老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

「風」を起こしたのは「小沢」である

2010-06-08 09:21:22 | 民主党政権
鳩山首相・小沢幹事長の辞任発表前日の6月1日に「 民主党は参議院で単独過半数を目指せ!」と題した記事で、民主党は参議院選の厳しさから鳩山・小沢のツートップが辞任するのではないかと予見し、「風を起こす」ことが必要と、投稿したが、予期した通りの展開となった。

ツートップが辞任して今日までの世論調査では民主党の支持率は奇跡的なV字型の回復を示し、それを裏付けるように、6月6日の横浜市議補選では民主党公認候補が、みんなの党、自民党公認候補をかなりの票差で破り当選したと報じられている。

http://www.asahi.com/politics/update/0606/TKY201006060197.html

しかこの風を起こしたのは誰か、メディアでは鳩山首相が小沢と差し違えたとか、道連れにしたと頓珍漢な報道がなされているが、自らも辞任と罷免覚悟で鳩山首相の首に鈴を付ける決心をした小沢幹事長であろう。

一般的に上位にある権力者が下位の者を更迭するのに差し違える必要はない、まして鳩山氏は議会第一党民主党の代表者で、日本の総理大臣でもあり、政治の世界では最高権力者である。下位にある小沢を更迭するには権力で「罷免」すれば済む話である。

メディアはここでも今回の政局を大きく動かした小沢の英断と功労を認めたがらず、やれ鳩山の決断だとか、菅の反小沢発言が民主党支持率のV字回復の要因となったなどと、ミーハー騙しの歪曲報道で世論を操作しているのである。そして今や反小沢の民主党議員までもがメディアの反小沢報道を利用し、載せられている姿は滑稽ですらある。

菅新首相に至っては、小沢幹事長が辞任してから、「小沢幹事長は当分おとなしく引っ込んでいて貰いたい」と、まるで自分が小沢を罷免したような言動である。誰が鳩山首相の首に鈴をつけたと思っているのであろうか。むしろ菅副総理はいつも首相官邸で首相の隣に座っており、鈴をつける機会は常にあったはずである。普天間の迷走と公約違反で内閣の支持率が低下しているのに、どうして引導を渡さなかったのであろうか。

鳩山首相は普天間問題で迷走した挙げ句、公約を破る決定をしたために辞任に追い込まれたが、この間菅副総理は普天間問題でどれだけ首相に助言をして来たのか、むしろ普天間問題を傍観してきた不作為責任は免れまい。本来鳩山首相と一蓮托生で辞任すべきが筋であるのに、今回の政局では何も手を汚さず、漁夫の利で民主党代表の椅子に座り、小沢批判をする生き様は姑息である。

その上、鳩山首相の辺野古回帰への公約違反の決定を助長した、米国従属派の岡田外相や前原国交相の支持を受けて民主党代表に就任し、早速日米共同声明を追認したが、民衆政治家を自他共に認める菅氏が、沖縄民衆の辺野古移設反対の意思を無視して米国に追随するとは情けない。菅氏を見損なったと思う国民も多いはずである。

今後菅首相は日米共同声明に唱った「代替施設の位置、配置、工法の検討を今年8月までに完了」をどのように実行するのか、その前に沖縄県や徳之島各町の議会や首長や住民を如何に説得するのか、諒解の取れていない机上の結論には米国も納得しないであろう。

菅首相は前首相が辞任に追い込まれた辺野古回帰の日米共同声明を無条件で追認した以上、仮に8月末の期限遵守に失敗すれば、米国の信用を再度失墜したと野党からは厳しく追及され、菅首相の立ち往生が予想される。まさに、自ら民意を無視した咎で十字架を背負いゴルゴダの丘を登り始めたようなものである。11月の民主党代表選までの選挙管理内閣と揶揄される真相はここにありそうである。

「護憲+BBS」「政党ウォッチング」より
厚顔の美少年
コメント (2)
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