蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

ティエリー・トグルドーの憂鬱

2017年05月14日 | 映画の感想
ティエリー・トグルドーの憂鬱

主人公は長年エンジニアをしていたが、リストラにあって失業中。障害を持つ息子、ローンが残った自宅、なかなか見つからない仕事と憂鬱のタネが尽きない。やっと量販店の警備員の仕事を見つけるが・・・という話。

この手の話としてお決まりの妻との不仲、酒(もしくは薬物)びたりという要素はないのだけど、題名通り、主役の人が終始憂いを含んだ表情でほとんど笑わない。
勤めている量販店では客の万引きはともかくとしても、それ以上に従業員の不正が横行している。
大昔の話だがバイトしていたコンビニで、仲が良かった店長さんが「万引きは客より従業員の方に注意している」なんてミもフタもないことを言っていた(そんなことをバイトの一人であるオレにいうなよ、と思った)ことを思い出した。

ついには20年も働いてきた従業員の不正(とれもセコい手口だが)も糾弾されることになるのだが、その結末も映画全体のムードに合わせたかのような後味が悪いものだった。

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