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Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

さよならケーキとふしぎなランプ

2014-05-11 22:41:54 | 映画 さ行
            
2013年/日本/88分
監督:金井純一
脚本:ビーグル大塚
出演:堂島孝平、平田薫、梅垣義明、他
ストーリー:吉祥寺でカフェを営むこのぎしさん。ケーキ作りが苦手な彼は、毎晩お気に入りのランプを灯し、常連客に見守られながらケーキの試作に励んでいた。そんなある日、父とケンカして実家のケーキ店を飛び出してきたパティシエの卵・波奈美あきが現われる。ケーキ作りの腕を買われ、このカフェで働くことになったあきは、やがてこのぎしさんが灯すランプの不思議な秘密を知ることになるのだが…。<allcinema>より


5月末閉館の吉祥寺バウスシアターのクロージング作品として公開されたこの作品は「吉祥寺に密着した映画製作から劇場公開までを一貫してプロデュースする“吉祥寺で映画を撮ろう!“プロジェクトの第4弾」。他の3作は見逃しているので、なんとしてもこれは観ておきたかった、吉祥寺で、バウスで。
此岸と彼岸を結ぶふしぎなランプが置かれている喫茶「パーラム」に集う人々の交流がゆるやかに温かく描かれるこの作品は、現代にひっそり息づくお伽噺を読んだ気持ちになる。淡々と日々が重ねられていくのだが、底流に流れる温かさと、最後の夜に残された思い遣りに深く慰められ胸が一杯になった。
映画館の外に出た時に、さっきまでスクリーンで見ていた風景がそこにある、というふしぎな感覚。そして舞台になっていた喫茶「パーラム」、どこかで見た気が?と思ったのだが、パンフレットを読んで、この喫茶店の前を毎週通っていたのだということに気付かされた。いつも夜だったので昼間の景色とすぐに一致しなかったのだ。
パンフレットの最後のページに「さよならケーキとふしぎなランプ特別割引ハガキ」が挟まれていた。
             
バウスシアター⇒記事
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「寫眞館」「陽なたのアオシグレ」

2013-11-21 00:12:06 | 映画 さ行
              (ぴあ映画生活より)

「寫眞館」監督・脚本・原画:なかむらたかし(2013年/日本/17分)
「陽なたのアオシグレ」監督・脚本:石田祐康(いしだひろやす)(2013年/日本/18分)

「寫眞館」
~一葉の幸せを。~
明治・大正・昭和を通して一人の女性と写真館の主人の交流を描く・・・。
「陽なたのアオシグレ」
~キミで飛べる、キミを飛ばす。~
思春期のアツい想いが東京の空を駆け巡る!男子小学生の不思議な全力告白アニメーション(パンフレットより)

2011年に設立されたアニメ制作会社・スタジオコロリドの短編アニメーションが池袋のシネ・リーブルで公開中ということで観てきました。
この2作、全く違うテイストなのですが、「寫眞館」⇒「陽なたのアオシグレ」と続いているところに何の違和感もなく・・・。前者が長い時間をゆったり流れているのに対し、後者は「ここ」という一瞬に全てが凝縮されて、その対比が私には面白く感じられました。線と点、と言ってもいいかもしれません。時に触れひっそり取り出して眺めてみたくなるような、としみじみした後に、弾ける瑞々しい思い・・・素敵でした


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スタンリーのお弁当箱

2013-09-29 23:59:25 | 映画 さ行
             
2011年/インド/96分
監督・制作・脚本:アモール・グプテ
出演:パルソー、デイヴィヤ・ダッタ、ラジェンドラナート・ズーチー
ストーリー:いつも周囲を笑わせているクラスの人気者スタンリー(パルソー)は、家庭の事情によりお弁当が用意されることはなかった。昼食の間は一人で過ごし、水道水で空腹を満たしている彼を見かねたクラスメートたちは、自分のお弁当を少しずつ分けていた。しかし、その様子を見た先生の言葉に傷ついたスタンリーは、学校に行かなくなってしまい……。~シネマトゥデイより

スタンリーを苛める教師の身勝手さにムカムカするのだが、それ以上に素晴らしい子どもたちのパワーと友情に感激する。
そして最後の最後に明かされるスタンリーの家庭事情の過酷さ、しかしそれは彼一人のことではなくスタンリーの背後にいる何万人ものスタンリーたちであるということ、子どもを取り巻く環境の、その現実の厳しさを突きつけられる。子どもを泣かすな~!!
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しわ/Arrugas

2013-07-05 00:32:56 | 映画 さ行
          

2011年/スペイン/89分
原題:Arrugas
監督:イグナシオ・フェレーラス
原作:パコ・ロカ
音楽:ナニ・ガルシア
ストーリー:養護老人ホームに預けられた元銀行員のエミリオ。お金に細かい同室のミゲルなど、施設に集まった老人は人それぞれ。完全に介護を要する老人は2階の部屋に入れられることもわかった。そんなある日、アルツハイマーのモデストの薬と自分の薬を間違えられたことから、エミリオは自身がアルツハイマーだと確信する。ショックを受けたエミリオのために、ミゲルは何とかしようと考えた結果……。~「シネマトゥデイ」より

シリアスで扱っている事柄は重いのに、そこはかとなく漂うユーモアに温かな視線を感じた。それは誰にでも用意されている「老い」を誰にも平等に起こる、生きていれば人間として当然のこととして、そして老いを描く以上に人間を描いているからではないだろうかと思った。
一人一人に生きてきた歴史があり、今起きている一つ一つの行為全てに確かな理由があるのだということに気付かされる。
オリエント急行で旅を続けている婦人の目に映る窓からの景色、プールに飛び込んで泳ぐエミリオの思い、ミゲルの思い・・・様々な人々の思いが交錯するresidenciaでの生活。特に好きだったのはモデストから恋人になってと請われて雲を取ってきたらね、と返事をするドローレスの回想シーン。ただただ美しい。現実は確かに残酷ではあっても心に温かなものが残る。
最後に「既に老人(ancianosと記されていた)になった人に、そしてこれから老人になるであろう人に捧ぐ」とあったけれど、これはすべての人に捧ぐ、ということだな、と胸一杯になって思ったのだった。素晴らしい作品だった

コメント (2)
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ジャンゴ 繋がれざる者

2013-03-12 23:57:04 | 映画 さ行
            
2012年/アメリカ/165分
原題:Django Unchained
監督:クエンティン・タランティーノ
出演:ジェイミー・フォックス、クリストフ・ヴァルツ、レオナルド・ディカプリオ、ケリー・ワシントン、サミュエル・L・ジャクソン
ストーリー:奴隷制度をめぐる対立が色濃くなる1859年アメリカ南部。賞金稼ぎのキング・シュルツ(クリストフ・ヴァルツ)と出会い、奴隷を繋ぎとめる鎖から解放されたジャンゴ(ジェイミー・フォックス)。ジャンゴはキングとともに南部の指名手配犯を捕まえながら鍛錬を積み、奴隷市場で生き別れとなった妻のブルームヒルダ(ケリー・ワシントン)を探していた。そのブルームヒルダは、カルヴィン・キャンディ(レオナルド・ディカプリオ)が営むキャンディランドという農園にいた。カルヴィンは奴隷を鍛えあげ、奴隷同士を闘わせては楽しんでいる。ジャンゴは妻を救うため、極悪人カルヴィンに生死を賭けて立ち向かう。 ~goo映画より

公開を楽しみにしていたこの作品、期待通り、よかったです!!165分という長さを全く感じさせない、見入ってしまいました。
タランティーノ監督の言いたいことが、真っ直ぐに伝わり、描かれている奴隷制度の悲惨さには息を飲むのですが、観終わってある種のカタルシスを感じました。
歯医者のクリストフ・ヴァルツ、悪役のレオナルド・ディカプリオはとにかく素晴らしかった!!
最初に流れる「ジャンゴ~♪」のメロディーから一緒に観に行った連れ合いは作品の渦にどっぷり巻き込まれたそうです
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最強の二人

2012-11-17 00:03:59 | 映画 さ行
              
原題:Intouchables
2011年/フランス/113分
監督:エリック・トレダノ、オリビエ・ナカシュ
出演:フランソワ・クリュゼ、オマール・シー、オドレイ・フルーロ、アンヌ・ル・ニ

ユナイテッドシネマ入間で公開前は確か2週間限定と予告されていたので公開されて直ぐ飛んで観に行ったこの作品。かなり評判がよいのでしょう、未だ公開中~素敵っ
実話に基くというパラグライダーの事故で首から下が麻痺してしまった富豪の男フィリップと、介護役として男に雇われた刑務所を出たばかりの黒人青年ドリスという二人の「異文化」の交錯する生活が描かれる。かみ合わず衝突を繰り返しながら、でもお互いに認め合い受け容れていく過程がユーモアに溢れ展開する。思わずあはは、ふふふとなりながら。
様々な場面が心に残り、観終わって元気が湧いてくるのを感じていた
エンドロールに現実の二人が登場するのも嬉しい!!
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情熱のピアニズム

2012-10-16 00:04:53 | 映画 さ行
               
原題:Michel Petrucciani - Leben gegen die Zeit
2011年/フランス・ドイツ・イタリア合作/103分
監督:マイケル・ラドフォード
撮影:ソフィー・マンティニュー
編集:イブ・デシャン
キャスト:ミシェル・ペトルチアーニ、チャールス・ロイド、アルド・ロマーノ、リー・コニッツ

ミシェル・ペトルチアーニの数奇な人生は、全身の骨が折れた状態で生まれた時から始まった。ガラスのような骨を持つ病気のため、幼少時は歩くことも出来ず、身長は成人してからも1メートルしかなかった。代わりに神は彼に2つの素晴らしい贈り物を与えた。桁外れの音楽的才能と、誰にでも愛されるカリスマ的人格である。~チラシより

彼のようなピアニストがいたということを知らずにいたことが悔やまれる。同時代に生きていた人だったのに・・・
初めから終わりまで一時も目と耳とを離させないミシェル・ペトルチアーニという人間と音楽の魅力。彼は生きピアノを弾き、彼の人生を生き切り、駆け抜けていったのだと、その凄まじさに驚愕し、そして、彼の朗らかさ、あれだけの障害を抱えながら、に感動する。観終わって背中をどーんと叩かれて目が覚めたような清々しさを感じていた

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スケッチ・オブ・ミャーク

2012-10-15 00:04:15 | 映画 さ行
         
2011年/日本/104分
監督・撮影・録音・編集:大西功一
原案・監修・整音:久保田麻琴
出演者:久保田麻琴、長崎トヨ、高良マツ、村山キヨ、盛島宏、友利サダ、本村キミ、ハーニーズ佐良浜、浜川春子、譜久島雄太、宮国ヒデ、
狩俣ヒデ、嵩原清 ほか

~沖縄 宮古島に残る神歌と古謡。歌い継ぐ人々の深淵なるドキュメント~
       歌うことは、神とひとつになること
        生きる願いは声となり、神へ届く
     魂のありか「ミャーク(宮古島)」への旅

歌と人との濃密なつながりに打たれっぱなしの104分間。
歌の持つ意味、そこに込められる思い、伝えられてきた重さ、歌と神、歌と人、歌によってつながれる神と人と・・・etc.etc.だけど、ここに登場するおばあたちは元気だ!!サトウキビ畑で働く姿、歌について語る彼女、彼らの顔に刻まれた深いしわ、全てが心に残る。
会場中が一体となって歌と踊りとで満たされるラストシーンに爽やかな風が吹き抜けるのを感じて胸が一杯になった

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SHAME-シェイム-

2012-06-10 23:18:05 | 映画 さ行
           
2011年/イギリス/101分
監督:スティーブ・マックイーン
脚本:スティーブ・マックイーン、アビ・モーガン
撮影:ショーン・ボビット
美術:ジュディ・ベッカー
音楽:ハリー・エスコット
出演:マイケル・ファスベンダー、キャリー・マリガン、ジェームズ・バッジ・デール、ニコール・ベハーリー
ストーリー:人との繋がりを一切持たず、喜怒哀楽の感情を排して生きてきたブランドンは恋に落ちることも趣味に没頭することもなく、仕事以外の時間は全てセックスに費やしていた。ところが、恋人に捨てられた妹のシシーが突然転がり込んできてから、日常に変化が訪れる。~ぴあ映画生活

予告編でその海の底のような暗く沈んだ映像とグレン・グールドのピアノの音が印象に刻まれて是非観たかった作品だった。
セックス依存症の兄とそこへ突然転がり込んでくるリストカットを繰り返す妹、彼らの間に何があったかは一切語られることはない。
しかしそのことより、作品全体を支配する拭うことのできない孤独、溶けることは永遠にこないのではなかろうかと感じさせる絶望と隣り合わせの孤独に打ちのめされる。こんな風に孤独を人はその形、大きさ、深さはどうであれ持ち続けて生きていかねばならぬものなのだと突きつけられて、そのあまりの辛さに絶句する。
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ソウル・キッチン

2011-07-10 00:48:47 | 映画 さ行
             
原題:Soul Kitchen
2009年/ドイツ・フランス・イタリア/99分
監督・脚本・プロデューサー:ファティ・アキン
脚本:アダム・ボウスドウコス
出演:アダム・ボウスドウコス、モーリッツ・ブライブトロイ、ビロル・ユーネル、アンナ・ベデルケ、フェリーネ・ロッガン、ルーカス・グレゴロビッチ、ドルカ・グリルシュ、ボータン・ビルケ・メーリング、デミール・ゲクゲル

見逃していた『ソウル・キッチン』、飯田橋ギンレイホールでようやく観ることができた。『私を離さないで』との2本立てでの上映で、とにかく『ソウル・キッチン』さえ観られればそれでいいや!と思っていたのだが時間が出来て2本とも観られたのだった。(はっきり言えば『私を離さないで』はいい映画かもしれないけれど、重い事柄を扱っているにもかかわらず、どこか中途半端な感じが全体の印象が散漫というか薄められている気がしたけど)
そして続いての『ソウル・キッチン』は期待は裏切られることなく、ほんと満足~!!この作品はそれまでのファティ・アキン作品とは全く違うコメディで、でもやっぱりファティ・アキン!!ハンブルクに暮す様々な人々、色々な国からやってきた人々の生活が鮮やかに可笑しくそしてふっと一刷毛、描かれる。そして流れる音楽が何とも素敵。その音楽に身を委ねながらの、あっという間の99分~
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SOMEWHERE

2011-05-06 00:22:33 | 映画 さ行
             
2010年/アメリカ/98分
監督・脚本:ソフィア・コッポラ
出演:スティーヴン・ドーフ、エル・ファニング、クリス・ポンティアス
ストーリー:ハリウッドの人気俳優、ジョニー・マルコは、かつて伝説のスターたちも暮らしていたホテル“シャトー・マーモント”で暮らしている。享楽的で華やかだが、空虚な日々だ。腕を骨折し、ギプスを余儀なくされたジョニーのところに、11歳の娘・クレオがやって来た。前妻・レイラが「しばらく家を空ける」と出て行ったため、彼女を預かる事になったのだ。ジョニーとクレオはシャトー・マーモントで穏やかな親子らしい日々を過ごす…。~goo映画より

ソフィア・コッポラ監督の最新作という『SOMEWHERE』、終了日間近ということでバウスシアター(2)はほぼ満席。観終わって劇場を出たら次の回を待っている観客が列をなしていた。観られて満足~
“シャトー・マーモント”で暮しているジョニーの華やかな日常がとにかく丹念に描かれる。それは華やかで刹那的なのだけれど、それも彼にとって「生活」の一つの形であることに気付かされる。そして、どうしようもないほどの深い孤独と虚無を内に抱え込んで生きているということにも。そうした孤独と虚無を大なり小なり持たずに生きている人間がいるだろうか、とも。だからこそ、深いところで共感を呼ぶのではないだろうか、と思う。そんな出口のない毎日の中に飛び込んできたジョニーの娘クレオとの生活は特別なことがあるわけではなく、二人の生活は何気ない仕草と会話とで紡がれ織りだされていく。ジョニーがゴルトベルグ変奏曲のアリアを椅子にくったりして眠っているクレオを背中にして一心にとつとつと弾いているシーン、よかったな~♪(それにしても、クレオの透明な妖精のような美しさ)そうして紡ぎだされた一つ一つが心にもたらす意味、大きさに気付いた時・・・観終わって心に残るのは「希望」だった。
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100,000年後の安全

2011-05-04 22:10:43 | 映画 さ行
                 
2009年/79分/デンマーク・フィンランド・スウェーデン・イタリア
監督:マイケル・マドセン
出演:T・アイカス、C・R・ブロケンハイム、M・イェンセン

これは22世紀の完成を目指してフィンランドで建設中のウラン燃料のゴミ捨て場、それはヘルシンキから西に241kmの島、オルキルト島に作られているフィンランド語で「隠れた場所」を意味する「オンカロ」と呼ばれる放射性廃棄物処理場についてのドキュメンタリー作品だ。実際にオンカロが完成すればもうその姿をこのように見られる機会は永久になくなり、地下深く放射性廃棄物はその放射能の半減期100,000年眠り続けるのだ。映像は淡々と関係者の話とオンカロの映像を積み重ねていく。放射能の扱いの大変さ、怖さを改めて考えるとともに、その徹底した情報公開のあり方に、福島原発事故が起こっている今、改めて求めているのはきちんとした情報なのだと、「大丈夫」としか言わない日本の政府、東電そしてそれをただ伝えるだけの報道にオンカロとの際立った違いに愕然とする。
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ザ・タウン

2011-03-08 00:03:28 | 映画 さ行
           
原題:The Town
2010年/アメリカ/123分
監督:ベン・アフレック
原作:チャック・ホーガン
脚本:ピーター・クレイグ、アーロン・ストッカード、ベン・アフレック
撮影:ロバート・エルスウィット
音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ、デビッド・バックリー
出演:ベン・アフレック、レベッカ・ホール、ジョン・ハム、クリス・クーパー、ブレイク・ライブリー、ジェレミー・レナー、ピート・ポスルスウェイト

ストーリー:チャック・ホーガン原作の「強盗こそ、われらが宿命(さだめ)」を、ベン・アフレック監督・主演で映画化した犯罪ドラマ。全米一、銀行強盗発生率の高い街ボストン・チャールズタウン。そこで育ったダグ(アフレック)は当然のように強盗を生業として暮らしていた。だがある日、強盗に入った銀行の行員クレアに一目惚れをしてしまう。そんなダグにFBIの捜査の手が迫る……。「映画.com」より

実は観てから時間が経ってしまっているのだが、最初の銀行強盗のシーンからその用意周到ぶりとある意味天晴れな仕事ぶりに呆気に取られた。劇中のその他の強盗シーン、カーチェイスのシーンがリアルで思い出すとどきどきする。ボストンの街の光の部分とだからこそよりその暗さが際立つ影の部分、アイルランド系の人々の絆の強さ、そして友情と愛と。観ているうちにFBIってやな奴にしか見えなくなってくるのも何だか後で考えるとおかしいのだけれど。新しい世界へ向かおうともがいてもこの街、この境遇から抜けられない現実に切なさが滲む。
監督、脚本、主演のベン・アフレック、次回作も観てみたい。共演の俳優陣も素晴らしかった~
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サマーウォーズ

2009-10-05 00:00:02 | 映画 さ行
              
2009年/日本/114分
監督・原作:細田守
脚本:奥寺佐渡子
美術監督: 武重洋二
声の出演:神木隆之介、桜庭ななみ、谷村美月、斎藤歩、横川貴大、桐本琢也、佐々木睦雄

ストーリー:舞台は近未来の夏。暴走し始めたデジタルネットワークがもたらす世界的危機に、昔ながらの日本の大家族が立ち向かう。キャラクターデザイン・貞本義行、脚本・奥寺佐渡子と、『時をかける少女』のスタッフが再結集している。 YOMIURI ONLINEより

夏の終わりにLet'sシネパークで鑑賞。
筋も何も全然知らずに、ただ「時をかける少女」でのアニメーションの美しさが印象的だったので出かけてみた。
やはり何といっても、細部まで徹底的に描き込んであるそのアニメーションの美しさに驚嘆!!
そして、人物設定は出来過ぎている気はしないでもないが、そういうことができるのが映画の世界というものだろうと割り切ってその世界を楽しんだ。
しかし、デジタルネットワークの世界自体はもう既に存在しているわけで、一つボタンを掛け違えたら・・・起こりうるかも、と思わせる話の展開に目が離せなかった。
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そして、私たちは愛に帰る

2009-07-31 23:45:04 | 映画 さ行
            
2007年/ドイツ・トルコ/122分
原題:AUF DER ANDEREN SEITE/THE EDGE OF HEAVEN
監督・脚本:ファティ・アキン
音楽:シャンテル
出演:バーキ・ダブラク、ハンナ・シグラ、ヌルセル・キョセ、トゥンジェル・クルテイズ、ヌルギュル・イェシルチャイ、パトリシア・ジオクロースカ

        ドイツ・ハンブルクと、トルコ・イスタンブール。
         2000キロに渡ってすれ違う3組の親子が、
    人生の旅路をさすらいながら見いだす愛と希望の光。 (チラシより)

これは公開された時に観たくて観たくて・・・でも・・・封切館では観られず、二番館でも観られず、名画座、飯田橋ギンレイでも見損ね、たった一日上映された新文芸座でようやくにして観ることができた。しかも、新文芸座に入ったのは今回が初めて!!想像以上に広くてゆったりしていて、また観客も思った以上にずっと多くてしかも年齢層も幅広いように見受けられ、何となくいい雰囲気が漂う。その中で観ることのできたこのファティ・アキンの『そして、私たちは愛に帰る』
ハンブルクとイスタンブールを舞台に交錯する親と子、そして背景にあるトルコ本国の現在の社会状況とドイツに暮らすトルコ移民社会、アイデンティティに対する問いかけ・・・別々に展開している3組の話が第3章で一つになるという構成の妙!!
観終わった後に、切なさと希望と大いなる赦しと愛とがないまぜになって消しがたい余韻が残る。エンドロールの黒海の浜辺に映る海の色とそこに座るネジャットの背中がいつまでも目に残り、その向こうに重なって登場した3組の親子を思い、彼らの行く末、その未来に思いをはせていたのだ・・・
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