心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

大阪・堂島界隈

2010-09-12 09:47:14 | Weblog
 9月に入って台風がやってきていくぶん過ごしやすくなったかと思いきや、またも猛暑日の到来です。それでも湿度が下がってきたせいでしょうか、愛犬ゴンタと清々しい朝のお散歩ができました。何よりも空気が澄みきっているのがいい。夏バテ気味の庭の草木も、秋にむけて体調を整えていただきましょう。きょうはこの後、麦藁帽子をかぶって庭のお手入れです。
 ところで、きのうは大阪・中之島の堂島リバーフォーラムであったパネルディスカッション「呼び覚ませ!関西力~渋沢と食いだおれのDNA」(京阪電車開業100周年記念フォーラム)に出席しました。渋沢栄一といえば、約500社の企業設立に関与した「近代日本資本主義の父」と称される人物です。その渋沢氏は京阪電気鉄道の設立にも関与しました。最初の軌道は大阪・天満橋と京都・五条を結ぶものだったそうです。
 実は1週間前の土曜日にも、とあるシンポジウムに参加しましたが、きのうのシンポジウムに出席してひとつ気づいたことがあります。どうも最近この種の催しは、パワーポイントを多用するために意見発表会のようで、気になっていました。電子紙芝居(パワーポイント)を用いて順番に自論を述べる。残りの時間を討議に費やす。しかし時間切れで終了。聴衆は消化不良のまま帰途につくのが一般的です。先週もそのパターンでした。ところがきのうは違いました。パワーポイントは一切なし。パネラーの人となりがそのままステージで輝いている。その何とも言えない語らいが聴衆の心を惹きつけました。これぞ饗宴。拍手あり、笑いあり。さすが大阪!。久しぶりに楽しい時間を過ごせました。

 会場となった堂島界隈は、その昔、全国から船で運ばれてくるお米の集積地だった場所です。様々な藩が蔵屋敷を構え活況を呈していた、とパネラーの一人、作家の玉岡かおるさんがお話になっていました。お帰りに是非、蔵屋敷跡を散策してみてください、とも。これを聴いてそのまま帰る私ではありません。少し辺りを歩いてみました。なんと会場の隣には「豊前国中津藩蔵屋舗跡」の石碑がありました。で、驚いたのですが、その石碑の横に「福澤諭吉生誕地」の記念碑が立っているではありませんか。渋沢栄一といい、福澤諭吉といい、玉岡さんが紹介された鈴木商店といい、近代日本を牽引した人々の足跡に思いを馳せながら、淀屋橋駅まで歩いて帰りました。

 そうそう堂島から少し下ったところに船津橋があります。ここには関西の経済団体が入居する中之島センタービルがあります。私も時々出かけるところですが、ふだんは車で通過することが多く、ゆっくり散策する機会がありませんでした。なんだか得をした気分になりました。途中、渡辺橋近くにあるモンシュシュ堂島本店に立ち寄って、「堂島ロール」と「シンデレラロール」を買って帰りました。いつもは橋の上にまで列ができるほどの盛況ぶりですが、この日は比較的すいていてあまり待たずに買うことができました。老夫婦にハーフ2本は多かったかな。

コメント