蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

シンデレラマン

2006年09月04日 | 映画の感想
アメリカの大恐慌時代、主人公のボクサーは、快進撃を続けていた時期もあったが、怪我などのために家族の食費にも事欠くありさまとなってしまい、試合ぶりがあまりに無様でライセンスも剥奪されてしまう。

しかし、トレーナー(兼プロモータ?)の尽力により、一試合だけ強敵のかませ犬として復活することになる。その試合に勝ってしまい、そこから連戦連勝、ついにはヘビー級のチャンピオンとなる。

「こんな話本当にあったの?」と疑いたくなうようなストーリーだが、実話に沿った筋書きらしい。逆に実話であることをあらかじめ知っていないと、あまりにベタな展開にあきれてしまうかもしれない。

主人公の貧乏時代を丁寧に描くことでクライマックスのカタルシスがいっそう引き立てられている。電気代が払えず、寒さに耐え切れなくなった子供を妻が自分の実家に預けたのを見て、主人公は窮乏者の政府支援金(生活保護みたいなものか?)を請求する。それでも足りず、ついにかつての雇い主の事務所は物乞いに行く場面が印象的だった。


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