Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

奇跡

2011-06-28 20:21:39 | 映画 か行
                
2011年/日本/127分
監督・脚本・編集:是枝裕和
出演:前田航基、前田旺志郎、林凌雅、永吉星之介、内田伽羅、橋本環奈、磯邊蓮登、オダギリジョー、夏川結衣、阿部寛、長澤まさみ、原田芳雄、大塚寧々、樹木希林、橋爪功
ストーリー:小学生の兄弟、航一と龍之介は、両親の離婚で、鹿児島と福岡で暮していた。新しい環境にすぐに溶け込んだ弟・龍之介と違い、鹿児島に移り住んだ兄・航一は、現実を受け入れられず、憤る気持ちを持て余していた。ある日、航一は、新しく開通する九州新幹線、「つばめ」と「さくら」の一番列車がすれ違う瞬間を見ると奇跡が起こるという噂を聞く。もう一度、家族で暮したい航一は、弟と友達を誘い“奇跡”を起こす計画を立てる。~goo映画より

是枝監督の作品は「歩いても歩いても」しか観ていないのだが、しみじみとした印象が深く残っている。その監督の作品が近場で公開されたのでとことこ観に行ってきた。
演じる役者が大人も子どもも素晴らしく、子どもが主役のこの作品、特にその子どもたちが自然でのびやかに輝いていて、観終わって清々しい風がふっと吹き抜ける。大人も子どもも、みんな同じくその背中にしょっているものがあり、それをずっと背負って生きていかねばならないということ。子どもには子どもの、大人には大人の、抱えているものは違うけれど、でも等しく重い荷物をその肩に抱え、それぞれが各々の知恵と力と勇気を(う~ん、これはまるでスーパージェッターの歌詞だ)駆使して歩いていく姿が素敵だ!!ともすれば記憶の彼方のそのまた彼方に置き忘れてしまっている自身の子ども時代を思い出してみたりして、ね、ははは。

ところで、かねてからJR九州を走る列車はそのデザインが素晴らしいと聞いていたのでその映像もたくさん見られるのではと期待していたが、思っていたほど列車の映像はなかった。しかし、そこで映されていた列車内の風景は洗練されたデザインの空間が広がっていて、思わず「へぇ~」と溜息をついて眺め入ってしまった。
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世界報道写真展2011

2011-06-21 22:53:05 | 展覧会・建築・器
東京都写真美術館で開催中の『魂に響く写真の力』と副題が付けられた「世界報道写真展2011」を見る。
            
会 期:2011年6月11日 ( 土 ) ~ 8月7日 ( 日 )
休館日:毎週月曜日(休館日が祝日・振替休日の場合はその翌日)
             
去年もこの世界報道写真展を見てそこにある1枚1枚の写真が雄弁に語りかける力の前にただ呆然と立ち尽くしたのだが、今年もまた言葉を越えた言葉、切り取られた現実を眼前に悄然とした。過酷な現実の中で、こちらを静かに見つめる目に対峙した時、心に感じる不条理とまたそれと相反する現実の向こうに仄見える淡い何か・・・。厳かに呼びかけられ、その重さにたじろいでいる私。勿論、過酷な写真ばかりではなく生が輝く眩しい一瞬を捕えた作品も出品されており、それら全部をひっくるめて全てこの地球という一つの星で起こっていることなのだということを改めて思う。

そしてまた、3.11以降、内向きになっている自身の姿に気付き愕然とする。今回は報道写真展とは別に、世界が撮った東日本大震災の写真:3/11 Tsunami Photo Projectも見ることができ、日本の現実、世界の現在をきっちり見られるようになっている。

会場で見た『3/11 Tsunami Photo Project』YouTube



この日の会場内は鑑賞者が多く、特に若い方が多かった。去年も思ったのだけれど、この展覧会、巡回すればいいのに・・・。
*世界報道写真展2010の記事⇒こちら
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不滅のシンボル 鳳凰と獅子@サントリー美術館

2011-06-20 23:40:37 | 展覧会・建築・器
        
サントリー美術館で開催中の”開館50周年記念「美を結ぶ。美をひらく。」 II 不滅のシンボル 鳳凰と獅子”を鑑賞。
                 (チラシ↓クリックで拡大)
                   

会期:2011年6月8日(水)~7月24日(日)
※作品保護のため、会期中展示替を行います。
開館時間:10:00~18:00 (金・土は20:00まで開館)
※7月17日(日)は20時まで開館
※いずれも最終入館は30分前まで
休館日:火曜日

鳳凰と獅子にまつわる作品の数々が絢爛豪華に埋め尽くされた会場内を歩いていると、なんだか瑞祥に満ちてありがたい気分になっている
狛犬さんたちに挨拶しながら、そのお顔をしげしげ拝見し、鳳凰の姿に思わず手塚治虫の「火の鳥」を重ねながら(英文はPhoenixだし)一つ一つの作品を楽しんだ。日本にある鳳凰と獅子がここサントリー美術館に今集合しているのでは、というような作品の豪華さに酔ってしまう。思いがけず、初めて伊藤若冲の旭日鳳凰図と樹下鳥獣図屏風に出会えて吃驚。

会期中、作品の入れ替えがあるので、お目当ての作品がおありの方は美術館のHPで確かめて行かれるといいかも、です。
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所沢市民文化センター・ミューズで。

2011-06-17 00:00:29 | 音楽
ここ1~2年くらい前から、所沢市民文化センター・ミューズで聴きたい&見たい公演が増え、足を運ぶ機会が増えたので思い切って先日ミューズメンバーズ倶楽部の会員登録をした。
それで、送られてきた公演案内のチラシを眺めていたら『WEEKEND PIANO SERIES~休日の午後に燦めくピアノの響き~』という一枚が目に止まった。今年度このシリーズで4人のピアニストが紹介されていたのだが、その第一回が『アレクサンダー・ガヴリリュク』となっていた。「おっ!これは聴きたい!」と日にちは迫っていたがミューズに電話するとS,A席共に残席があるというのでA席を予約。日数に余裕があると会員にはチケットの郵送もしてくれるそうなのだが、今回は2日前の予約だったので当日受け取りである。

この日のプログラム:
ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第14番「月光」op.27-2、ショパン/幻想即興曲 op.66、2つの夜想曲 op.48、スケルツォ第1番 op.20、ラフマニノフ/楽興の時op.16、プロコフィエフ/ピアノ・ソナタ第7番「戦争ソナタ」op.83
座席は2階の中央ブロックだったのだけれど、前が空いていたので休憩後の2部からは前から2列目に席を移動して聴いた。それまでは屋根がかぶっていたせいか何となく音がこもって聞こえるなぁ、なんて思っていたのだ。でもこれは場所だけのせいではなかったらしい。というのは、休憩中に調律が入っていたのだ。う~む。楽器自体の鳴りがよくなかったのか・・・。など思いながら、席を移動して2部を聴き始めて吃驚!ラフマニノフ、素晴らしかった。彼が聴かせたかったのはこれだったのか!!と。自由にしなやかで、そしてすごい集中で音世界を描きそれが次々に目の前に並べられていく、といった感じで圧倒された。続くプロコフィエフもよかったけれど、この日このラフマニノフを聴けて私は幸せを感じていた。
そしてアンコールは3曲
ドメニコ・スカルラッティ/ソナタ K125 L487 G-dur、メンデルスゾーン(ホロヴィッツ編)/結婚行進曲、ショパン/エチュード op.25-7
休日のマチネ、近場で音楽を楽しめた一日だった。
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ツバメの巣があったり、未草が咲いてたり・・

2011-06-11 00:42:50 | 自然
頭上をさっと飛んでいったツバメに気付いて上を見上げたら、巣があった。
雛たちが、何となく窮屈そうに、退屈そうに巣の中でお留守番中。
こちらをきらきらする目で興味深く観察しているよう。

ピンクの睡蓮の咲いていた小さな池には、クリーム色の未草(ヒツジグサ)が今度は私の番という風に、でもひっそり咲いている。
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狭山市駅「Emio(エミオ)狭山市」オープン

2011-06-09 00:10:59 | 旅気分
ずっと工事中だった狭山市駅構内の『Emio(エミオ)狭山市』が8日オープンしました。
駅を通る度にどんな風になるのだろう、とちょっとうきうきしていました。その西口の風景はこんな風です。建物は完成したのですが、周囲の道路等は未だ工事中なのでどことなく落ち着かない雰囲気が漂ってます。

西口1階には本屋、美容室、歯科医院、西武バス案内所。歯科医院の前で「開院しましたのでどうぞ~」と呼び込みしているのには、吃驚しましたが。
そして2階に上がると・・・食料品関係の店舗がずらり。そしてけっこうな人出でした。

この通路の一番奥は11時まで開いているというスーパー・マーケット。
          
私は「カルディ」と「書原」が入っているのが嬉しい。今、カルディではコーヒー豆を50%引き、店内商品10%引きのオープン・セール中だったので、こんな時こそ普段飲んだことのない豆もと、2種類コーヒーを買ってホクホクしながら帰宅しました。明日もまた狭山市駅を使うのでまたきょろきょろしちゃうかも、です。
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アメイジング・グレイス

2011-06-08 21:53:24 | 映画 あ行
                                
2006年/イギリス/118分
原題:AMAZING GRACE
監督:マイケル・アプテッド
出演:ヨアン・グリフィズ、ロモーラ・ガライ、アルバート・フィニー、ベネディクト・カンバーバッチ、マイケル・ガンボン、ルーファス・シーウェル、ユッスー・ンドゥール、キアラン・ハインズ、トビー・ジョーンズ

ストーリー:18世紀のイギリス。博愛精神にあふれた青年ウィリアム・ウィルバーフォースは、イギリスの収入の多くが奴隷貿易によるものであることに心を痛めていた。若くして国会議員となったウィルバーフォースだったが、すべての人々の心の救済を信仰に求めて聖職者の道を選ぶべきか思い悩んだとき、政治の世界にとどまるよう後押ししたのが恩師である牧師ジョン・ニュートンだった。かつて奴隷船の船長をしていたニュートンがその罪を悔いて作詞したのが『アメイジング・グレイス』。ウィルバーフォースはこの曲を心の支えに、政治家として奴隷貿易廃止を懸命に訴え続けるのだったが…。~allcinemaより

よく知られた讃美歌『アメイジング・グレイス』を縦糸に、その当時のイギリスの議会、政治そして社会を織り込んで史実に基づいて作られたというどっしりした作品だった。間違っていると自分の心が思ったことをはっきり口に出してそう言い、そしてそれを正そうと行動するのは並大抵のことではない。それによって多くの利益を得、繁栄している社会を前にしては。奴隷貿易を廃止させるために一生をかけて取り組んだウィリアム・ウィルバーフォースの筋の通った生涯を支え続けた仲間たちの信頼と愛に深く打たれる。そして、また彼の心に灯を灯し続けた音楽に。
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桜の実

2011-06-04 23:42:05 | 自然

桜の木に桜の実がなってました。
おままごとのような小ささ、可愛さでみんな揃って空を見上げてました。
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