ワインでも料理でも色々な道具があります。
お金を出せば凄い道具が買えますし、凄い細工も出来ますね。
ワインも料理もです。
しかし、残念ながらそむりえ亭ではお金がありませんので最低限の道具しかありません。
それでも坂本君は工夫をして頑張ってくれていますし、中には手作りの道具すらあります。
お金が出来れば色々と買ってあげたいな、とも思いますが・・・・
しかし、私の経験上、道具が邪魔をすることがあります。
つまり「工夫」と「肌感覚」を失うという事です。
パンの発酵も肌で感じている「今の温度、湿度」と目で確認する「感覚」は機械より正確です。
またワインもグラスワインを機械に装着するスタイルで注ぐとお客様にボトルを見て頂くことが出来ないばかりか、温度も微妙な調整が出来ません。
何よりワイン毎の「良い酸化状態」を造り出せませんね。
ちなみに、今私が書いていることは世間では「負け惜しみ」とも言いますが、上記のようなことは多くの職人と言われる方々が感じていることですね。
ただ、時間は短縮できるのが道具=機械の長所です。
私を含めた飲食店オーナーは時間と仕上がりの狭間を揺れながら、経費に頭を悩ませるのが、ま、宿命なんですね。
便利な道具。たかが道具、されど道具です。