蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

ターニングタイド 希望の海

2015年01月14日 | 映画の感想
ターニングタイド 希望の海

無寄港・単独搭乗のヨットでの世界一周レースに参加予定だった友人が怪我をしたため、代理として参加したヤン。舵の修理のために近寄ったカナリア諸島で、フランスへの密航を企てる少年がヨットに忍び込んでしまう。
途中の島などで降ろそうとするが、うまくいかない。次第に順位をあげたヤンは優勝を望める位置につけるが、少年を乗せたままでは失格になってしまうため、彼をどうするか悩む・・・という話。

この映画を見て知ったのだが、最近のヨットのハイテク化?はすごいものがある。レースの順位や他の競争相手の一をディスプレイに表示できるし、テレビ電話で家族やレースの本部とはいつでも通話可能だし、体調が悪くなればいしの診断を仰ぐこともできる。救命ボートが発出されれば(落水したものとして)緊急警報が本部で鳴り響く。(よく考えたら、ヨットのハイテク化というより、単に通信技術の進歩というべきか・・・)

なので、単独・無寄港といっても、昔ほど危険ではなさそうなのだが、実際にヨットに乗って撮影した(と思われる)画面を見ると波は高いし、ヨットは大揺れ、海水面はすぐそばにあって今にも転げ落ちそうに思えてしまう。十分な訓練や経験がないと、とてもヨットになんか乗れないなと感じさせてくる。

このようにヨット航走の臨場感がバツグンにいいので、ストーリーの柱であるはずの(忍び込んだ)少年のエピソードがなくて、単なるヨットレースのドキュメンタリーみたいな作品であっても十分に面白かったと思う。

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