Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

本が届いた!

2024-04-19 22:24:29 | 

『春の読書週間』始まる

と言っても、「私の」なんだけれど

先月、京都の『古書善行堂』さんへ予約注文をして発売そして到着を待っていた2冊の本が届いた!

1冊は秋月圓『夏葉社日記』秋峰善著、

もう1冊はみすず書房『長い読書』島田潤一郎著である。

どちらも夏葉社に深く関係する2冊で、前者は夏葉社で1年間働いた秋峰善氏がそのΓ宝物のような日々を綴る」(~秋月圓HPより)書籍であり、

後者はそのひとり出版社夏葉社の島田潤一郎氏が著した

「吉祥寺のひとり出版社「夏葉社」を創業し、文学をこよなく愛する著者が、これまで本と過ごした生活と、いくつかの忘れがたい瞬間について考え、描いた37篇のエッセイ。」(~みすず書房HPより)

届いたレターパックは思いのほか重くて厚く膨らんでいた。

わくわくしながら、しかし中を傷つけないように気を付けて開けてみると・・・

「わっ!」

中には注文の2冊以外にもう1冊桜美林文学会発行の「夏葉社・岬書店」の特集号『言葉の繭6号』が同封されていた。

この本のことは知っていたけれど、まさか自分が読むことができようとは・・・善行堂さん、ありがとう!!

そして、善行堂の山本さんからの温かい手紙と素敵な絵葉書、「長い読書」刊行記念の選書リストのパンフレットも同封されていた。

なんて豪華な~とふわふわわくわく!

さあ、いよいよこれから私の「春の読書週間」が始まる。

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古書善行堂のトートバッグ

2023-08-31 22:26:44 | 

本は町の本屋でと思っているが、ない本の場合は取り寄せをお願いしたり、ネット通販も扱っている本屋に注文をするようにしている。

そうすると注文している本屋は、いつか行ってみたいなというところになっていた。

そういう”いつか行ってみたいな”本屋の一つが京都にある 古書善行堂(古書だけでなく新刊も扱っている)。

その善行堂から本だけでなく、M,L二種類のトートバッグが発売されたのを知り、これは欲しい!と注文した。

程なく届いた!!「善行トート」タイプ1Mイラスト茶木加奈子

写真などで見たことのある善行堂の入り口・・・いいなあ、行ってみたいなあ~!

でも京都暑いだろうなあ~

ともあれ、入れたいものをどさんと入れられるのが嬉しい😃

そしてトートバッグと一緒に古書善行堂発行の岡崎武志氏の詩集『風来坊 ふたたび』も注文した。

表紙の林哲夫氏の写真にも心惹かれ、読み始めたところ。

いつも本と一緒に届くフリーペーパー(今回は『かげひなた』)と添えられた善行さんの一言が嬉しい。

岡崎武志 詩集『風来坊 ふたたび』(古書善行堂)

林哲夫 装幀/写真

2017年に古書善行堂から発刊されたエッセイスト・岡崎武志さんの詩集「風来坊ふたたび」~灯光舎HPより

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本屋の話

2023-07-20 22:03:10 | 

所用で駅まで出かけた。

今日も暑かったけれど、雲が多くて風があったので昨日の暑さより幾分かは過ごしやすいように感じられた。

さくさく用を済ませ、せっかく出てきているのだからと駅前の『芳林堂』に寄って、並んでいる本を眺め、また¥100均(ここは本屋+¥100均が一緒に入っている)の商品も眺めた。

そうそう、昨日受賞作の発表があった芥川賞と直木賞の本は置いてあるかな、と探したら入り口入ってすぐのところに平積みされていた。

もう何年も受賞作を読んだことはないのだが、昨日のニュース、今朝の新聞記事を読み、今回の市川沙央さんの『ハンチバック』は読んでみたいと思っていた。

置いてあった本には「芥川賞候補作」という帯がまかれ、書店員さんの手書きのポップに「祝 芥川賞受賞」とあった。

いつも本はできれば本屋で買おうと思っているので、冊数も少なくなっていたし、次に寄る時にはないかもと購入を決めた。

買ったのはこちらの本↓

 

ハンチバック

会計をしているときに、キャッシャーのところに貼られていた一枚の紙に気付いた。そこには

<この度、当店は7月31日をもって閉店することになりました・・・>

という衝撃的な一文が!!

街中から本屋さんが減っているというのは知っている、がそれを現実として目の前に突き付けられると心底がっくりくる。

まあ、7月31日まではいつも通りに営業しますよ、という店員さんのお話しだったので、それまではいつも通り寄っていこう。

しかし・・・やはり残念!

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うたうおばけ

2023-06-24 22:28:05 | 

著者:くどうれいん(工藤玲音)

出版社:書肆侃侃房

失恋してラーメン屋に喪服でやってきたミオ、「ビニニでもバナナ」と大発見したのんちゃんとゆーきちゃん、暗号でしか告白できないスズキくんなど個性的な「ともだち」がぞくぞく登場!「web侃づめ」の大人気連載に大幅増補の全39編。おだやかにかわいい百鬼夜行。~「BOOK」データベースより

 

この本も前出の島田潤一郎さんの『電車の中で本を読む』で紹介されていた本である。

著者の名前も出版社の名前も初めて目にするものばかりだったが、「うたうおばけ」って?と心にひっかっかったのがこの本に惹かれた最大の理由だった。

読み始めると一編一編が面白くてついつい手が止まらなくなる。

ふと赤染晶子著「じゃむパンの日」を読んで衝撃を受けた日のことを思い出していた。

2冊は全く違うのにもかかわらず、しかしどちらも文章が素晴らしく、頁をめくると次々読み進めたくなるのは全く同じようだと感じた。

それで、この本の後に読もうと彼女の新刊「桃を煮るひと」を既に用意してある

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ニワトリと卵と、息子の思春期

2023-06-09 22:10:28 | 

著者:繁延あづさ

出版社:婦人之友社⇒ニワトリと卵と、息子の思春期

内容:「友だちが持ってるからゲーム買って!」という思春期の息子。
面倒が増えるからと取り合わない母。どこの家でもくり広げられる親子のいさかい。
そんな繁延家で、長男が「ゲームの代わりにほしい」と言ったのは、なんとニワトリだった。
実現に向けて奔走する息子と、著者である母の葛藤。
親子が迎えた成長の季節に、ニワトリのいる新しい風景が加わった――。honto【商品解説】より

5月14日の拙ブログの記事「本の覚え書き」で取り上げた中の一冊の島田潤一郎さん著の『電車の中で本を読む』。

この本読んでみたい、これは読んだことある、取り上げられていて嬉しい、また1冊の本についての1章を読んで自分自身の感想に思いめぐらせてみたり、内容すっかり忘れているぞ、とか様々に楽しんだ。

そして、読んでみたい本の1冊がこの『ニワトリと卵と、息子の思春期』だった。

我が家には今思春期の息子はいないが、ゲームを買って、とねだっていた息子がゲームの代わりにニワトリが欲しいと言い出したところから始まる物語ということに惹かれたのだった。

ゲームの代わりにニワトリってさあ!と。

長男はニワトリを飼って育て、卵を取って利益を得ることを目標に綿密に計画を練り、それを計画書にして親を説得する。

そして家族全員が彼のニワトリ飼育計画に巻き込まれていく。

飼い始めたニワトリはペットではないから名前はつけない、そして飼ったニワトリは最後は食べる、と言って飼い始めた長男が試行錯誤をしながら、育っていくのがまっすぐに伝わってくる。

それを見ている母親である著者自身の心模様、その変化もまっすぐに表現されているのがなんともすがすがしい。

島田さんは「なにがあっても大丈夫」とこの本を紹介する章の題名をつけている。

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本の覚え書き

2023-05-14 16:07:03 | 
このGWに読もうと思っていたのだが、未だ読み終えていない本の覚え書き。
それらは次の『短編集 ヘンルーダ』岬書店、『上林暁傑作小説集 孤独先生』夏葉社、『電車の中で本を読む』青春出版社の3冊だ。
岬書店は夏葉社の別レーベルの本で、出版のお知らせをTwitterで読んでからずっと楽しみにしていた。
3冊ともこの4月同時期に一斉に発売ということで、京都の古書善行堂さんに注文をして届くのを待った。
善行堂さんは『電車の中で本を読む』の入荷が遅れているとのことで、『ヘンルーダ』と『孤独先生』の2冊を先に送ってくださり、その後で『電車の中~』(しかも一言&サイン入りでした)を送ってくださった。ありがたかった!
             
『ヘンルーダ』はチリなし製本ということで、実物を手にして初めて「これが”チリなし”ということなのか!」とわかった。
美しいです。
うつくしいといえば、『孤独先生』も。本の佇まい、その装丁、装画どれも最初に触れてみてはっとし、読み手にその内容に大きな期待を抱かせてくれる。
『電車の中で~』は今まさに電車の中で開いて読んでいる本。
本を読むって楽しいね!
『短篇集 ヘンルーダ』
松岡千恵 著
山口法子 絵
発行:岬書店 
 
【岬書店の本】4月27日に松岡千恵さんの初めての著作『短篇集 ヘンルーダ』を刊行します。現役書店員である松岡さんが描く、身近で、はかなくて、幻想的な、美しい世界。書店を舞台にした「備品奇譚集」や女の子たちの友情を描く「ヘンルーダ」など5篇を収録。解説は佐々木敦さん。絵は山口法子さん。「チリなし上製本」という珍しい仕様で、持っていてうれしくなる1冊です。~夏葉社Twitterより引用
 

昭和を代表する私小説作家、上林暁。本書は夏葉社から刊行する二冊目の傑作小説集。
選者は京都・銀閣寺の近くで古本屋を営む山本善行さん。上林暁の書籍を編むのは本書で4冊目。ベストテンを並べるような編み方ではなく、心の片鱗に姿をみせる小説に、しぜんと集まったで作品で構成したという、文脈に精通した選定と美学の詰まったもの。今回は上林の小説の中では珍らしい童話作品ともいえる「手風琴は古びた」という作品を核に編まれたそうです。装画は絵本作家としての顔もある画家・阿部海太さんが担当。筆致を生かした色の表情がうつくしく、「手風琴は古びた」に添えられた挿絵もカラーでお楽しみいただけます。また造本も大変凝っており、本へのこだわり感じる落ち着いた佇まいの1冊です。贈りものへもおすすめです。(原口)~恵文社一乗寺店オンラインHPより

『電車の中で本を読む』

島田潤一郎 著

発行:青春出版社

良いと思うものだけを刊行してきた、ひとり出版社・夏葉社の代表が、これまでに読んできたなかから、自分の体験をまじえつつ、珠玉の49冊を紹介します。著者は、鬱屈としていた20代、すがるように本を読みました。本のなかには、自分と同じように、思い通りにいかない人生にもがいている人がいたり、自分の狭い考えを広げてくれる先達がいました。本書は、高知新聞別刷り「K+(ケープラス)」に連載された選りすぐりの寄稿文を加筆・修正し、さらに書き下ろしを3編加えました。~青春出版社HPより

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緑のポタージュ

2023-04-09 15:24:19 | 

ポタージュを作ろうと思った。

冷凍庫にあったほうれん草を使ってポタージュを作ることにした。

ほうれん草以外に玉ねぎ、ジャガイモを探したがジャガイモは見つからなかったので、代わりに人参と冷蔵庫の野菜室で見かけたカラーピーマンを入れることにした。

思い切ってほうれん草を入れたので鍋全体が緑一色となった。

野菜がやわらかくなってから、ハンドブレンダーでがあ~っと一気に混ぜ合わせた。

その後、牛乳を入れ味を整えて出来上がったのがこちら。↓

緑、緑してるけれど、青汁じゃないよ

美味しく頂きました。

なんか、身体によさそう、と思えるのはこの緑色のおかげか。

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チャリティ販売会@夏葉社

2023-03-05 16:35:51 | 

先日、夏葉社のTwitterでチャリティ販売会が開催されることを知った。

<【お知らせ】3月4日(土)11時〜15時、吉祥寺の弊社事務所にて、チャリティ販売会をいたします。

書店より返本され、再度の販売が難しい本を全品500円で販売します。

売上はすべてトルコ・シリア大地震の支援活動を行う国境なき医師団に寄付します。ぜひ遊びにきて下さいー。>

これは行きたい‼

11時~15時ということだったので、その間に、でもなるべく早い時間に着きたいと出かけた。

事務所の場所の地図もTwitterに掲載されていてそれを見ると、吉祥寺の八幡神社辺りは以前通っていた語学学校があったので見当がついたがその先は初めての場所だったので緊張・・し過ぎて最初は事務所の前を知らずに通り越してしまった。焦って戻り、八百屋さんで尋ねてやっと到着!

道から、ととんと階段を下りたところに夏葉社の入り口はあった。

ここが夏葉社!とその内部は見えないガラスの大きな扉の前に立った。

ん?しかし、妙に静かだ。チャリティ販売会で多くの人がいて、なんとなくざわめいているのではないか、と想像していたのとは違い、しんとしている。こんなに静かなんて・・・どういうこと?といぶかしく思ったのだが、その扉に手書きで貼られた一枚のお知らせを読んで納得。

そこには手書きでこうあった。

<チャリティ販売会 終了のお知らせ

せっかく足を運んでいただいたのに申し訳ありません。

本日開催いたしましたチャリティ販売会は完売のため12時で終了いたしました。

せっかく来たから会社を見学したいという方は遠慮なくお立ち寄りください。夏葉社 島田潤一郎>

そっかあ、完売かあ・・・と少しがっかりはしたものの、そうだろうなあ、という気持ちの方が強かった。

しかしこんな機会でもなければ夏葉社の見学はできないだろうという思いが強く、思い切ってノックしおずおずドアを開けてみた。

部屋の中には新聞などで拝見していた島田さんがいらして、どうぞどうぞ、と中に招いてくださった。

左手側にはこれから全国の本屋さんに送り出すという本の山があり、右手側には本が詰まった棚があった。

その本棚には様々な書籍が並び、それと棚の手前の空間などに玩具が置かれていた。

島田さんは

「1時間ほどで140冊が売れたんですよ。せっかくいらしてくださったのにすみません」

「500円だとこんなにあっという間に売れるんですねえ」

などとお話しくださり、私も来られてよかった、なんていう話をした。

「置いてある本で欲しいものがあったらどうぞ」

と島田さんが聞いて下さったが、そこにあった新刊本は既に手元にあって読んでいたのがこの時は残念に思えてしまった。

それで一冊、既刊で読みたいとずっと思っている本(冬の本、です)があったので伺ってみたら、それは無いということだった。

しかし、来年には増刷する予定と伺うことができた。

本棚を眺め、本の並ぶ事務所を眺めて、夏葉社にお邪魔したんだなあという気持ち、島田さんにお会いしてお話もしたんだなあと、何とも嬉しく朗らかな思いを胸に、またガラスの扉を開けて外に出た。

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ふたりっ子バンザイと本の手帖429BOOKS

2022-10-18 17:15:29 | 

8月末に買った本は石亀泰郎写真集『ふたりっ子バンザイ』だった。

以前からずっと気になって欲しいな、読みたい&見たいな、と思っていた写真集だ。

目次と写真をつき合わせながら読むのも、写真だけを見ているのも、そして目次だけを読むのもそれぞれ楽しい。

「宝物のような日々」と帯にあるが、まさにその通り!

昭和の時代が色濃く香り、ああ、この感じこの時代、と懐かしさを覚えるとともに時代という枠を越えてその写真集の中のふたりっ子の折々の姿に小さかった息子の姿を重ねて胸が一杯になる。

この本は姫路の「おひさまゆうびん舎」さんに、しかもその時は夏葉社の本を2,000円以上購入すると貰えるという「本の手帖」付きだったので迷うことなく注文した。

この「本の手帖429BOOKS」は読んだ本について感想や気軽なメモとして書くようになっており、巻末には夏葉社発行の本の一覧付きだ。

カバーの色はオレンジとオリーブと二色あり、この時は好きな方を選べたのでオリーブをお願いした。(左端の画像)

この時は、フリーペーパー「かげ日なた」Vol.8も入れてくださっていたので、なんだかものすごく得をした気分になった!

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本についての本が集まった夏

2022-08-07 20:50:40 | 

暑い、暑いと過ごしている今夏だが、気付けば7日は立秋。

また明日から暑さが戻ってくるようだけれど。

最近読んだ&続けてこれから読む本(左端)を並べて見た。

偶然なのだけれどすべて「本」についての本でそれが3冊集まっていたことに驚く

ひとり出版社・夏葉社の島田潤一郎さんの「あしたから出版社」では本を出版するために出版社を始める決心をし、その経緯とその時々に抱いた心模様、葛藤が綴られる。

それは決して声高な起業物語などではない。

著者が自分と向き合い周囲の人と誠実に接し、懸命に「この本」を出版したいという思いを一冊一冊に込めて作り続けてきたという一貫した思いが、その思いの強さとは逆に(だから余計にその思いの強さが胸に響く)静かな声で語られる。

時に迷い、彷徨いながら、そこに描かれる青春の日々と自分と人と文学、生活というか生きていくということに誠実な姿勢に打たれる。

そして、読んでいる私自身がいつしかそっと背中を押され励まされていることに気付き温かな思いに包まれる。

内田洋子さんの「モンテレッジォ小さな村の旅する本屋の物語」はイタリア・トスカーナの山奥から行商に行くモンテレッジオの人々が背中に担いでいったのは「本」であったという物語である。

本の行商、そして露天商、それから町の本屋へと変化しながらイタリアの時代とともに重い本とともに「文化を届ける」という気概を胸に村から山を下りていくモンテレッジォの人々の話が豊富な写真と丁寧な文章で紹介されている。

本屋さんは大好きな場所の一つであるが、こんな風にして本屋さんが登場してきたのかと感動する。

物語の終盤にイタリアの出版社の名前がたくさん出てくるのだが、須賀敦子さんの本でお馴染みの名前が幾つも掲載されていて、Γああ、この出版社の名前!」と彼女の本を思い出しその存在を近くに感じられたようでわくわくする。

左端の本屋図鑑編集部 編、得地直美さんの絵による夏葉社の新刊「定本 本屋図鑑」

「モンテレッジォ小さな村の旅する本屋の物語」はイタリアの本と本屋の話だったが、こちらは日本の本屋さんの話。

<登場する書店は76店。全部で400ページ。
「本屋本」の決定版と宣伝したい、大ボリュームの1冊です。~夏葉社HPより>

こちらは未読なので、これから大いに楽しみだ!

 

あしたから出版社:著者/島田潤一郎 出版社/ちくま文

本当は就職をしたかった。でも、できなかった。33歳のぼくは、大切な人たちのために、一編の詩を本にすること、出版社を始めることを決心した―。心がこもった良書を刊行しつづける「ひとり出版社」夏葉社の始まりから、青春の悩める日々、編集・装丁・書店営業の裏話、忘れがたい人や出来事といったエピソードまで。生き方、仕事、文学をめぐる心打つエッセイ。~筑摩書房HPより

モンテレッジォ小さな村の旅する本屋の物語:著者/内田洋子 出版社/方丈社

イタリア、トスカーナの山深い村から、
本を担いで旅に出た人たちがいた。
ダンテ、活版印刷、禁断の書、ヘミングウェイ。
本と本屋の原点がそこにある。~方丈社HPより

定本 本屋図鑑:著者/本屋図鑑編集部 編 得地直美 絵 出版社/夏葉社

2013年の夏、弊社は『本屋図鑑』という本を刊行いたしました。・・・その発売から9年、『定本 本屋図鑑』を刊行いたします。・・・
『本屋図鑑』に収録された内容はそのままに、あらたに8店舗の新規取材を加え、
「本屋さんの歴史」を大幅に改稿しました。
(「スリップの歴史」と「本屋さんの一年」という新しい原稿もあります)
さらに、2014年に刊行し、品切れになっている『本屋会議』から評判のよかった記事を
6本加えました。
登場する書店は76店。全部で400ページ。
「本屋本」の決定版と宣伝したい、大ボリュームの1冊です。~夏葉社HPより

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短歌とか詩とかエッセイとか。

2022-05-22 21:35:53 | 

また雨が降っている。ただ今、絶賛「遅れてきた花粉症」の真っ最中。

目をこすりつつ鼻かみながらかかりつけ医のもとに駆け込み、処方された飲み薬、点鼻薬&点眼薬で何とかしのいでいるところ。

長編小説は今そんなに読みたくない、と思っていることが如実に表れた感のある選書だったのだろうか?

いや「音楽」と「ソナチネ」というそれぞれ短歌集と詩集の題名にまず惹かれて読みたくなり、エッセイは夏葉社の新刊ということに惹かれて手に取った。

短歌の岡野大嗣さん、詩の呉基禎さん、そして小説家の万城目学さんとこの三冊、この三人の作品を読むのは初めてだった。

そして、どの本も手に取った時、大事にしよう、大切に読もうと思わせる佇まいの美しさにまず魅了される。

ぐっときたり、何度も読み返したり、へへへっっと思わず笑いながら読んでいたりなのだが、小さな本を開いて見つける、また導かれる世界の広さに現実をつかの間脇に置いて夢中になれる楽しさに溺れる。

『音楽』

著者:岡野大嗣

装画:佐々木美穂 装丁:佐々木暁

ナナロク社

収録歌は300首を超えますが、ボリュームを感じるよりも、 読後感は、自分だけの名曲にふれたような高揚感に満ちています。 装丁には佐々木暁を迎え、上製「継ぎ表紙」の造本による美しい造本の歌集になりました。~「ナナロク社」HPより

『ソナチネ』

著者:呉基禎

1990年生まれ。2017年、ユリイカ新人賞。「ユリイカ」掲載2017年1月号「雨」2018年4月号「柳」「トチノキ」「くちなし」2020年11月号 「世界井戸仮説」「白鷺」「滝」~「古書善行堂」HPより

『万感のおもい』

著者:万城目学

夏葉社

さまざまな媒体で発表されてきた作品の中から
42編を精選。

創作のこと、大阪のこと、京都のこと、季節のこと、家族のことなど収録。
装丁のストライプは、本書のなかにある「色へのおもい」から着想。~「青と夜ノ空」HPより

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たくさんのふしぎ

2022-02-14 13:02:30 | 

先週読んだ朝日新聞夕刊の宮田珠己さんの「気になる雑誌を読んでみた」を読んで改めて我が家の「たくさんのふしぎ」が並ぶ本棚を眺めた。

もうだいぶん前のことになるが、毎月家に郵送されてきた「たくさんのふしぎ」を宛先になっていた息子だけでなく家族みんなが楽しみにしていた。

一つの本にそれこそ「ふしぎ」がわかりやすい言葉と絵や写真と一緒にぎゅっと詰まっていたのがこのシリーズだった。

毎月送られてくる本以外に本屋でバックナンバーを見かけると面白そうな号を探して購入することもしばしばだった。

福音館書店の月刊雑誌、絵本はそれを手に取って開くとその本自体の面白さを改めて感じるとともに、去ってしまった懐かしい時間を思い出させてくれる。

「たくさんのふしぎ」然り、「こどものとも」、「かがくのとも」然り・・・。

夕刊の記事の中で紹介されていた2021年9月号「かんころもちと教会の島」が読んでみたくなり久しぶりに買った。

長崎県にある「かんころもち」というお菓子のふるさとの島、五島列島にこの本の作者(文・絵)のにしむらかえさんと娘さんがかんころもちを売っているお店の高木さんと出かけていくというお話。

かんころもちの原料カンコロ(サツマイモから作られる)を作るところからいよいよかんころもちになるまでの様々な作業のことが語られる。

そして江戸時代の潜伏キリシタンの子孫の島である五島の歴史と教会堂のこと、そしてまた今では誰もいなくなって教会堂だけが残されている島についても話される。

ああ、私もいつか五島列島に行ってみたい、そしてかんころもちを食べてみたいなあ~。

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とうだい

2022-01-17 14:20:50 | 

冬らしい日が続く2022年の1月も早くも半ばを過ぎていることに気付いて、気持ちがざわざわする。

去年、夏葉社のもう一つのレーベル「岬書店」から刊行された高村志保さんの「絵本のなかへ帰る」で最後の27冊目に紹介されていた「とうだい」をずっと読みたいと思っていた。

とうだい:斉藤倫・文 / 小池アミイゴ・絵 福音館書店

注文したのが去年のちょうど大晦日だったがお正月に届き夢中でページを繰った。

文も絵も、というか文と絵が呼応して広くて深い世界を眼前に見せてくれる本だ。

読み終わって凛とした清々しさに満たされ、勇気づけられ、そして慰められたことに気付く。

何度でもこの絵本を旅したい、だから今は、本棚にしまい込まずすぐ手に取れるところに置いている。

完全に自分の中に入ったら本棚に置こう!

 「絵本のなかへ帰る」→記事

遠い昔、父がデンマークから土産に持ち帰った本を読む少女のフィギュリン。

こんな風にあの頃子どもだった私は寝っ転がって本を眺めていたっけ。

 

今年はどんな本に出会えるのだろうかと思うとわくわくする。

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秋に本

2021-10-03 20:24:52 | 

2つの書店に注文していた本が同じ日に届いた。

自分で購入したとわかっていても、何か荷物が届くと嬉しい!

しかも、「赤い魚の夫婦」はメキシコの作家グアダルーペ・ネッテルの短編集、訳は宇野和美。

そして右の2冊、 ”Demuseos con GatoBlas Madrid(ガトブラスと美術館で マドリード)”と”Demuseos con GatoBlas Barcelona(ガトブラスと美術館で バルセロナ)”はその訳者の宇野和美さんがされているネット書店「ミランフ洋書店」に注文していたものなのだ。

何から読もうかと一瞬思ったが、やはりここは「赤い魚の夫婦」でしょう、と勇んで読み始めた。

ぞわぞわしたり、どきんとしたり、小説の舞台は話によってそれぞれ変わり、各編に魚・ゴキブリ・猫・菌類・蛇が主人公をじっと見つめているというか、読んでいるこちら側まで本の中から見ているのでは、見られているような気がして、不安を感じてしまう。

それがまた魅力的なのだけれど、ちょっと怖いような・・・。

しかも、この本を読むちょっと前にメキシコのある街の市場で昆虫食を扱っている屋台のロケを見たり、映画館でキノコの映画の予告編を見て、キノコって菌類よね、と思ったり・・・自分が今興味あることにアンテナを張っているからこんな偶然が次々起こる。

そういえば、たまたま放映していたインディ・ジョーンズの「魔宮の伝説」で昆虫食のご馳走を食べているシーンもあったなあ。

つい、昆虫ばかりに話がいってしまったが、5編それぞれが一度読み始めるとそこから目をそらすことができない魅力と、作品の発する力に圧倒された。

出版社内容情報:第3回リベラ・デル・ドゥエロ国際短編小説賞受賞。
メキシコの作家が贈る人間とペットにまつわるちょっと不思議な物語。

初めての子の出産を迎えるパリの夫婦と真っ赤な観賞魚ベタ、メキシコシティの閑静な住宅街の伯母の家に預けられた少年とゴキブリ、飼っている牝猫と時を同じくして妊娠する女子学生、不倫関係に陥った二人のバイオリニストと菌類、パリ在住の中国生まれの劇作家と蛇……。
メキシシティ、パリ、コペンハーゲンを舞台に、夫婦、親になること、社会格差、妊娠、浮気などをめぐる登場人物たちの微細な心の揺れや、理性や意識の鎧の下にある密やかな部分が、人間とともにいる生き物を介してあぶりだされる。
「赤い魚の夫婦」「ゴミ箱の中の戦争」「牝猫」「菌類」「北京の蛇」の5編を収録。
2014年にはエラルデ文学賞を受賞するなど国際的に高い評価を受け、海外では毎年のように「今年のベスト10」に取り上げられる実力派作家グアダルーペ・ネッテルの傑作短編集、待望の日本語訳。

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この夏の本の話

2021-08-26 22:05:19 | 

この夏、古書店だけれど新刊書も扱っている京都の古書善行堂さんに注文した3冊の本。

左から灯光舎・本のともしびシリーズの『石ころ路』(著者:田畑修一郎、監修:山本 善行)

真ん中は『ぼくがふえをふいたら』

右は夏葉社発行の『喫茶店で松本隆さんから聞いたこと』(著者:山下賢二)。

3冊がそれぞれ全く違う本だということは想像はできていたが、実際に届いて開いてみると思っていた以上に違う本だった。

こんなにちがってそれぞれいい、なんてことが・・・あるんだだだだだだだ

 

酷暑に長雨と散々だった今夏だが、いい本たちに出会えたことだけはよかった夏だ。

 

『石ころ路』著者:田畑修一郎、監修:山本 善行、出版社:灯光舎 本のともしび

小品をもって、作者や作品との出会い、本との出会いの場へと誘う「灯光舎 本のともしびシリーズ」第2弾は昭和期に活躍した早世の作家・田畑修一郎の作品3編をお届けします。


暗く切ない人間模様のなかにどこか親しみを感じる「あの路この路」、虚無感をいだく主人公とその友人の死を扱った「木椅子の上で」の2編と田畑文学の柱のひとつといえる「石ころ路」を収録。自身の病と私生活の苦悩から逃れるように三宅島へ赴いたひとりの男が主人公の「石ころ路」は、現地の風景や住民との交流をきっかけに、陰鬱としたなかに一筋の光を見つけるように少しずつ自身を取り戻していく姿が描かれます。~「版元ドットコム」より

『喫茶店で松本隆さんから聞いたこと』著者:山下賢二 、 出版社:夏葉社

作詞家・松本隆の<現在>の境地を、ホホホ座山下賢二がプライベートモードで聞いた哲学的独白録。「才能について」「孤独について」「お金について」「友情について」「不安について」etc…その答えの中に浮かび上がってくる人生のヒントになるようなフレーズ。72才の松本隆が導き出したその生き方の断片。~「ホホホ座」HPより

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