Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

葉書を持って出かけた。

2022-03-26 22:06:17 | 自然

駅の入り口にあるポストに葉書を投函しようと散歩を兼ねて出かけた。

子どもたちが楽しく遊んだ姿が目に見えるような、道に残された石けりやお絵描きの跡。

いいな!いいな!

稲荷山公園の桜も少しずつ開き始めている。

 

風が出てきて、木が、枝が、スズカケの実が揺れる。

桜が咲き始めたということは、カタクリももう咲いているのではと斜面の階段を下りてみた。

やっぱり、咲いている!!

曇天ではあったけれど、可憐な花弁を開いてそこここに咲いていた。

 

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イリュージョニスト

2022-03-25 21:26:45 | 映画 あ行

2010年/80分/ギリス・フランス合作
原題:L'illusionnist

監督:シルバン・ショメ
オリジナル脚本:ジャック・タチ
脚本・キャラクター・デザイン:シルバン・ショメ

解説:フランスの喜劇王ジャック・タチが娘のためにのこした脚本を、「ベルヴィル・ランデブー」のシルバン・ショメ監督がアニメ映画化。舞台は1950年代のパリ。初老の手品師タチシェフは、場末のバーで時代遅れの手品を披露しながら細々と暮らしていた。ある日、スコットランドの離島にたどり着き、そこで貧しい少女アリスと出会う。タチシェフを魔法使いだと信じこみ慕うアリスと、生き別れた娘の面影を重ねるタチシェフ。2人はエジンバラで一緒に暮らし始めるが……。~映画.comより

公開された当時、チラシも2種類ほど手元に置いて観たいと切望しながら機会がなく見逃してしまった作品の一つがこの「イリュージョニスト」だった。

ずっととっておいたチラシもさすがにこれだけ公開から時間が経つともう見る機会はあるまい、と年末に処分した。

ところが、連れ合いがgyaoで今観られることを教えてくれたので、しかも期間が迫ってきていたので慌てたが鑑賞できた。

この作品より前の「ベルヴィル・ランデブー」(記事→こちら)は去年秋に劇場で観ていたので、期待に胸膨らませて観た。

とにかく画面が、アニメーションが美しい!どのシーンをとってもみんな絵葉書のようでため息が出る。

そして、どこかほんわり優しい作品を想像していたのだが、それは見事に裏切られ、見終わった時に残るのは切なさと哀しさとほろ苦さ。そしてほんの少しの希望をアリスに期待する。

その切なさは例えば古道具屋のショーウインドウに置かれた人形の値段がどんどん下げられ終いにはタダになってしまい、それでもそこに打ち捨てられたように置かれているしかない、といった風な。

あるいは兎を野に放すタチシェフと放される兎の関係とか、テーブルの上に飾られた花に刻まれていく時間のとか。

胸の奥にずんと重いものを感じて観終わった。

今回観られてほんとうによかった!

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春の便り

2022-03-10 21:53:09 | 自然

去る3月8日は「国際女性デー」でイタリアでは「ミモザの日」だそう。

いつも通る道に2本のミモザがあり、毎年この時期になると花が咲くのはいつになるだろう、と楽しみにしている。

その二本のうちの一本、公園にある方のミモザの花が遂に咲き始めた。

下から上をのぞいたところ。

ちょうど目の高さに豪華な枝が!

びっしりと咲くまん丸のふわふわした、

もう一つの公園の入り口の両脇に植えられている河津桜が咲き始めていた。

狭山で河津桜の花見・・・満開はまだ先だが。

毎日のニュースを聞くのも見るのも辛くなる出来事ばかり立て続けに起こっているこの世界。

だがしかし、それでもこうして確実に春はやってきているのだ、とささやく声を確かに聞いた。

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特別展ー生誕100年記念ー「作家・庄野潤三展 日常という特別」

2022-03-05 16:38:54 | 展覧会・建築・器

先日、練馬区石神井公園内にある ふるさと文化館で開催中の”特別展ー生誕100年記念ー「作家・庄野潤三展 日常という特別」”に出かけた。

会期 :2022年1月15日(土)~3月13日(日)(月曜休館)

開室時間 :9:00~18:00

観覧料: 一般 300円、高校生・大学生 200円、65~74歳の方 150円、中学生以下と75歳以上の方は無料

会場: 石神井公園ふるさと文化館 2階 企画展示室

特別展「生誕100年記念 作家・庄野潤三展――日常という特別」が、東京都練馬区立石神井公園ふるさと文化館で2022年1月15日(土)から3月13日(日)まで開かれます。

作家・庄野潤三(1921-2009)は、昭和28(1953)年から昭和36(1961)年までの約8年間、石神井公園にほど近い練馬区南田中町(現・南田中)に暮らし、昭和30(1955)年に「プールサイド小景」(『群像』掲載、初版みすず書房刊)で第32回芥川賞を受賞。同年に新聞連載された「ザボンの花」には、当時の麦畑の広がる石神井の地域の風景と暮らしが描かれました。

家族の日常生活を丹念に紡いだ庄野作品を、練馬区居住期を中心にして、原稿や書簡、書籍、写真資料などから紹介する展覧会。特別協力・県立神奈川近代文学館。~みすず書房HPより

Twitterでこの展覧会のことを知ってから、訪れたいと思っていた。

できたら2月2日の作家の長女・今井夏子さんの「父の思い出・石神井時代」という講演会、2月27日の夏葉社の島田潤一郎さんの「庄野家の人たち」の講演会を聞けたらと思っていたのだが、両日とも都合が悪く断念した。

しかし、講演会は聞けなくとも展覧会には出かけたいと思っていて、それが3月に入りようやく出かけることができた。

西武池袋線を利用しているのに石神井公園駅で下車したことはなく、けれど大きな公園だろうから迷わず行けるだろうと思っていたら、あにはからんや・・・迷ってしまった

犬を連れて歩いていた女性に声をかけて道順を伺ったら、散歩の途中だから、と気さくに言ってくださってプールに曲がる道のところまで道案内してくださった。

ありがたかった!

おかげでそれまで道がわからず焦っていた気持ちが和らいで、温かな心持ちで展覧会の会場であるふるさと文化館に入ることができた。

会場は2階にあり、そこに作家自身の手紙、原稿、写真、コートと愛用のハンチング等々、そして家族の手紙、夏休みの日記、家族写真、絵合わせの札、百人一首など家族で楽しんだもの、「山の上の家」の模型に見取り図などが並べられ、これが作家・庄野潤三の世界!と思うとなんだかもう胸が一杯になった。

「山の上の家」のこの写真はこの展覧会会場、唯一の撮影スポット

まさに、目の前に作家の世界が広がり、それをながめられるという喜び!

殊に実物を初めて見ることができた「松のたんこぶ」は、これがあの松のたんこぶ!!としげしげ眺めいってしまった。

まさに庄野潤三の世界を堪能した展覧会だった。

彼の世界を心の中に持っていきたいとあらためて希う一日となった。

上の写真、右はチラシで左は展覧会図録・栞付き(¥700)と入場券。

帰路も公園の池の横を通って駅に向かった。この時は心に余裕が出来ていたので何枚か公園の写真を撮った。

池には水鳥たちが遊んでいたり、浮かんでいたり。

池にかかる橋。

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