Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

短歌とか詩とかエッセイとか。

2022-05-22 21:35:53 | 

また雨が降っている。ただ今、絶賛「遅れてきた花粉症」の真っ最中。

目をこすりつつ鼻かみながらかかりつけ医のもとに駆け込み、処方された飲み薬、点鼻薬&点眼薬で何とかしのいでいるところ。

長編小説は今そんなに読みたくない、と思っていることが如実に表れた感のある選書だったのだろうか?

いや「音楽」と「ソナチネ」というそれぞれ短歌集と詩集の題名にまず惹かれて読みたくなり、エッセイは夏葉社の新刊ということに惹かれて手に取った。

短歌の岡野大嗣さん、詩の呉基禎さん、そして小説家の万城目学さんとこの三冊、この三人の作品を読むのは初めてだった。

そして、どの本も手に取った時、大事にしよう、大切に読もうと思わせる佇まいの美しさにまず魅了される。

ぐっときたり、何度も読み返したり、へへへっっと思わず笑いながら読んでいたりなのだが、小さな本を開いて見つける、また導かれる世界の広さに現実をつかの間脇に置いて夢中になれる楽しさに溺れる。

『音楽』

著者:岡野大嗣

装画:佐々木美穂 装丁:佐々木暁

ナナロク社

収録歌は300首を超えますが、ボリュームを感じるよりも、 読後感は、自分だけの名曲にふれたような高揚感に満ちています。 装丁には佐々木暁を迎え、上製「継ぎ表紙」の造本による美しい造本の歌集になりました。~「ナナロク社」HPより

『ソナチネ』

著者:呉基禎

1990年生まれ。2017年、ユリイカ新人賞。「ユリイカ」掲載2017年1月号「雨」2018年4月号「柳」「トチノキ」「くちなし」2020年11月号 「世界井戸仮説」「白鷺」「滝」~「古書善行堂」HPより

『万感のおもい』

著者:万城目学

夏葉社

さまざまな媒体で発表されてきた作品の中から
42編を精選。

創作のこと、大阪のこと、京都のこと、季節のこと、家族のことなど収録。
装丁のストライプは、本書のなかにある「色へのおもい」から着想。~「青と夜ノ空」HPより

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緑のワイン

2022-05-16 21:50:17 | 食・その周辺

入間の「やまや」に行ったらその入り口付近にポルトガルのワイン、Vinho Verde(ヴィーニョ・ヴェルデ):緑のワインが置かれていた。

かなり前、ラベルに猫の絵が描かれた確か「ガタオ」という微発砲のポルトガル・ワインの緑のワインを飲んだことがあり、その爽やかな味を懐かしく思い出しこのワインを買ってみた。

vinho verdeを検索してみると

ポルトガル語で「vinho」はワインを意味し、「verde」は緑やフレッシュといった表現を含み、直訳すると“緑のワイン”となります。その名前の通り、完熟前のブドウ(緑のブドウ)を用いて醸造されるのが最大の特徴です。

ヴィーニョ・ヴェルデに使用されるブドウは、通常のものよりも1カ月から2カ月ほど早く完熟する前に収穫されます。そのため、発酵途中で発生する気泡がワインに残りやすく、微発泡ワインよりもさらに弱い泡を感じることもある低アルコール度数の飲みやすく爽やかなワインとなっています。~ENOTECA onlineよりとのこと。
 
この説明通り、今回購入したワインも微発砲でアルコール度数は11度で爽やかで飲みやすいものだった。
また、ラベルに描かれた赤いセーター(?!)を着たロバがなんか気になって調べてみた。
先ず”Tussock Jumper”が気になったのだが、これはタサック・ジャンパーという《革新的でオリジナルなワイン》をコンセプトに誕生したプレムアム・ワイン・ブランドで、
Tussock Jumper=垣根を越える人・・・という名のごとく世界にまたがるトップ生産者たちが造るワインを集めたブランドで2012年にアメリカ市場を皮切りに世界中に広まり,衝撃を与えているのだそう。→こちら
 
へー!へー!へー!と思いつつこのワインを楽しんでいる。
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ちょっと思い出しただけ

2022-05-04 20:29:52 | 映画 た行

2022年/115分/日本

監督・脚本:松居大悟

出演:池松壮亮、伊藤沙莉 他

ストーリー:照明スタッフの照生と、タクシードライバーの葉。
物語はふたりが別れてしまった後から始まり、時が巻き戻されていく。
愛し合った日、喧嘩した日、冗談を言い合った日、出会った日・・・
コロナ禍より前の世界に戻れないように、誰もが戻れない過去を抱えて生きている。
そんな日々を”ちょっと思い出しただけ”。~川越スカラ座HPより

この作品の公開を知って鑑賞するのを楽しみにしていた。やはり近場で観たいものだと思っていたら「川越スカラ座」で上映されると知り、気になる作品を好きな劇場で観られる!!と心待ちにしていたのだ。

そして、『スペシャルポストカード「手と手」Ver.』の配布もあるという案内もあり、もしかしたらもらえちゃうかも!と密かに期待し、公開第一日目に行こうと決めた。

出かけたのはGWが始まったばかりの4月30日。久しぶりの川越だったが、天気も良く、街は大賑わい。

スカラ座も思っていたよりずっと混んでいたけれど、首尾よくスペシャルポストカードも手に入れることができた。(画像の右側にあるのがそのポストカード、左はパンフレット。)

そして劇場の灯りがすうっと消えて本編の上映が始まると、すっかりこの「ちょっと思い出しただけ」の世界に。

過去を遡りつつ、お話は現在と過去を行き来する。

最初はそれに戸惑ったが、話の流れに身を任せることでその時間の経過が自然になっていた。

照生と葉の時間が巻き戻され、二人の間に流れた6回の7月26日を描くことで二人の生きてきた日々、言い換えれば過去が浮かび上がる。

日々を積み重ね・・それらの日々はその時には「今」であるわけで・・・その連なりが過去に変わることで成り立つ今、現在であるということに改めて思い至る。

色々な日があった、それこそ輝く日も、沈み込むような暗い色の日もあったけれど、そのどの一日も欠けては今はないということを、溢れるような懐かしさと温かさと苦さとをもって思い出すそんな日は誰にでもあるよなあ~、なんて観終わってしみじみ思う。

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近所の小さな公園では

2022-05-01 21:03:57 | 自然

昨日、近所の小さな公園では菖蒲いやアヤメか?!・・・「いずれアヤメかカキツバタ」というし・・満開だった。

しかし、こ、これは・・・一瞬、尾形光琳の「カキツバタ図屏風」を想像してにかにかする

あたたかな陽光に照らされて一つ一つの花が輝く

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