街中のツツジは悲しい。角刈りにされ、ピンクに塗られ、花を数多く咲かすよう仕込まれ、すでに自分の色を失っている。
ヤマツツジは静寂の中、ひっそりと咲いていた。日に数人しか通らない山道の横で。
山中のツツジは、無限の空間を使い、上に右に左に前に、思いのままに伸びてゆく。一輪の花が、木々を後ろに従えて、より一層、力を示す。
(撮影は5月11日)
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