ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

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 樋口誠

シャルドネ

2010年05月15日 04時00分15秒 | ワインの事

ブラインドテースティングをしてわかりやすい葡萄といえば、ゲヴルツトラミネールで、次にシャルドネ、と思ってらっしゃる方が多いようです。

が、シャルドネは実は判りにくい葡萄です。「ニュートラル」と言われます。

ゲヴルツのような強い香りはありませんし、ソーヴィニヨンブランのようなすがすがい感じでもありません。

しかし、その代表的な産地のブルゴーニュで樽熟成されるようになり、他の産地でも同じ道をたどって「シャルドネってこんな感じ」というスタイルに仕上がっていくのです。

樽に寝かされ木に由来する香り、樽を通して酸化的になって身につける香り、樽の中で春を迎え酸が形を変えて柔らかさや円やかさが身につけます。これが一般的にシャルドネのイメージでしょう。

ニュートラルだからこそ、外からの或いは後天的な要素を素直に受け入れるのでしょうね。

これからソムリエ試験などを受けられる方が増えるシーズンが始まりますが、このニュートラルな個性が本来のシャルドネ、という事は覚えていて損は無いと思います。「アンウッディド」(木を使っていないの意)のシャルドネに引っかからないようにね・・・・