Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

古川タク展「あそびココロ」“1本の線から”

2011-07-31 22:11:16 | 展覧会・建築・器
先だって吉祥寺の駅からほど近い所にある武蔵野市立吉祥寺美術館を通りかかったら『古川タク展「あそびココロ」“1本の線から”』を開催中とのことでのぞいてみた。
この美術館は会場自体はちょっと狭い感じなのだけれど、面白い企画展が開催されている気がする。入場料は大人¥100で常設展も見ることができる。
             
一歩会場に入ると、彼の作品が所狭しと会場の壁を覆っており、やわらかくてやさしいような、ふんわりしたような・・・そんな楽しい作品がずらっと並べられていた。会場の一隅に区切られた椅子も用意された一画があり、「アニメーション・プログラム」として彼のアニメーション11作品が流されているのをゆっくり見られるようになっている。
下は(↓)入口にあった作品。
どこかにありそうなカフェの窓にそこを通りかかる人物や物がアニメーションで次々現れるようになっている。そして、アニメーションだけでなく、ここを通る人の姿も影法師になってこの窓に映るのだ。外から見るカフェの窓は左側で、ぐるっと回って作品の内側に入ってみると、机があって椅子が置いてあって、まさに店内から外を眺めているようになっているのが楽しい。
 
彼のアニメーション見た気がするのだが?とプロフィールを読んでいて「NHKみんなのうたの映像を定期的に手がけてきた・・・」との一文に、ああ、それで~と思った。
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大鹿村騒動記

2011-07-28 00:26:09 | 映画 あ行
               
2011年/日本/93分
監督:阪本順治
出演:原田芳雄、大楠道代、岸部一徳、松たか子、佐藤浩市、冨浦智嗣、瑛太、石橋蓮司、小野武彦、小倉一郎、でんでん、加藤虎ノ介、三國連太郎
主題歌:忌野清志郎
ストーリー:長野県下伊那郡大鹿村―四方を山に囲まれたこの村では、300年以上にわたって村歌舞伎の伝統が守られている。シカ料理店の主人、風祭善は長年主役を張ってきた。しかし、私生活では女房に逃げられ、ひとり暮らしをしている。公演を5日後に控えたある日、駆け落ちした妻・貴子と幼なじみの治が、ひょっこり村に帰って来た。貴子は認知症を患っているらしく、善の顔を忘れてしまっていた。その夜、成り行きで善は二人を泊めるが…。~goo映画より

*舞台となった「大鹿村」⇒長野県下伊那郡大鹿村

のたのたしていると公開が終わってしまう~、と焦って気になっていた『大鹿村騒動記』を観てきた。
300年以上、村歌舞伎の伝統を守り続けているという長野県下伊那郡大鹿村。ここに巻き起こる歌舞伎公演を間近に控え村民全てを巻き込む騒動と、山あいの小さな村の美しさを楽しんでいるうちに、話はいよいよクライマックス、ラストの歌舞伎のシーンはまさに圧巻!!歌舞伎の筋と現実に起こっていることが二重写しのようになって感じる。絡み合う話は重いが、ユーモア溢れる軽妙洒脱な会話に観終わって温かい物が残る。

この作品を観ていると原田芳雄さんが逝ってしまったなんて信じられない。「奇跡」でも拝見したのに・・・ご冥福をお祈りします。
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「磯江毅=グスタボ・イソエ マドリード・リアリズムの異才」展

2011-07-25 21:41:49 | 展覧会・建築・器
西武池袋線の車窓からも見える練馬区立美術館に先々週、初めて『磯江毅=グスタボ・イソエ マドリード・リアリズムの異才』展を見るために訪れた。この美術館は西武池袋線・中村橋駅から徒歩3分ほど、その近さに吃驚、便利だ~!
展示会場も広く、1階から2階までの部屋部屋と、階段途中の壁にも作品が展示され本当に充実した素晴らしい展覧会だった。
         
”真実の写実絵画を求めた画家の遺作80点”

会期:平成23年7月12日(火曜)から10月2日(日曜)
休館日:月曜日、ただし7月18日と9月19日は開館、翌日休館
開館時間:10時から18時(入館は17時30分まで)

対象と対峙しその対象を究極まで見つめ突き詰め描いていく作家の作品に凝縮された精神性の高さ、ぎりぎりまで研ぎ澄まされた思いとストイックに自身の美を求める気迫と、重ねられた時間にただただ圧倒された。
一点一点、ゆっくり間近で、息を詰めてその引かれた一本一本の線に驚愕しながら鑑賞でき、豊かなな時を過ごすことができた贅沢な展覧会だった。
これだけ一堂に彼の作品をまとめて見られるチャンスはそうはないかもしれない。幸運にもこの展覧会は会期が長く、また興味深いギャラリートークも予定されているのでまた訪れたい。

~磯江毅(いそえつよし1954-2007)は大阪に生まれ、大阪市立工芸高等学校を卒業後まもなく単身でスペインに渡り、30年余りの長きにわたる滞西の間に油彩による写実絵画を探求しました。
やがてアントニオ・ロペス・ガルシアに代表されるマドリード・リアリズムの俊英画家グスタボ・イソエとして認められ、国内外で高い評価を受けました。彼のリアリズム表現は、文字通り事物の細部まで深く入り込んで具象的に描ききるだけでなく、現実世界が内包する神秘的なものまで捉えようとしているような精神の深まりを感じさせます。その根底には生死をかかえこむ生きものへの深い洞察と諦観が見て取れるのです。2005年には広島市立大学芸術学部の教授に就任し、日本での活躍が期待されましたが、2007年惜しくも53歳で急逝。生涯をかけた絵による存在探求の試みは、絵画の高みを示すものとして、死後もなお輝きを発し続けています。
本展は、現代写実絵画に鮮烈な痕跡を残した磯江毅の本格的な回顧展として、磯江の初期から絶作までの代表作約80点を一堂に集め、彼の芸術の軌跡をたどるとともに、その稀有な画業を追想するものです。~チラシより
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第71回所沢寄席

2011-07-22 23:34:03 | 音楽
近場で落語が楽しめるっていいですよね~!
所沢市民文化センターミューズ・マーキーホールでの第71回所沢寄席:「花形よったり競演会~旬な落語家大集合~」を先週聞きました。花形よったり、の中の柳家三三師匠を生でとにかく聞いてみたかったのが第一、そして続けて「旬な落語家大集合」の一言に惹かれてチケットを手に入れ張り切って出かけました。

この日は、立川らく兵:堀之内/三遊亭兼好:祇園祭/古今亭菊之丞:お見立て/柳家三三:釜どろ/立川志らく:短命(出演順)
五つの噺を、特に”花形よったり”の三遊亭兼好師匠からの四つの噺はそれぞれ面白く、堪能しました~。(お目当ての柳家三三師匠の釜どろはリズムよくたたっと語って大満足でした)凄いもんだなぁ~!と。確かに「旬な落語家大集合」という謳い文句に偽りなし!!でした。配布されたプログラムには「寄席豆知識」なんてのも掲載されていて(この日掲載されていたのは廓噺)至れり尽くせり。トリの立川志らく師匠の時に地震でかなり揺れたのですが(私が座っていたのが3階席だったためかもしれませんが)会場内落ち着いたものでした。
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ピアノのフレームフロントカバー

2011-07-16 22:38:23 | 音楽
先月末に恒例の我が楽器の調律を、いつもの調律師さんにしていただいた。私は何事もなければ年1回ペースなのだが、年2回、或いは年3~4回調律を頼んでいるという友人もいる。とにかく、ピアノという楽器は調律師さんなしには考えられない楽器なのだ。なのでいい調律師さんに出会えなかったら・・・と想像するだにおそろしい。

例年、たいてい2時間ちょっとで終わるのだが、今年は3時間強かかってようやく終了。伺うと、ハンマーの先端が平らに減っていたのを全て整形してから調律し、細かい部分に手を入れた後に整音を念入りにして下さったとのこと。全部蓋を閉めて弾いているのではないですか?、外に出る音量に殆ど変わりはないので、小さい方の蓋は開けて弾いた方がピアノの為に絶対いいです!とアドバイスされた。埃や筆記具の落下やごみについての心配については、音、機能には全く影響がない「フレームフロントカバー」という譜面台の下に入れて使う部品がありますから、それを使ってみたらいかがと仰る。そういえば、そのフレームフロントカバーを付けている楽器を見たことを思い出した「あ~、あれね!」・・・でその後あれこれ調べて注文し、現在それは譜面台の下に無事におさまっている。勿論、音にも影響はない。
ご参考までに⇒『こんなのです

ところで、調律の後に話していて驚かされたのは、
「これから東北の被災地に○日間ボランティアで行ってきます」
「ここで、いてもたってもいられないと、ただじりじりしていているだけでは駄目だと思いましてねぇ」
失礼ながら、彼は決してお若くはない。
だから逆に派遣される場所もあるのだと言う。はっきり言って、放射線量の関係で若い人を制限している場所があるというのだ。
「車の運転と思ったけれど、それは断られたんです」
と晴れやかに笑ってらした。
私はとにかく気を付けていらしてください、無理はなさらないで、と言うだけで精一杯だった。
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北とぴあ国際音楽祭2011参加公演/Lilium Orientalis:東地中海に咲く百合

2011-07-14 00:25:53 | 音楽
毎年秋に東京都北区「北とぴあ」で開催される北とぴあ国際音楽祭。今秋、その参加公演の一つとして『Lilium Orientalis:東地中海に咲く百合』(一時帰国する愚息、守谷敦はリコーダー&音楽監督を務めます)が開催される運びとなり、チケットの一般発売が7月11日より開始されました。ご興味、お時間ございましたら是非是非お運びくださいませ。多くのお客様のお越しを心よりお待ち申し上げます。
                 
       『北とぴあ国際音楽祭2011参加公演/Lilium Orientalis: 東地中海に咲く百合
       ~600年の眠りから解き放たれたキプロスの至宝が新たな生命を得て今花開く~

 
<チラシ表>  <チラシ裏> *クリックで拡大

公演日:2011年11月3日(祝・木)
    15:00 開演 14:30 開場
会場:北とぴあ つつじホール
料金:全席自由 前売り 3,500円、全席自由 当日 4,000円
出演:歌:横町 あゆみ、名倉 亜矢子、長尾 譲、春日 保人
   オルガネット・プサルテリ:矢野 薫
   フィーデル:なかやまはるみ
   リコーダー・音楽監督:守谷 敦
『1192年から1489年までリュジニャン王家によって支配されたキプロス島では、地中海の東端に位置しながらヨーロッパ文化、特にフランス文化が栄えていた。特にその文化活動が盛んになった15世紀初頭のこの島の音楽を伝えるのがTorinoJ.II.9という写本である。本公演ではこの写本に含まれる宗教曲(ミサ曲)、及び当時の王妃とともに作曲家としてキプロス島へ移り、最新の音楽を伝えたジレ・ヴリュの作品を扱い、当時キプロス島にもたらされ、そして醸成された中世末期のキプロス島における宗教音楽環境の再構築を試みる。』~チラシより
プログラム:作者不詳:グロリア - クレド Et in terra - Patrem omnipotentem (Torino J.II.9, f.29v, f.30v)
     ジレ・ヴリュ:グロリア - クレド Et in terra - Patrem omnipotentem (Bologna Q15, f.110v, f.111v)
     作者不詳:グロリア - クレド Et in terra - Patrem omnipotentem (Torino J.II.9, f.37v, f.38v)
     ジレ・ヴリュ:祝福の御子 Benedicta viscera / 恩寵の母 Ave mater gracie / アレルヤ Ora pro nobis alleluya (Oxford Bodleian 213, f.102v)他

チケット発売日:2011年7月11日(月) より
チケット取扱い:AM音楽事務所 tel: 04-2953-1459
        東京古典楽器センター tel: 03-3952-5515
北区内チケット取扱い:北とぴあ1階チケット売場(窓口のみ10:00~19:00)
車椅子:(財)北区文化振興財団(電話 03-5390-1221)へお申し込みください。
問い合わせ:AM音楽事務所 tel&fax: 04-2953-1459、
             e-mail:gandharva.am♪gmail.com /また私(守谷としえ)宛てでも承ります。
                 (♪を@に換えてご送信下さい)      
主催:AM音楽事務所
共催:(財)北区文化振興財団、東京都北区
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ソウル・キッチン

2011-07-10 00:48:47 | 映画 さ行
             
原題:Soul Kitchen
2009年/ドイツ・フランス・イタリア/99分
監督・脚本・プロデューサー:ファティ・アキン
脚本:アダム・ボウスドウコス
出演:アダム・ボウスドウコス、モーリッツ・ブライブトロイ、ビロル・ユーネル、アンナ・ベデルケ、フェリーネ・ロッガン、ルーカス・グレゴロビッチ、ドルカ・グリルシュ、ボータン・ビルケ・メーリング、デミール・ゲクゲル

見逃していた『ソウル・キッチン』、飯田橋ギンレイホールでようやく観ることができた。『私を離さないで』との2本立てでの上映で、とにかく『ソウル・キッチン』さえ観られればそれでいいや!と思っていたのだが時間が出来て2本とも観られたのだった。(はっきり言えば『私を離さないで』はいい映画かもしれないけれど、重い事柄を扱っているにもかかわらず、どこか中途半端な感じが全体の印象が散漫というか薄められている気がしたけど)
そして続いての『ソウル・キッチン』は期待は裏切られることなく、ほんと満足~!!この作品はそれまでのファティ・アキン作品とは全く違うコメディで、でもやっぱりファティ・アキン!!ハンブルクに暮す様々な人々、色々な国からやってきた人々の生活が鮮やかに可笑しくそしてふっと一刷毛、描かれる。そして流れる音楽が何とも素敵。その音楽に身を委ねながらの、あっという間の99分~
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路傍に咲く

2011-07-04 22:31:48 | 自然
夕闇がそこまで迫ってくる、慌しい時に出会った路傍に咲く花々。
オシロイバナがぽっかりと花開く。

おや、これは!!
面白く不思議な形で時を刻んでいるのか、トケイソウ。
蟻もその時計の音にせかされているように、せわしく動き回っている。

淡い紫のラベンダーが一群れ咲いていた。
この花の香りは気持ちを落ち着かせる効果があるという。

目に鮮やかなオレンヂ色のヤブカンゾウの花。
そして、そろそろその季節が去っていくホタルブクロが名残を惜しむようにしとやかに咲いている。
 
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王子駅

2011-07-02 00:12:04 | 旅気分
JR王子駅の北口の反対側に出てみたら、橋があって川があってその向こうに緑が広がって・・・という風景が広がっていて、へぇ、こんな街の真ん中に!とちょっと不思議な気分になる。川に沿った道の奥に学校があるらしく制服姿の生徒がたくさん歩いていた。
川とはいっても、殆ど水はないのだが・・・。
            
そして、こちらは飛鳥山公園を望んだ1枚。
王子に行く機会があったら、乗ってみたいなと思っていた、これが多分、飛鳥山モノレール:あすかパークレール通称「アスカルゴ」のレール。
残念ながら、姿も形も見えなかったので、レールだけ見られて満足した、ことにした。実物をみた~い!乗ってみた~い!!
          
帰りの電車を待つホームでふと下をみたら、あ~!都電が走っている!!「みんなの歌」を思い出しながら、随分モダンになった都電を眺めていた。
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