老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

2024年七夕都知事選を振り返って

2024-07-11 16:48:37 | 選挙
簡単に言えば、また利権政治を善とする既得権益層から仕掛けられた策略に嵌ってしまった結果が、目の前に現れただけ、ということだろう。

利権や既得権で繋がる自民を中心とする保守支持層は、有権者の25%程とよく言われる。そして、この層は何があっても、棄権せずに保守政治の支持にまわるのである。

今回の投票率は5%程上がり60%に届いたが、25%程の保守岩盤層の存在は、数字上はそれだけで全投票の42%程になる。この状況のなかで反対勢力が勝つ条件は、ただ一つ、反対勢力の候補が複数にならないこと。これに尽きる。

利権政治を善とする既得権益層が仕掛けた今回の策略は、まさに反対勢力の分断化であり、複数化であった。しかも、その策略にかける彼らの思いがアカラサマに表面に浮き出ることのないよう、即ち彼らの策略の思いが悟られることで、逆に市民から反発を受けることのないよう、極めて巧妙なやり方で既得権益層は選挙戦を取り仕切ったと言える。

即ち、立共の押す候補の露出度・注目度は極力抑え、一方で第3の対立候補に多くの注目が集まるような報道が選挙期間中続けられたと言える。

結果は正に絵に描いたようなものだった。
当選候補が約43%で、第3の候補が約24%、そして立共候補が約19%。現職の得票率がまさに上に予想した42%程とわずか1%の違い。2位と3位の分断度合いも正に利権・既得権益層が思い描いていた通りの結果が出たと言える。

利権政治を善とする既得権益層が仕掛ける策略に対しては、こう言う別の見方がある、とか、こんな考え方も別にあるということを折々に指摘していくことは大切だが、必要以上に彼らの策略をあげつらうことだけに、血道をあげることは反対勢力が取るべき健全な対応とは思わない。

利権政治を善とする既得権益層は、彼らなりに普段の日常生活に密着した活動をしているのである。例えば、町内会活動や何々通り商店会活動や消防団活動等々、そして最も手ごわい彼らの活動と思う朝のラジオ体操活動。彼らは普段の生活に密着した活動の中で地道な教宣活動を行っていると言える面があるのである。

例え、参加する全員が利権政治を善とする既得権益層の人々ではないと仮定しても、やはりかなりの人数が、少なくとも現状が大幅に変わるやり方には、二の足を踏む人々が多いのも事実であろう。

翻って、彼らの利権政治を善とする政治システムに対して、反対の意思を持つ勢力は、普段の生活に密着した活動の中で一体どんな魅力ある対立活動を打ち出せていたのだろうか? こんなことをやっている、と言うかもしれないが、残念ながら、少なくとも普段の日常生活に密着した仕掛けが、見えてこないのである。そして見えているのは、相も変らぬ、たまに気まぐれに吹く神風を期待しての待ちの姿勢だけなのである。

ここに大きな問題があり、何とか智恵を絞って身近な日常生活に結び付く、しかも利権政治を善とする層の行う活動とは明らかに違う対立した活動を創造し、具体的に行動化していくことが、対立勢力側が第一に普段の活動として取り組むべき事柄と思っている。

如何なる選挙であろうが、利権政治を善とする勢力は今後も巧妙な策略を弄してくるのは明らかであり、それを乗り越えるには、嘆いているだけでは前に進めないということだ。

そこで、一案を最後に記し、参考にしてもらえればと考えます。

対立勢力側の日常活動の一つに、自公政権や都政・府政等が執行している具体的政策ごとに、その『進捗状況を見える化するシステム』を作りだす努力を行うことを挙げたい。

そしてそのシステム作りの活動状況を例えシステムが出来上がる前の中間段階であろうと市民に訴えかけていくということです。『やってる感』を上手く訴えかけることも智恵の一つでしょう。

システムが出来れば、それをもとに進捗状況を市民が日々の暮らしの中で確認できるよう運動を進めていくことを勧めます。
即ち市民は、普段の日常生活の中で対立・反対勢力側の存在を意識することになり、そして政権担当勢力側の打ち出す政治に対しては、市民が適宜に具体的にチェックできることになり、市民にとってはその過程全てがそのまま民主主義の根本原理にふれているという実感を持てるということに繋がるのではないか、と考えております。

あくまでも一つのアイデアです。こんなことから始めて行かない限り、また選挙戦になれば、反対勢力・対立勢力側は巧みに目立たなくされ、望ましくないことだけに注目が集められるという今回の教訓が全く生かされず、毎度毎度、又まんまと上手く嵌められたなー、で事が進んでいくといった懸念を持っております。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
yo-chan


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