老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

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「大阪湾に放射能汚染水を放出しないことを求める署名」への提言

2019-10-19 21:27:33 | 原発
松井大阪市長の大阪湾投棄はとんでもないことであり、首記署名の主旨には同感である。瀬戸内海は明石の蛸や明石の鯛、いかなごの一大漁場である。漁民の思いは福島も関西も同じであろう。

一方松井案に反対ならどうするのか、対案が必要であろう。このままタンクを造りつづけるには物理的限界もみえている。いずれにしろ、もう陸上での処理は限界である。すべての陸上の水は海へ流入するのが自然の法則である。極力除染して海へ放流すべきであろう。

そして、仮に放流するのであれば、近海漁業に悪影響や風評被害が出ないように、自衛隊の給油艦か民間のタンカーをチャーターして日本のはるか南方の南鳥島か、沖の鳥島の200海里(約370km)内の日本の排他的水域に投棄することである。

※200海里
http://www1.kaiho.mlit.go.jp/JODC/ryokai/ryokai_setsuzoku.html
https://search.yahoo.co.jp/image/search?rkf=2&ei=UTF-8&p=200%E6%B5%B7%E9%87%8C%E6%B0%B4%E5%9F%9F%E3%81%A8%E3%81%AF

これは東電が決断できることではなく、安倍政権の役割である。

小生はこのことについて、民主党の菅政権時代に震災が発生した2011年の3月29日に、海洋投棄することを世界に発信すべきと投稿している。今はその機を逸したので国連でのコンセンサスが必要であろう。

この主張の背景として、世界の核保有国はその実験で地球上の水と空気を放射能で汚染してきたことがある。日本の場合は天災による二次災害による汚染でやむをえない面がある。そして現在は世界の原子力学者にもその一部には海洋への放出やむなし説を支持している学者もいるらしい。

過去ログから一部抜粋して紹介する。
***
政治はタービン建屋の汚染水をどう除く 厚願の美少年 2011/03/29

3月28日の福島原発事故に関する各メディアの報道を見ると、先日3人の作業員が知らずに被爆したタービン建屋地下室の汚染水の処分に困っている様子である。しかも1号基~3号基迄同じ状況でトレンチとか言う配管抗にも高濃度の放射能で汚染された水が漏れ出て溜まっているという。

報道によれば汚染水を処分しないことには作業員が安定的な給水工事に何時までも着手できないらしい。またその汚染水を汲み上げるタービン建屋内の復水器も満杯で汲み上げられないようである。そこで満杯の復水器の水をタービン建屋外の水槽へ一時的に移すことも検討されているとのことである。

ところで菅首相は3月15日に東京電力に乗り込み、政府と東電による統合対策本部を設立し、自ら本部長に就任したと報じられ、その後官邸を尋ねた誰かに「自分は原子力に詳しいんだ」と語った事も報じられていたと思う。しかしその後統合対策本部長としての指示は見えてこない。

何れにしろ首相が東電や保安院の技術屋さんと同じ土俵で問題を解決しようとすれば現状の解決策の域を出ないと言うことである。問題は政治家として現状をどのように打開するかである。そして昨日経済産業副大臣が「最悪の事態は神のみぞ知る」と参議院予算委員会で答弁して物議をかもし、陳謝したらしいが、首相も汚染水の処置には八方塞がりで、内心経済産業副大臣と同じ心境ではないかと想像する。 

そこで首相には技術屋さんと同じ発想ではなく、一国の総理(政治家)として汚染水対策に次のような発想を持って欲しいのである。

1号基~3号機のタービン建屋に溜まった汚染水を消防車で汲み上げ、かつて米・イラク戦争時にインド洋で米船艦等に給油していた海自の給油艦に積み込み、日本のはるか南方の南鳥島か、沖の鳥島の日本の排他的水域に投棄することを世界に向けて発信し粛々と実行するのである。併せて国民の生命と健康を護るためとして、国内法の海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律の超法規的な措置もとる必要がある。

止むに止まれぬ海洋投棄の根拠として、かつて米国は太平洋のビキニ環礁で67回の水爆実験を行い、それによって日本の漁船員(第五福竜丸)が被爆し、また旧ソビエトも昭和36、7年頃には核実験を頻繁に行い、その放射能雨が日本に降ったことは忘れもしない。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%82%AD%E3%83%8B%E7%92%B0%E7%A4%81

現在の核保有国は何れもその実験で地球上の海か空気を放射能で汚染して来ているのである。今回の日本の場合は核実験ではなく天災による原子力発電所の事故で、海洋投棄はこれ以上被害を拡大させないための窮余の策であり、核実験に比べれば放射能も放射線も遙かに少ないはずである。

過去に各核保有国が核実験をする時は事前に発表する場合もあったが、ない場合も多かったはずであり、また秘密裏に核実権をした国もあったはずである。核保有国が放射能の浄化を大自然の浄化作用に委ねたように、日本も極力除染して領海内でより危険の少ない海洋へ投棄して、大自然の浄化作用にゆだねるしか選択肢はないのではなかろうか。
***

「護憲+BBS」「 メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
厚顔

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