Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

購入DVD&BR

2021-12-30 16:04:58 | 映画 さ行

「あっ」と、この顔に見覚えのある方は・・・

この作品観ましたね!!

私は連れあいと上映前の「川越スカラ座」前に並び5月に観ました。

わくわくどきどきでその作品世界にどっぷり浸かった99分、この作品はDVDになったら絶対欲しい、とその時から思っていました。

いつかDVDになる日を・・・とずっとその日を待っていたところ、ようやくTwitterで発売されるのを知りました。

DVDとブルーレイとのセットだと告知されていて、DVDは見られるけれどブルーレイは見る手段がない我が家ですが、とにかくDVDは見られるしブルーレイもPC使えばなんとかなりそうということで購入を決定。

それが、こちら↓ そう、「JUNK HEAD」

  

主人公のシールと2枚のポストカードがおまけに付いてきました!!

『JUNK HEAD』

2017年/99分/日本

<映画の作り方は独学><たった一人でスタート><制作期間7年間><本職は内装業>──そんな驚愕ワードをひっさげて、アニメーション界に突如出現した孤高のクリエイター、堀貴秀。総ショット数約14万コマ・フィギュアはすべて手作りという狂気の愛と熱量で完成させた作品は、北米最大のジャンル映画祭の呼び声も高いファンタジア国際映画祭で最優秀長編アニメーション賞を奪取! さらに『シェイプ・オブ・ウォーター』でアカデミー賞🄬に輝いたギレルモ・デル・トロから、同じ高みを目指す才能として激賞された。
マニアックなのに壮大な世界観と、不気味だけどかわいいキャラクターに中毒者が続出した、最高のディストピア!? が遂に海外から逆輸入上映を果たす!
人類は遺伝子操作により長寿を得たが、代償として生殖能力を失った。さらに環境汚染、ウィルス感染により、世界は滅亡への道を歩んでいた。新たな命を生み出すカギは、地下で独自に進化した人工生命体マリガンに隠されていた。今、未来を救うために“主人公”が迷宮へと潜入する─!~「川越スカラ座」HPより

 

NHK Eテレで12月27日深夜に「BUZZ CREATORS/映画監督 堀貴秀 たった一人の映像革命」が放映されたのですね。

本放送は見逃したのでNHK+で見ましたが、15分という短い時間に、ぎゅっと凝縮された堀監督の世界が詰まっていて見られてよかったです。

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サウナのあるところ

2019-11-12 22:41:38 | 映画 さ行

2010年/フィンランド/81分

原題:MIESTEN VUORO/STEAM OF LIFE

監督:ヨーナス・バリヘル、ミカ・ホタカイネン

解説:自宅やオフィス、夏小屋のプライベートなサウナから、湖畔や街なかの公衆サウナまで、約550万人の人口に対して約300万個のサウナがあるという、サウナの本場・北欧フィンランド。日本人にとってのお風呂のように、フィンランドの人々にとって、サウナは生活の一部であり欠かせないものである。本作では、50年以上連れ添った夫婦、父と3人の息子、気のおけない友人同士、仕事終わりの会社仲間、スイミングプールに集うシニア、クリスマスのお務めを終えたサンタ、寒さを凌ぐホームレスなど、様々な人たちがサウナで過ごす姿が描かれており、フィンランドの人たちのサウナの楽しみ方を垣間見ることができる。また、フィンランドの春夏秋冬の美しい自然とともに、DIYによるキャンピングカー型や電話ボックス型のサウナ、そのまま湖に飛び込めるサウナ小屋、首都ヘルシンキや2018年に世界サウナ首都を宣言したタンペレの歴史ある公衆サウナ、ランプを吊るしたテントサウナなど、バラエティに富んだユニークなサウナが登場する。世界幸福度ランキング2年連続1位(2018/19)となったフィンランドの人々の日常に、サウナのある“幸せ”を感じさせる異色ドキュメンタリーである。~アップリンクHPより

何だか慌ただしく時が過ぎていくようで、気付けば早11月。

昔読んだ「町から来た少女」にサウナに入った場面があって、一体これはどういう風なお風呂なんだろう?とたいそう好奇心を刺激されああでもないこうでもない、と想像したことが思い出される。このお話はロシアの話なのだが、こちらの映画はサウナの本場、フィンランドの話。

サウナに入ると、それまで着ていた衣類を脱ぎ捨てるのと同じように、心の衣類も脱ぎ捨て、赤裸々に(まさに「裸」だもんね!)語り出す男たち。夫婦が一組、家族もあったっけ。そして、どこにでもあり、様々な形をしたサウナの様子に、彼の国で如何にサウナが、サウナの文化が大事にされているかを知る。

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人生フルーツ

2017-11-07 22:51:18 | 映画 さ行
        
2016年/日本/91分
監督:伏原健之
出演:津端修一、津端英子
ストーリー:愛知県春日井市の高蔵寺ニュータウンの一隅。雑木林に囲まれた一軒の平屋。それは建築家の津端修一さんが、師であるアントニン・レーモンドの自邸に倣って建てた家。四季折々、キッチンガーデンを彩る70種の野菜と50種の果実が、妻・英子さんの手で美味しいごちそうに変わります。刺繍や編み物から機織りまで、何でもこなす英子さん。ふたりは、たがいの名を「さん付け」で呼び合います。長年連れ添った夫婦の暮らしは、細やかな気遣いと工夫に満ちていました。そう、「家は、暮らしの宝石箱でなくてはいけない」とは、モダニズムの巨匠ル・コルビュジエの言葉です。
かつて日本住宅公団のエースだった修一さんは、阿佐ヶ谷住宅や多摩平団地などの都市計画に携わってきました。1960年代、風の通り道となる雑木林を残し、自然との共生を目指したニュータウンを計画。けれど、経済優先の時代はそれを許さず、完成したのは理想とはほど遠い無機質な大規模団地。修一さんは、それまでの仕事から距離を置き、自ら手がけたニュータウンに土地を買い、家を建て、雑木林を育てはじめましたーー。あれから50年、ふたりはコツコツ、ゆっくりと時をためてきました。そして、90歳になった修一さんに新たな仕事の依頼がやってきます。~川越スカラ座HPより

新聞の書評を読んで、その本に関係してこの映画『人生フルーツ』が公開されているのを知った。
検索してみると、川越スカラ座で公開していることがわかったので、これは何とか観たいものだ!と最終日の最後の回で観ることができた。
観られてほんとによかった
東海テレビの制作による津端修一さん、英子さん夫妻の生活に密着したドキュメンタリ映画。
静かで豊かな、二人の年齢を足して177歳のどっしり地に足をつけた毎日の積み重ねが淡々と語られ、観ていると画面の中の空気、風を感じられるようだ。
ナレーションは樹木希林さん、何度か繰り返されるフレーズ、

風が吹けば 枯葉が落ちる
枯葉が落ちれば 土が肥える
土が肥えれば 果実が実る
こつこつ ゆっくり 人生フルーツ

こんな豊かな生活があることに心打たれる。

コメント (2)
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幸せなひとりぼっち

2017-05-20 22:29:02 | 映画 さ行

2015年/スエーデン/116分
原題:En man som heter Ove
監督:ハンネス・ホルム
出演:ロルフ・ラスゴード(オーベ)、イーダ・エングボル(ソーニャ)、バハー・パール(パルバネ)、フィリップ・バーグ、カタリナ・ラッソン
ストーリー:孤独な老人が隣人一家との触れあいを通して再生していく姿を描いたスウェーデン発のヒューマンドラマ。世界的ベストセラーとなったフレドリック・バックマンの同名小説を映画化し、スウェーデンで大ヒットを記録した。愛する妻に先立たれ、悲しみに暮れる孤独な毎日を送っていた老人オーベ。そんなある日、隣の家にパルバネ一家が引っ越してくる。車のバック駐車や病院への送迎、娘たちの子守など、何かと問題を持ち込んでくるパルバネたちにうんざりするオーベだったが、次第に彼らに心を開くようになり、やがて妻との思い出を語りはじめる。~映画.comより

川越スカラ座に時間ぎりぎりで入ったら、結構なお客さんがすでに席に座っていて予告が始まるのを待っていた。
最愛の奥さんに先立たれ、彼女の墓参りをかかさない孤独で偏屈な、近所からはそのあまりに杓子定規な態度から煙たがられている、いやともすれば疎まれているオーヴェの物語が展開する。現在と彼の過去の物語、それは彼の少年時代から奥さんのソーニャと出会い、結婚し二人の生活が交錯しながら描かれる。彼がことを起こそうとするたびに邪魔が入り、そのことによって狭まっていた彼の世界が広がっていく。笑いと涙とを積み重ねた物語に胸が温かいもので満たされる。ソーニャと隣人のパルバネが素敵でまぶしい
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そこのみにて光輝く

2017-03-17 21:37:13 | 映画 さ行
        
2014年/日本/120分
監督:呉美保
出演:綾野剛、池脇千鶴、菅田将暉、高橋和也、火野正平
ストーリー:仕事を辞めブラブラと過ごしていた佐藤達夫は、粗暴だが人懐こい青年・大城拓児とパチンコ屋で知り合う。ついて来るよう案内された先には、取り残されたように存在する一軒のバラックで、寝たきりの父、その世話に追われる母、水商売で一家を支える千夏がいた。世間からさげすまれたその場所で、ひとり光輝く千夏に達夫はひかれていく。しかしそんな時、事件が起こり……。~映画.com

前から観たいと思っていたこの作品をDVDで鑑賞。
とにかく俳優陣が素晴らしい!!
どのシーンの誰をとってもその登場人物像がリアルに観ている側に伝わってくる。
それぞれが内に悲しみを抱え、ある時はそれを持て余し、またある時はそこに蓋をしてそれははなから無かったかのように振舞い、笑い、叫び、裏切り、涙し、そしてそっと寄り添う。
海岸沿いのいかにも貧しい家のある風景の寒々しさ、底辺にあって輝く一筋の光が見えたような気がするラストにホッとする。
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創造と神秘のサグラダ・ファミリア

2016-03-28 22:15:11 | 映画 さ行
          
2012年/スイス/94分
原題:Sagrada: El misteri de la creacio
監督:ステファン・ハウプト
出演:ジャウマ・トーレギタル、外尾悦郎、ジョルディ・ボネット、ジョアン・リゴール、ジョアン・バセゴダ他
ストーリー:スペイン・カタルーニャ地方出身の建築家アントニ・ガウディが設計し、1882年に着工していまだ完成していないバルセロナの教会建築物サグラダ・ファミリア。300年かかるといわれたサグラダ・ファミリアの完成予定が、ガウディ没後100年にあたる2026年にまで早まったという。スタッフしか入ることを許されていない内部の映像や、建築関係者へのインタビューによって、その理由を解き明かす。~シネマトゥデイより

なかなか聞けない話、表からは見えない作業の現場が映し出された貴重なドキュメンタリだった。
永遠に作り続けるのでは、と思ってしまうほどのサグラダ・ファミリアが、あと11年で完成するという。日々作業・建設の連続、片方では旅行者の大行列、そして教会としての役目も果たしつつ・・・という現在進行形の大聖堂。
映画の中で聞かれる言葉もカタルーニャ語、スペイン語、フランス語、英語、そしてドイツ語。そして流れていた音楽はJ.サバール指揮によるJ.S.バッハのロ短調ミサ・・・う~む・・・多文化が交錯し、そうすることで深まり作られて行くのがこのサグラダ・ファミリアなのだろうか、と思いつつ画面を眺めていた。
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サニー・永遠の仲間たち

2016-02-22 21:29:06 | 映画 さ行
      
2011年/韓国/124分
原題:Sunny
監督・脚本: カン・ヒョンチョル
出演者: シム・ウンギョン、カン・ソラ、キム・ミニョン、パク・チンジュ、ミン・ヒョリン
ストーリー:夫や娘にも恵まれ、何不自由ない生活を送っていた42歳のナミは、ある日、母の入院先で高校時代の友人チュナと再会する。25年前の高校生時代、ナミやチュナら7人の仲良しグループはずっと一緒にいると約束しあったが、ある事件がきっかけで離れ離れになってしまっていた。病気に苦しみ、最後にみんなに会いたいというチュナのため、ナミは当時の仲間を集めようと決意。各地に散った仲間を訪ねる旅の過程で、再び人生に輝きを取り戻していく。~新所沢Let'sシネパークより

『新所沢Let'sシネパーク<不定期名画座2本立て>』の2本目は「サニー 永遠の仲間たち」。
正直あまり期待していなかったのだが、それはものの見事に覆され、愉快で痛快で皮肉で、面白かった~
弾ける女子高校生時代のグループ「サニー」の仲間たちと、時が経ち40代になったかつての女子高校生たちの現在が鮮やかに浮き彫りにされる。チュナに頼まれかつての仲間「サニー」の面々を探すナミ、それは実際の旅であり彼女自身にとっての心の旅であり、そして探し出される「サニー」の仲間一人一人にとっても同様なものであった。
きらきら輝く時はいつだってすぐそこにある、人生はいつでもその人生を生きているその人のもの心の持ちようで、とごく自然に語りかけられ勇気づけられる。
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007 スペクター

2015-12-22 23:26:30 | 映画 さ行
 
2015年/アメリカ/148分
原題:Spectre
監督:サム・メンデス
出演:ダニエル・クレイグ、クリストフ・ヴァルツ、レイフ・ファインズ、ベン・ウィショー、ナオミ・ハリス、レア・セドゥ
ストーリー:少年時代を過ごした「スカイフォール」で焼け残った写真を受け取ったボンド。その写真に隠された謎に迫るべく、Mの制止を振り切り単独でメキシコ、ローマへと赴く。そこでボンドは悪名高い犯罪者の美しい未亡人ルチア・スキアラと出逢い、悪の組織スペクターの存在をつきとめる。その頃、ロンドンでは国家安全保障局の新しいトップ、マックス・デンビがボンドの行動に疑問を抱き、Mが率いるMI6の存在意義を問い始めていた。ボンドは秘かにマネーペニーやQの協力を得つつ、スペクター解明の鍵を握る旧敵、Mr.ホワイトの娘であるマデレーン・スワンを追う。ボンドは追い求めてきた敵と自分自身との恐るべき関係を知ることになる――!~TOHO CINEMASより

いやあ、ハラハラドキドキわくわくの148分~
ダニエル・クレイグの007はただ格好いいだけではなくて、翳があるのがいいなあ~などと思いつつ、どうか無事に解決しますように、と祈るような気持ちで画面に見入っていた。世界中を旅していた感のあるこの作品だが特に冒頭のメキシコの「死者の日」のシーンは圧倒的な迫力で、まさにうわぁ~っ!これがその日のメキシコか!!と思わせられた。007ワールドを堪能しました~
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セッション

2015-09-25 22:23:10 | 映画 さ行
        
2014年/アメリカ/107分
原題:Whiplash
監督:デイミアン・チャゼル
出演:マイルズ・テラー、J・K・シモンズ、メリッサ・ブノワ、ポール・ライザー、オースティン・ストウェル
ストーリー:名門音楽大学に入学したニーマン(マイルズ・テラー)はフレッチャー(J・K・シモンズ)のバンドにスカウトされる。
ここで成功すれば偉大な音楽家になるという野心は叶ったも同然。
だが、待ち受けていたのは、天才を生み出すことに取りつかれたフレッチャーの常人には理解できない〈完璧〉を求める狂気のレッスンだった。浴びせられる罵声、仕掛けられる罠…。ニーマンの精神はじりじりと追い詰められていく。
恋人、家族、人生さえも投げ打ち、フレッチャーが目指す極みへと這い上がろうともがくニーマン。しかし…。~公式サイトより

この秋の連休の終わりに友人と川越スカラ座で鑑賞。
できたら映画は映画館で観たい、しかもこの作品は音楽がらみなので尚更だ。
「飴と鞭」とは言い条、飴はほんのちょっと鞭ばかりでジャズ・バンドを高みに導こうとするフレッチャーと這い上がろうと死に物狂いのニーマンの鬼気迫るレッスンは見ているこちらも息詰まり息苦しさを覚える。
"good job!"という一言は、それ以上に昇っていこうとする気持ちを止めてしまう駄目な言葉だと吐き捨てるように言うフレッチャーとただただ努力あるのみ、とひたすらドラムに向かうニーマンの姿は段々常軌を逸して狂気を帯びてくる。
最後に仕掛けられた罠に息を呑み、それを上回るドラム・ソロに一つの音楽の昇華をみる。
しかし、ジャズ・バンドというのは各人に自由度がもう少しあるものかと勝手に想像していたのだが、シビアそのものだったことにちょっと驚いた。でもチューニングとかテンポとかを合わせるのはジャズであれクラシックであれそれは基本だものね。そして作品の中で大袈裟でデフォルメされているように見える楽器の訓練だけれど、あれは実感としてわかる。
とにかくフレッチャーの怪演が鬼気迫る
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人生スイッチ

2015-08-10 22:18:26 | 映画 さ行
          
2014年/アルゼンチン・スペイン合作/122分
原題:Relatos salvajes
監督:ダミアン・ジフロン
製作:ペドロ・アルモドバル、アグスティン・アルモドバル
脚本:ダミアン・ジフロン
音楽:グスターボ・サンタオラヤ
キャスト:リカルド・ダリン、リタ・コルテセ、ダリオ・グランディネッティ、フリエタ・ジルベルベルグ、レオナルド・スバラーリャ
ストーリー:ひょんなことから窮地に立たされる男女6人の姿を描くコメディー。あることがきっかけで不運に見舞われる、ごく平凡な人々の姿をブラックユーモアを交えて活写する。『瞳の奥の秘密』などのリカルド・ダリンらが出演。まるで悪い冗談のように続く災難と、衝撃のラストに思わずうなる。~シネマトゥデイより
<私たちの日常の中には、切り替えてはいけないスイッチがある。きっかけは、日々の憤りの爆発。 最悪のその先の、予想を超えた〈行きつく先〉を笑え!>~チラシより

用意されていたのは「スイッチ1 :おかえし/Pasternak、スイッチ2:おもてなし/Las ratas、スイッチ3:エンスト/El más fuerte、スイッチ4:ヒーローになるために/Bombita、スイッチ5:愚息/La propuesta、スイッチ6:HAPPY WEDDING/Hasta que la muerte nos separe」という6つの人生スイッチ。それを押すとどうなるかというと・・・と6つのオムニバスが展開する。
あっという間の、というかあれよあれよという間と言うべきか、とにかく一話一話が社会風刺をどっさり効かせ、そこにブラックユーモアをまぶして濃く仕上げた話の連続で、ある意味呆然、ある意味痛快。話の行方に身を委ね、このまま行きつくところまで行くっきゃない、その結末を見るのは怖いような気がするが、目を見開いて最後まで見てしまうっきゃない。
122分に6話なので平均一話20分くらいなのだが、その時間が長いのか短いのかさえわからなくなっているという不思議な気分。
いやあ、面白かった!!
中でも特に私が気に入ったのはスイッチ4:ヒーローになるために/Bombita、スイッチ6:HAPPY WEDDING/Hasta que la muerte nos separe、そして「えぇ~!、そうなっちゃうの!!」と思わず呻き笑ったのはスイッチ3:エンスト/El más fuerte
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スリーピング・ボイス~沈黙の叫び~

2015-05-01 00:04:35 | 映画 さ行
             
原題:La voz dormida
2011年/スペイン/123分
監督:ベニト・サンブラノ
原作:ドゥルセ・チャコン
出演:インマ・クエスタ、マリア・レオン、マルク・クロテット、ダニエル・オルギン
ストーリー:スペイン内戦終結から2年。マドリードの刑務所では、共和国活動派の恋人や妻、母たちが次々と収監され、死刑が執行されていた。妊娠中に収監された姉オルテンシアを助けるため、南部のコルドバからやってきたペピータは、姉から山岳地帯でゲリラ活動を続ける義兄への連絡係を頼まれる。一方、刑務所内で出産したオルテンシアは、子どもを守るため、ひとりの女性看守にある願いを託す。~映画.com

新宿「k'sシネマ」で開催中の『ラテン!ラテン!ラテン!』、「Action Inc.が届けたラテン映画10年間の軌跡」というこの映画祭は4月25日(土)~5月15日(金)まで開催されている。
私が観た『スリーピング・ボイス』は今回初公開された作品である。
スペイン内戦の時代的なというか時間的な近さ、そしてフランコ死後今年でまだ40年!、ということを改めて思った。
内戦直後の混乱の中で共和国派の活動家、また彼らに協力した容疑で逮捕された女性たちの収監される女性刑務所と、そこに面会に訪れる人々・・・。乱暴な軍事裁判、それによる判決、そして刑の執行が繰り返される日常。暴力と理不尽が横行する混乱の中にあっても失われない人間性に一縷の希望を見ることができた。その当時の軍と教会の立つ位置も如実にわかり興味深い。
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聖者たちの食卓

2015-03-28 23:41:34 | 映画 さ行
                 
2011年/ベルギー/65分
監督:バレリー・ベルトー、フィリップ・ウィチュス
原題:HIMSELF HE COOKS
ストーリー:インドのパンジャーブ地方にあるシク教総本山ハリマンディル・サーヒブで、日々巡礼者や旅行者に無料で提供される10万食の食事の舞台裏に迫るドキュメンタリー。約300人の奉仕者たちの手作業による膨大な量の食事が出来上がり、人々の口に入るまでを刻々と映し出す。
インド北西部アムリツァルにあるシク教寺院ハリマンディル・サーヒブでは、毎日10万食を人々に提供するため早朝からサバダールと呼ばれる奉仕者たちが作業を開始する。彼らは野菜の下ごしらえをし、チャパティをこねて焼き、カレーやサラダを用意する。ここでは宗教も人種も階級も関係なく、みんなが平等に手にした食事を共に口にする。~シネマトゥデイ

インドにあってカースト制に縛られないシク教総本山にあたる寺院ハリマンディル・サーヒブ(黄金寺院)では、ここを訪れる巡礼者そして旅人に無料の食事が供せられ、みんな平等に食事を摂るという奇跡のような風景が淡々と映し出される。一切のナレーションはなく、ただ聞こえるのはそこで発せられている音のみ、それは例えば食事を用意している時に出る音であったり、人が集まった時にたてられる音であったり・・・。毎日早朝から夜まですべての食事の準備は無償で働く人々によって支えられている。食事作りをする人々の無駄のない「手」の仕事に打たれる。

この日はたまたま川越スカラ座では「音声ガイド上映」(視覚障害のある方も「音声ガイド」があれば映画を楽しめます、というお話でした)というイベントが行われた日だったので、白杖を使われている方、盲導犬と一緒に映画を楽しまれている方など、様々な観客で会場内たいそうにぎわっていた。みんなが一緒にこの映画を観たというのも意味深いことだったと帰路につきながら思ってもいた。
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深夜食堂

2015-03-14 22:57:22 | 映画 さ行
         
2015年/日本/119分
監督:松岡錠司
原作:安倍夜郎
出演:小林薫、綾田俊樹、不破万作、松重豊、安藤玉恵、高岡早紀、柄本時生、多部未華子、余貴美子、田中裕子
ストーリー:ネオンきらめく繁華街の路地裏にある小さな食堂。夜も更けた頃に「めしや」と書かれた提灯に明かりが灯ることから、人は「深夜食堂」と呼ぶ。メニューは酒と豚汁定食だけだが、頼めば大抵の物なら作ってくれる。そんなマスターが出す懐かしい味を前に、客たちの悲喜こもごもな人生模様が交差する。「ビッグコミックオリジナル」(小学館)で連載中の安倍夜郎の大ヒット漫画を原作に深夜の放送ながら静かなブームを呼び、第3部まで続いている人気ドラマが待望の映画化。~公式サイトより

明日は忙しいからと思い立って新所沢Let's シネパークで今日から公開の『深夜食堂』をえいっ!と観にいってきた。
TVで放映していたのは知っていたが、何故か一度も見られなくて・・・、でも面白い作品だと聞いていたので映画化されたのを知り、それが公開されるのを楽しみにしていた。
新所沢Let's シネパークでは一日一回だけのしかも夜だけの公開・・・深夜じゃないけどというこの作品。
面白かった!結構な入場者でそれにもちょっと吃驚したのだけれど、作品を観て納得!!
どこか新宿ゴールデン街を想起させるような街にある深夜12時から営業する「めしや」を舞台に厚焼き卵、タコさんウインナが登場し、そしてナポリタン、とろろごはん、カレーライスといった名前の付いた話とマスターとお客たちの織りなす春夏秋冬に笑いと苦さとが混在する。
いい映画をみたなぁ~という満ち足りた思いで帰宅の途についた。
しかし、出る前に夕飯食べていたのに、見ている間にすごくお腹へった~
あの「ナポリタン」鉄板に卵敷いて出てくるスパゲチに、名古屋を思い出したりしていた。
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人生はマラソンだ!

2014-09-02 00:23:38 | 映画 さ行
                  
2012年/オランダ/107分
原題:De Marathon
監督:ディーデリック・コーパル
出演:ステファン・デ・ワレ、マルティン・バン・ワールデンベルグ、フランク・ラメルス、マルセル・ヘンセマ、ミムン・オアイッサ
ストーリー:ロッテルダムで、自動車修理工場を営むギーア。従業員は、ニコ、レオ、キースの中年3人組と、移民の若者ユース。男たちは昼から缶ビール片手にカードゲームに興じ、マジメに働いているのは、ユースぐらいだ。そんなある日、ニコが税金の督促状の束を発見。ギーアは皆に経営不振を隠していたのだ。滞納した税金を支払うためにギーアたちはスポンサーを口説き落として一か八かの賭けに出る。それは、ロッテルダム・マラソンに出場し「全員完走出来たら借金を肩代わりしてもらう。完走できなきゃ工場を譲る」というもの。元マラソン選手のユースのコーチの下、スポーツとは全く無縁だった4人は、マラソン完走に向け、練習を開始したのだが…。~「Let'sシネパーク」解説より

「オランダで大ヒットした『マラソン』、邦題は『人生はマラソンだ!』とっても面白いわよ、強いて言えばイギリス映画の『フル・モンティ』に近いような、でも違うけど、そんな感じ・・・」と友人に勧められた『人生はマラソンだ!』新所沢のLet'sシネパークで公開されたので観てきた。
メタボのおっさんたちが、それぞれの背中にそれぞれの人生を抱えつつ、なんだかんだ文句を言いつつ、くしゃくしゃになりながら練習を重ね紆余曲折を経て・・・さあ、どうなる!!
オランダ国内におけるロッテルダムとアムステルダムの都市間の競争意識も面白かったし、移民をオランダ政府はどう受け入れているのか、そして存在するその政策と市民との温度差も現在の社会の状況を浮き出して見せてくれる。そして実際のロッテルダムマラソンでのロケがマラソン大会の様子をリアルに描き出し、マラソン会場でのコップの散乱の模様などその舞台裏も垣間見えて興味深かった。ユーモアをふんだんに交えながら、おっさんたちのきわどい会話も織り交ぜ、山あり谷ありを楽しんだ
確かに状況的には『フル・モンティ』と似たような気もしないでもないけれど、テイストは全く違うと私も思った。
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さよならケーキとふしぎなランプ

2014-05-11 22:41:54 | 映画 さ行
            
2013年/日本/88分
監督:金井純一
脚本:ビーグル大塚
出演:堂島孝平、平田薫、梅垣義明、他
ストーリー:吉祥寺でカフェを営むこのぎしさん。ケーキ作りが苦手な彼は、毎晩お気に入りのランプを灯し、常連客に見守られながらケーキの試作に励んでいた。そんなある日、父とケンカして実家のケーキ店を飛び出してきたパティシエの卵・波奈美あきが現われる。ケーキ作りの腕を買われ、このカフェで働くことになったあきは、やがてこのぎしさんが灯すランプの不思議な秘密を知ることになるのだが…。<allcinema>より


5月末閉館の吉祥寺バウスシアターのクロージング作品として公開されたこの作品は「吉祥寺に密着した映画製作から劇場公開までを一貫してプロデュースする“吉祥寺で映画を撮ろう!“プロジェクトの第4弾」。他の3作は見逃しているので、なんとしてもこれは観ておきたかった、吉祥寺で、バウスで。
此岸と彼岸を結ぶふしぎなランプが置かれている喫茶「パーラム」に集う人々の交流がゆるやかに温かく描かれるこの作品は、現代にひっそり息づくお伽噺を読んだ気持ちになる。淡々と日々が重ねられていくのだが、底流に流れる温かさと、最後の夜に残された思い遣りに深く慰められ胸が一杯になった。
映画館の外に出た時に、さっきまでスクリーンで見ていた風景がそこにある、というふしぎな感覚。そして舞台になっていた喫茶「パーラム」、どこかで見た気が?と思ったのだが、パンフレットを読んで、この喫茶店の前を毎週通っていたのだということに気付かされた。いつも夜だったので昼間の景色とすぐに一致しなかったのだ。
パンフレットの最後のページに「さよならケーキとふしぎなランプ特別割引ハガキ」が挟まれていた。
             
バウスシアター⇒記事
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