曽我部絵日記

曽我部昌史の写真絵日記

日常的な日々(?)

2007-02-21 | インポート

ちょっと油断してたら、またまたブログさぼってました。サボリ癖がぬけん。
とりたててネタもないからなんですが、ここ10日くらいを振り返ってみました。
写真も最後の一日しかとってませんでした。ごめんなさい。



2月8日(木)


朝一から、伊東豊雄さんの事務所でくまもとアートポリスの打ち合わせ。
熊本から桂英明さん(熊本大学)、末廣香織さん(九州大学)も来て、いろいろつめる。
モクバンコンペ第二弾があります。体力勝負勝ち抜き戦なかんじ。勇者の登場をまってます。
第一弾の藤本さんのプロジェクトもそろそろ着工。楽しみですね。


午後はゼミの担当学生グループと合流して、西荻窪にある三浦展さん
(下流社会やファスト風土で有名な三浦さんです)の事務所でシャッター街研究のミーティング。
詳細はいずれ紹介しますが、キャッチーなグラフィック系でかつ
実証的なノウハウ本をつくることを目指してます。


夕方は事務所に戻って、この間刊行した「別冊みかんぐみ2」の取材。
デザインの現場で取り上げてもらえるようです。


2月9日


事務所でまだ公にはできないプロジェクトや、公になっても問題ない
プロジェクトの打ち合わせ(なんのこっちゃ)をしてから大学に。


大学では、ゼミでやってるプロジェクトの打ち合わせをしたり、
卒業設計の事前審査などしながら、夕方からの防災グッズセレクションの打ち合わせ準備。
防災グッズのセレクションは楽しいけど難しい。防災に対して優れていてほしいし、同時に、
日常的に使っていないと役に立たないから普段から使いたくなるものであってほしいし、
さらには、デザイン的な工夫がたのしくてかっこよくないと選べない。防災に関する話は、
かならずどこかに矛盾があって、どれか一つの側面を棚上げにしないと、
新しい視点とか発見に向かいにくいみたいだ。


2月12日


休みの日なんだけれど、午前はみかんぐみでMM。
MMっていうのは、MIKAN MEETINGの略で(そのままですね)、
週に一回必ず行う、メンバー全員が集まっての打ち合わせ。議題は伊奈東小学校など。


午後は卒業設計講評会の発表練習を聞きに大学へ。休みなのでエレベータが止まってる。
東白楽駅から向かったのだけれど、神奈川大学は高台にあるので、駅から大学までで、
たぶん5、6階建ての建物分くらい登ってるんじゃないだろうか(今度調べてみよう)。
研究室は建物の6階にあるので、さらに登る。最近、健康になった気がする。


2月13日


今日から神奈川大学では卒業設計発表会が続く。ぼくのゼミの学生の分に関しては、
初日にほとんどの発表が終った。このブログでもゼミの学生の作品を紹介しようともおもうけれど、
これから、外でのいろいろな審査会に出すっていってたから、具体的な作品にふれるのはあとにしよう。
夕方まで発表で、大学の雑用を少しやってから夜は事務所に。


2月14日


発表二日目。今日の発表は午前中だけ。で、できたばかりの僕のゼミは学部学生しかいないから、
直接関係のある学生の発表は今日でおしまい。ぼくのゼミの学生の、
少なくとも半分は力を出し切ったガッツの感じられる作品だったと思う。


午後は教授会。教授会を終えて、夕方から3年生のゼミをやって、その後、
論文を出した学生の採点もしなくてはいけない、ということを今更ながら知って
(梗概しか読んでなかった)、本論を読む。
学生の論文をまとめて読むっていうのは、一日の最後にやる仕事じゃないな。
疲れた。夜、事務所に行く余力はなし。


2月15日


発表三日目。今日は大学院の発表。朝、寝坊をして、なんと家からタクシー
(駅まで走ろうかと思って家を出たら、なんと目の前にタクシーが)。
でも家から大学までで1000円くらいのものだから、ダメージはそれほど大きくないし、
今回は、朝の渋滞時の裏道まで教わった。ま、たまにはいっか。


発表では大学院の作品のレベルの低さに驚き、怒る。就職が決まって、とりあえず、
落第にならない程度にやっておけばいいや、とかって思ってるんだろうか。
夕方からデザインコースの判定会議。選考方法の考え方を抜本的に変える提案をする。


2月16日


デザインコースの会議(いろいろな議題)、学科の会議(卒業判定等)など。夕方からは学科懇談会。
どうやらこれがこの学科のひとつの締めのようだ。去年のこの会議に出た頃から、
なんとなく、神奈川大での活動を始めていたような印象がある。丁度一年か。


4月から非常勤で関わってくれる福島加津也さんや福屋粧子さん
(八島正年さんは残念ながらお休み)をはじめ、ぼくの前任者だった高橋志保彦先生や佐々木龍郎さん
山田良さん伊藤寛さん渡辺康さんなど、デザインコースの関係の人たちもたくさん集まった、
とてもたのしい会だった。中華街での懇談会の後、BankART NYKのパブに場所を移してさらにもりあがる。
3階の牛島達治さんや丸山純子さんの作品がみれたのもよかった。


2月17日


久しぶりに家の仕事。家の自主施工分もだんだん完了に向かっている。
ストリングカーテンの不足分をつけたり、外構を整えたり。あとは塗装の最終調整をして、
来週施工予定の植栽工事をうけて、多少の調整をしたら一段落だな。引っ越してから4ヶ月強。


2月18日


雨だったせいもあって、たまっていたいくつかのプロジェクトのスケッチをまとめたり、
明日のCCAに持っていくものを整理していたり、メールへの返信をまとめてしてたり、
買い物したりしてたら一日が終わった。週末な感じだ。


2月19日


朝一の飛行機で北九州。CCA北九州でレクチャーとプロジェクトの打ち合わせ。
レクチャーといっても、スタジオにはいっている学生たち7人を相手のレクチャー。
7人中日本人は1人だけで、不得意な英語で説明しなくてはいけなくて、ことのほか疲れた。
英語にするために普段よりも時間がかかるかと思ったら、英語にするのが面倒な
どうでもいいちょっとした話を片っ端からはしょるので、時間的には普段と同じくらい。
マナイタハウスの話のときの、「まな板の上の鯉」の説明が
どういっていいかわからなくなって途中で断念。ま、おまけの話だし。


CCAディレクターの中村さんから聞いた日本の美術界裏事情が興味深い。
そういうの本にしたら売れるんじゃないですか?って聞いたら、
過去にそういう本を出した人がいたけれど、あらゆる立場の人から、
反論とか批判とかじゃなくて、まったく無視されて消えていったとか。こわいなあ。


2月20日


朝少し早く出て、空港に向かう前に小倉の旦過市場へ。シャッター街研究の関連で
おもしろい商店街情報を整理しようと思ってるのだけれど、その関係で写真を撮るため。
これまではいつも暗くなってから行っていたので知らなかったけれど、
朝の旦過市場も独特の活気がたのしい。
連続している魚町銀天街では、配送とかゴミ収集とかの車で渋滞してる。
魚町銀天街は日本で一番最初にできたアーケード街です。参考まで。


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旦過市場の入口。魚町銀天街側からみたところ。


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旦過市場の中。南の端の方。完全にまっすぐなところだけでないのも独特の雰囲気の要因のひとつ?


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旦過市場の中。ここはまっすぐ。この右側は川の上。


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川側からのひっそりした入口。


事務所に戻ったら、チーフ(北九州出身)のお父さんに、旦過市場にいるところを
目撃されていたらしい。「今朝、旦過市場にいたんですって」って聞かれて驚いた。
で、今から大学にいって打ち合わせ(この原稿は、この日の夕方に書いている、ってわけですね)。


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こういう感じで、川の上に張り出している。


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川の向かいにあった植物外壁の家。やりきった感がいい。


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これが日本で一番始めのアーケード、魚町銀天街。昔はアーケードのことを銀天街ってよんだんですね。



ということで、ここ10日くらいの記録でした。なんだか、いかにもなブログですね。





最近のみかんぐみ

2007-02-07 | インポート

久しぶりに、最近のみかんぐみの様子など。


1月29日/ゼロックスフューチャーセンターインテリア


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ゼロックスフューチャーセンター内観


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箱の向こうはミーティング室


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スチレンボードをとめるためのフック


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心斎橋の現場の看板。


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伊奈東小学校の現場。基礎配筋が進行中。


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神田上野ビルの現場。「み○ほ銀行」の左の穴が実験の光。



ゼロックスフューチャーセンターの竣工検査。首都高3号線が首都高環状線に合流する角にたっている、あのガラス張りの高層ビル「泉ガーデンタワー」の一室を、プロジェクト型ミーティングスペースにする、というもの。京都工芸繊維大の仲先生との共同です。

いろいろやっていたのですが、着工直前に別の場所に引っ越すことも視野に入れようっていうことになって、大小の箱形の家具を並べるだけで場をつくってます。

木目を生かした収納で、一面だけが黒板塗料仕上げ。大きなライトボックスも、この木目の箱でできていて(木目を透かして光る)、大きいので大変ですが、基本的に、箱ごと持っていって組み合わせを考えて配置すれば、同じような環境が再現可能。大きなスチレンボードに大型のポストイットを張り付けながらのミーティングなどが多い、ということで、家具にはこのスチレンボードをとめるためのフックが着いています(箱は、このボードの収納などになってます)。


1月30日/心斎橋の商業ビル


心斎橋の大きなビルの現場が進行中(みかんぐみは監修)。打ち合わせのたびに、現場の前を通るのだけれど、現場の看板に「建築プロデュースはあの「みかんぐみ」」って書いてあって、ちょっと恥ずかしい。まあ、この間発売された「別冊みかんぐみ2」の帯のコピーに比べたら大したことないか。そうそう、ああいうコピーもみかんぐみで考えてる、って思っている人も多いようですが、帯は基本的に編集者サイドの裁量で決まってます。この場を借りて弁解。


さて、で、貸しビル系の商業ビルは、デザイン監修の距離感を調整しながらの対応が、思いのほか大変。決めなくちゃいけないことはかなり済んだようだけれど、実はこれからが大事な感じ。ここで気を抜く、っていうか、要望への対応を慎重にならないと、ただの商業ビルだもんなあ。


1月31日/村山市のコンペ


山形県村山市のコンペの締め切り。風邪が重くなってたんで、夜中(っていうか早朝?)メールで送ってもらったプロポーザル資料に、自宅で寝ながらチェック入れてたんだけど、これで確実に風邪が悪化したな。これなくちゃ割に合わん。(これは、ヴィジュアル無し。コンペ審査前だし)


何月何日か?ちょっと前/伊奈東小学校


長野県伊那市の小学校の現場も進んでます。一気に施工図が出てきて、全体を調整をしなくてはいけないタイミング。現場には設計時とはちょっと違う空気があって(特に、公共などの大きめな現場では)、少し楽しい。楽しいっていうか、たまにしかないから、懐かしい感じ、っていうほうが正確かも。


年明けすぐ/神田上野ビル


神田駅前の大きなビルの改修が進んでいます。ファサード面の稲妻型の構造補強にそって、LEDの照明で稲妻型のライトアップをするんだけれど、正月明けてすぐ、そのLEDの色を現場で検討。周辺の色環境などから、白にするのが一番きれいだし、周りとの対比では一番目立つ、っていう結論になったんだけれど、結果としてはいろいろあって、青ってことに。まあ、LEDっていえば青か。


このところずっと/防災展


4月からBankARTで「地震EXPO」っていう展覧会をやるんですが、みかんぐみでその会場構成をやっていたり、曽我部研究室が東京事務局をやっていたり、防災グッズセレクトショップのための混成プロジェクトチームを結成していたり、ゼミで防災シェルターをつくっていたりとか、いろいろな立場でいろいろな内容を詰めてます。

で、この関連で、防災グッズコンペっていうのをやります。見ての通り、そうそうたる審査員。ここで開発されたグッズが商品化されて、これからの新しい防災グッズのスタンダーとが生まれるかも。生まれてほしいなあ。ということで、みなさんも是非ご参加ください。

(その他も、いろいろあるんですが、まだ言えない話もあったりして。またそのうち)


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防災グッズデザインコンペ2007


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防災グッズデザインコンペ2007.pdf