曽我部絵日記

曽我部昌史の写真絵日記

「もくもくもく」完成!

2007-09-11 | インポート

8月31日(金)

最終の飛行機で上勝へ。渋滞もなく順調に到着したんだけれど、やっぱり21時はまわってた。


9月1日(土)

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前回は8月16日まで上勝だった。その時の最後の状況がこれ。パーツ化が完了して、現地での組み立て作業を始めたところ。

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で、今回がこれ。ほぼ完成。予定よりも早い。予定よりも早いと、町の課長さんが学生達を四国一週に連れて行ってくれるとかくれないとか…。

パーツを持ち上げるのに、ユンボとかを使ったところもあるけれど、基本的には、地域の人たちと学生たちの手作業。ちょっと感動。

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最後に残ったパーツ5つをくみ上げて、完了(残しておいてくれたらしい)。

課長さんが焼きたての鮎とビールを持ってきてくれた(この日から、鮎の何とかっていう釣り方が解禁になったとか)。ビールと鮎で乾杯。上棟式ですね。

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早めにあがって、学生とぼくとで飲みにいくことに。で、その前に、軽くざぱん、と。


9月2日

道具をしまったり、補修をしたり、地面にバーグ(杉の皮)を敷いたりして、きれいに片付け。

さらに、地域の人たちに指示してもらった位置に望遠鏡加工(のぞくと、決まった場所が見える)をして完成。竣工ですね。上棟の翌日が竣工。

簡単に紹介すると、

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細いけもの道をいくと、この立面に対面。ここから、中に入る。

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中はこんな感じ。足下が空いている鍾乳洞みたいなかんじ。

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もともとあったクヌギの木々(1本だけサクラ)を残したので、ところどころに、こういう小さな広場っていうか広間っていうか、がある。

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反対側の端まで行くと、屋上(?)に上がる階段が。外形の巾が25メートルあるから、鍾乳洞的なところを歩いている行程としては35メートルくらいか。

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さっきの広間的な場所は、こういうふうになってる。

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屋上全景。


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指示される方向に穴をあける。すごく、切り取られた風景がみえる。

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で、記念すべき竣工式。去年の12月に案を発表して9ヶ月。ついにできた、っていうよりは、あっと良い間の9ヶ月。コアの学生達は、最後の1ヶ月以上、現地に滞在して製作にあたった。竣工はいつもうれしいものだけれど、こういうのは格別。

またまたビールと、今日はメザシを焼いたのとか豆腐とかで盛り上がった。

ということで、今年一番大変でかつ楽しかった上勝のプロジェクトは、一段落。みなさん、本当にお疲れさまでした。

「上勝アートプロジェクト」についてはこちら




オープンハウス、展

2007-09-04 | インポート

8月23日

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昨年11月にできた自宅のオープンハウスを兼ねて、展覧会を企画することになった。うちの壁画を描いてくれた淺井裕介さんとの共同企画。ぼくの夏休みでもある。オープンを前日に控えて、最後の準備中。葉っぱをはる淺井さんと、作業が終わって落ち着いている狩野哲郎さん。

「オープンハウス、展」についてはこちら
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岩崎貴宏さんの作品は、ブランケットや靴下の糸がほつれてきて鉄塔になってる、っていうもの。壊れやすく、うちの飼い犬(ミニチュアダックス)が近づかないようにバリケードでかこって作業。

今度、六本木クロッシング展(森美術館)にも出展するようなので、興味のある人は是非。

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最後に設営にやってきた齊藤祐介平さんの作品は、予想を許されない、っていうか、瞬間で得たその場についての思いが、一気に立体化したようなもの。脚立3台を活用してスピーディーに設置。持っててよかった(脚立)。


8月24日


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展覧会初日。ベッドは北川貴好さんの作品になっていて、水が出てたりするから使えなくって、寝袋生活。

で、早く起きたんだけれど、掃除したり展覧会配布資料をコピーしてたりしたらギリギリの時間。開始の11時よりも前に、家の前には人が集まってた。

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風呂にも作品があるから、かなり注意深い使い方が求められる。石鹸でグレーチングにある狩野さんの作品(雑草)が枯れちゃまずいし、脱衣スペースにある岩崎さんのブランケットからタワーが生えてきている作品を踏んだりしたら大変。かなり特殊な生活ですね。

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毎日場所を変えて展開する、蠣崎誓さんのちかいカフェ、っていうのもある。毎晩、丁寧に準備をするアイスコーヒーがおいしい。お菓子をつくってくれる作家も、毎日変わる。

で、この日は屋上でオープン。暑い(全日程晴れだった)。でも、思い返すと、この日は人数もそれほどではなくて平和だった。

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展示終了後、どうしてもこの期間内にやっておかなくちゃいけない研究室関係の打合せを、会場(=家)で。

窓にとまったヤモリが蛾を補食した瞬間に、学生達の目は釘付け。自然が近い。


8月25日

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この日は、建物探訪の取材があった(建物としての収録はもっと先。今回は作品展として)。人数は、昨日の倍近い。

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手塚貴晴+由比さんのところは家族総出で来てくれた。長女ぶなちゃんが、ガラスに顔をべちゃー。サービス精神旺盛なのは、両親ゆずり。おっきくなったなあ。

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中島佑太さんのプロジェクトを毛原大樹さん立ち会いのもと行う。内容は、なんていうか、来年へのプロジェクトの先延ばし計画? 毛原さんは、映像作品をテレビをつかって展示。

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この日の夜は、みかんぐみのスタッフ達がきて盛り上がった。竣工のお祝いは、柑橘系の鉢植え二つ。メールアドレスにちなんで、ポンカンと日向夏(コナツ)の樹。これで、柑橘系は5本になった。

一品持ち寄りパーティーで、食べ物も酒もクオリティの高い会だった。量も大変なものだったか。


8月26日

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この日が、人数的にはピーク。涼しいからか、朝一と夕方が特に多い。みんなくつろいでいて、パッと見では、建築を見ているような感じがしないような・・・・。ま、いいか。

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家の棚にも、普通に作品がある。左上が、昨日調印(?)した中島さんの作品で、真ん中が緑のはっぱの作品で、右下(二段目)が鈴木さんの写真。鈴木さんの写真は、建物のいろいろな場所にある。

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夜は、ホソイヒロコさんのダンス。屋上テラスが楽屋代わりになっていて、階段を駆け下りてきて始まった。この家に反応したダンスになっていて、見ていて気持ちよくて、さらに楽しい。

そのまま、会場で、っていうか、家で、ビールで乾杯。ホソイさんをはじめ、みんな、こういう時間がとても楽しい。


8月27日

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いよいよ最終日。朝、水まきをしていたら、玄関先に某喫茶店のアイスコーヒーの空コップが置きっぱなしになっていて、ふと、チラシとか近所に捨てられたりしてないか不安になった。駅までの道を確認に歩いて確認。ゴミはなかった(心配し過ぎですね)。

帰りは、道ばたの緑のはっぱの作品(葉っぱに笑顔の加工がしてある)を楽しみながら。

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淺井くんはライブで書いている。勢いがつくと、とても早い。どんどん枝が伸び、鳥が飛び、動物がやってくる。鳥の絵を、丸ごとはがして場所を変えていたのがおもしろかった。

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去年、NHK教育の高校講座「美術」でご一緒(司会)した、村井美樹さんも来てくれた。屋上のテラスがちょっと怖かったみたい。屋上テラスの扉をあけた瞬間から怖い、っていう人もいれば、エッジの手すりに平気で座っている人まで。高さ問題は、ほんとに人それぞれ。

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四日間の会期が終了。長かった。割と立ったまま(あるいは歩いている)で、かつ、朝早くから掃除とか洗濯とか水まきとかしてたから、けっこう疲れた。キッチンにあるものや、持ってたもので適当にツマミをつくってビールで乾杯。みんな、料理も自然とやってるみたいで、お祝いにもらったワインとかで、終電くらいまで。胡桃目の淺井さん。


8月28日

実は、この日に雑誌の撮影と、27日までに見られなかった人数名の見学と、BankARTスクールがあった。もう一日、油断できない。

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BankARTスクールは、ぼくの家でやって、みかんぐみ担当講座の最終回なので、ビールで乾杯(まただ)。

BankARTスクールと平行して、展示の撤収。終わってから乾杯。左から、鈴木さん、北川さん、齊藤さん、蠣崎さん、淺井さん。

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怒濤のような五日間だった。立場としてもまったく新しい体験だったから、そういう意味でも大変だったんだけれど、新鮮で楽しかった。みなさん、本当にありがとうございました。


8月29日

日常生活に復帰。昨日までが嘘のようだ。会期が終わったとたんに雨だったりするので、なおさら。ところどころに残ってる展覧会の痕跡がすでに思い出。

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淺井さんの枝は、テレビにまとわりついた(しばらくしたら、はがされるかも)。

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鈴木さんの写真、スタンド入りのをもらっちゃった。しばらくこのままに。

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狩野さんの雑草はこのまま継続することに。どこまで育つ?

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この蚊取り線香入れも淺井さんの作品。晴れてうちの備品となりました。

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みかんぐみのみんながくれたポンカンと日向夏(作品じゃないけれど)。