央公論新社

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