Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

見慣れた風景・・・。

2017-03-26 20:19:22 | 展覧会・建築・器
いつもその前を通っていて見慣れた風景と思い込んでいた場所で、ある時「あれ、これは?!」と思わずまじまじと、またじっくり眺めてしまうということはありませんか?

いつも何気なくその前を通っている板金屋さん。
お店の入口の机の上に小さな招き猫がちょこんと座っていて、その左手を忙しく上げ下げしているのは知ってました。
今日も元気に挨拶してるね!!と思いながらちらりといつも見ていたのです。
      
しかし、
「あそこの雨樋って見たことある?その一か所だけ違って、素晴らしいよ」
と連れ合いに言われるまで、うかつにもその雨樋をちゃんと見たことがありませんでした。
この板金屋さんが作られたものでしょう、凝った作りの美しい樋。丁度、いい感じに緑青がふいてます。
しげしげと眺めいりました。
   
また、その近くの建物。
ちょっと変わっていて、でも何が変わっているのかがわからず、しかしあの建物、と言われると直ぐに、あれね!とわかる建物。
いわゆる、看板建築じゃないか、と言われ、「ああ!」とすとんと納得しました。
看板建築:木造、瓦屋根といった和風建築の全面部分に、洋風の装飾をあしらった平らな看板のような囲いをかぶせた建築様式。銅板葺き、タイル張り、モルタル塗りなどの仕上げ工法が見受けられた。~『埼玉たてものトラベル』より
看板建築~Wikipoediaより
表はお店でその奥は日本家屋になっています。
建物の角にある昭和レトロな商店会の街灯とよく合っていて、ここだけ他とは違う時間が流れているように感じます。
 
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鍵盤ハーモニカ・デビュー

2017-03-24 23:55:57 | 音楽
伴奏に伺っている合唱団で、今週「鍵盤ハーモニカ・デビュー」しました~勿論、練習場でですが

丁度、今、合唱団が練習中の「麦の唄」の間奏で右手のメロディーを鍵盤ハーモニカで弾き、左手は楽譜通りピアノで弾く、という両手弾きに挑戦してみました。
下の画像は参考に鏡の前で以前自撮りしたもの。

中島みゆきさんの「麦の唄」を聴いた時に、そこで効果的に使われていたバグパイプの音色を聴いて、これは鍵盤ハーモニカを使ってみてもいけるんじゃないかと思いついたのでした。
この日はピアノの前に座り右手を鍵盤ハーモニカに、左手はピアノの鍵盤の上に置いて弾いたのですが、実際弾くとなると、とにかく時間との競争でした。
というのは、四分休符2個分の間に(これはペダルを使って少し長く手が自由になれるようにしました)以下のことをしなくてはならないからなのです。
①まず譜めくりをする。
②間奏部分で使うので、それまでだら~んと垂らしておいた吹き口を右手で素早くつかんで口元に持っていきくわえる。
③右手を鍵盤ハーモニカの弾こうとする鍵盤の位置に置く。
④同時にピアノの上の左手の位置を確かめる。
⑤音が出る。
はあ~、忙しいけれども、そんな素振りは見せず、あくまで冷静沈着に、しかしたたたっと進めないと間に合わな~い!!
と、なかなかにスリルに富んだものでした。
この日は、なんとか上手くいって、ほっとしました。今後も練習と調整を重ねていこうと思います。
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ヤオコー川越美術館(三栖右嗣記念館)

2017-03-20 22:55:43 | 展覧会・建築・器
近くにあるスーパーマーケットで利用頻度が高いのは、埼玉が発祥の「ヤオコー」なのだが、リニューアルのために2月の後半は閉店していた。不便だったので市内に別の店舗がないかとHPで探していて見つけたのが川越にあるという『ヤオコー川越美術館(三栖右嗣記念館)』。
あのスーパーのヤオコーの美術館?!と調べてみたらWikipediaに
「埼玉県に所縁の深い現代リアリズムの洋画家・三栖右嗣の油絵、リトグラフなど151点を収蔵・展示している。ヤオコーの実質的な創業者である川野トモが比企郡ときがわ町にアトリエを構える三栖の作品に出遭い、蒐集してきたものである。」
とあった。
そしてHPはこちら⇒ヤオコー川越美術館(三栖右嗣記念館)
それによると、「ヤオコー川越美術館はコレクションする洋画家:故三栖右嗣氏の作品を展示する美術館として、2つの展示室、エントランス、カフェと休憩を兼ねたラウンジ、の4つの空間で構成されています。」とあり、その建物は伊東豊雄氏によるとあった。
そして、行ってきました!!

建物の向かって左側の上には・・・あれ?富士山みたい~!という白い造形物が見える。
建物の周囲は浅い水が張られた池になっている。手前の木の根元の周りはぐるっと座れるようになっていて、木の葉が茂る季節にはさぞかし心地よい緑陰を提供するのだろうと想像する。
入口を入ると受付で入場券を購入するのだが、ここでヤオコーのポイントカード「ヤオコーカード」を提示すると何と¥100引きの¥200となる。

展示作品は年に2回、春と秋に入れ替えをするそうで、現在の展示は『三栖右嗣 旅の記憶:海外での取材作品から』(9月10日まで)。
スペイン、フランス、イタリア、パキスタンそして日本を旅し題材とした作品が展示され、喫茶も楽しめるラウンジにも作品が並ぶ。そして入口を入ったところにはデッサンが配置され、全部で37点の作品を見ることができた。
初めて見た画家だったのだが、その絵の前に立つと美しさと緻密さと迫力と上手さとに圧倒された。今まさに摘んできたばかりのアマポーラの花束がある、という絵があり、そして描かれた人物のリアルさに、そこに描かれた皺のリアルさに息を飲む一枚がある。また別の一枚には地面に転がる林檎の一つ一つとその向こうにじっと立っているすべての葉を落とした林檎の木、そのまた奥の暗い地平線に冷たい風の音を聞いているような、また全くの無音の世界を同時に思わせるような・・・。
作品にも美術館にも感動したが、こうした社会貢献事業・メセナを身近なヤオコーが行っていることにも心打たれた日となった。
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そこのみにて光輝く

2017-03-17 21:37:13 | 映画 さ行
        
2014年/日本/120分
監督:呉美保
出演:綾野剛、池脇千鶴、菅田将暉、高橋和也、火野正平
ストーリー:仕事を辞めブラブラと過ごしていた佐藤達夫は、粗暴だが人懐こい青年・大城拓児とパチンコ屋で知り合う。ついて来るよう案内された先には、取り残されたように存在する一軒のバラックで、寝たきりの父、その世話に追われる母、水商売で一家を支える千夏がいた。世間からさげすまれたその場所で、ひとり光輝く千夏に達夫はひかれていく。しかしそんな時、事件が起こり……。~映画.com

前から観たいと思っていたこの作品をDVDで鑑賞。
とにかく俳優陣が素晴らしい!!
どのシーンの誰をとってもその登場人物像がリアルに観ている側に伝わってくる。
それぞれが内に悲しみを抱え、ある時はそれを持て余し、またある時はそこに蓋をしてそれははなから無かったかのように振舞い、笑い、叫び、裏切り、涙し、そしてそっと寄り添う。
海岸沿いのいかにも貧しい家のある風景の寒々しさ、底辺にあって輝く一筋の光が見えたような気がするラストにホッとする。
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ル・コルビュジエの家

2017-03-16 23:07:47 | 映画 ら行
       
2009年/アルゼンチン/103分
原題:EL HOMBRE DE AL LADO
監督・撮影:ガストン・ドゥブラット / マリアノ・コーン
出演:ラファエル・スプレゲルブルド、ダニエル・アラオス
ストーリー:椅子のデザインで世界的な成功をおさめたレオナルド(ラファエル・スプレゲルブルド)は、近代建築の巨匠として有名なル・コルビュジエが設計した南米唯一の邸宅に、妻子と共に生活していた。ある朝大きな音で目覚めた彼は、隣家の住人ビクトル(ダニエル・アラオス)がレオナルド宅に向けて窓を作るべく、ハンマーで壁に穴を開けていることを知るが……。~シネマトゥデイより

スペイン語の映画が見たいと思ってTSUTAYAの棚を眺めていて見つけた1本。
隣人との壁に「窓」を開ける、開けないのトラブルがきっかけになって、次第に追い詰められていく(と主人公が勝手に思い込んでいる)様子が南アメリカ大陸にある唯一のル・コルビュジエ設計のクロチェット邸を舞台に描かれる。
これをブラック・ユーモアと呼ぶかどうかは見方によって変わると思う。少なくとも私はブラックだとは思ったが、果たしてそこにユーモアがあるかどうか、微妙だと受け止めていた。唯一ほっとしたのは、不思議でちょっとなまめかしさを漂わせる指人形のシーンだった。
のどに呑み込めない何かを残しているような後味の悪さが残るラスト・シーンとエンド・ロールのしゃれた感じが或る種の悲しみを感じさせ心に残る。
しかし、癖のあるアルゼンチンのスペイン語をずっと聞いているのはなかなか興味深くて、先ずそのアクセントの強さというか流れるリズムがたいそうイタリア語っぽいのが面白かった。
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ミモザの季節

2017-03-11 22:24:22 | 自然
思わず目に飛び込んできた黄色にハッとして足を止めたら、そこにあったのはミモザの茂み。

大きくてこんもりしたその茂みには何本ものミモザの木が寄り添い、その葉擦れの音はなにやら話をしているよう。

その高い木のせいで、その奥にあるお宅の姿はよく見えない。
だからどんな風な家なんだろうと、勝手な想像を巡らせて遊んでみる。
心の中に描いた「ミモザ館」。

そして、甘い香りに目をそちらに向ければ、そこに咲いていた沈丁花。
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寄席芸人伝

2017-03-08 22:47:49 | 

昔、ビッグコミックで連載されていた『寄席芸人伝』/古谷三敏(著)。
全て落語、そして寄席にまつわる話でつづられているのだが、落語と噺家の話が中心なので切なくもあり、楽しくもあり。
だから寄席は面白い!!と思う。
そしてここでは、落語の名作もふんだんにちりばめられ、これこれ!とか、逆に寄席でこの話読んだなぁ、とか思ったりもする。
これまで6巻までは30年以上前に揃えて、もう何度読んだことか!と思うくらい読んでいるのだが、その後に続く巻になかなかお目にかかれずにいた。
ところが、去年の暮れに残りの7~11巻をAmazonのマーケットプレイスで見つけてようやく全巻が揃った!
画像の奥が1~6巻、手前が7~11巻。
並べてみると、なかなかのもんじゃないか、と内心ほくそ笑む私。
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