蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

ブラザーフッド

2006年09月23日 | 映画の感想
朝鮮戦争に兵士として参加した兄弟の視点から戦争の始まりから終わりまでをたどる映画。

私は、朝鮮戦争については概略くらいしか知識がない。この映画では以下の点について初めて知らされた。

①韓国側は戦争開始時点ではほとんど何の準備もできていなくて、街頭で適当そうな青年を徴兵するほどの混乱ぶりであった。

②いったん北朝鮮軍が釜山近辺まで進撃し、その後韓国側(国連軍)が中国国境までおしもどしたため、一時的に占領されていた地域では、北朝鮮側が撫順工作のため住民に食糧を配給したりしていた。これを受け取っていた住民は韓国軍が押し戻した後、共産党の協力者とみなされて処刑されたりした。また、徴兵されずに残っていた男性は北朝鮮側に兵力として協力させられ一転故国の敵となってしまった。

戦場シーンは、「プライベートライアン」を見た後では、さすがにちょっと田舎くさいが、それなりに迫力ある場面が多かった。ただ、映画だからしょうがないとはいえ、主人公にはあまりにも弾が当たらなすぎるよなー、とは思った。

兄弟愛の深さも日本人にはちょっと違和感があるが、儒教文化の韓国ではあたりまえのことだろうか。

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