暑さが峠を越えて少しずつ過ごしやすくなる時季を「処暑」と言うのだそうですが、今夏のこの暑さ、秋にはほど遠い感じですね。でも、今朝お不動さんの境内をお散歩しているとツクツクボウシが鳴いていました。その一画では地蔵盆の準備が始まっていました。
そんなある日、少年サンデーで絶賛連載中の能楽漫画「シテの花」(壱原ちぐさ)の第3巻が発売されました。人気ダンサーの高校生が舞台の事故で顔に怪我を負い、芸能界から退くも、亡き祖母の縁で「能」の世界に飛び込んだお話しです。ついつい手にとって見てしまいます。
そう言えば、京都の古本まつりから連れて帰ったマンガ「法然上人伝」(川本オコ)も、法然上人の人となりをうまく描いていました。文字から少し離れて漫画を見るのも楽しいものです。 今週は、先週の下鴨納涼古本まつりに続いて、梅田の阪神百貨店で開催中の「古書ノ市」を覗いてきました。屋外とは違い冷房の効いた催事場です。百貨店の催事ですから並ぶ古書もおすましでしたので、時間をかけてゆっくりと古書とご対面です。でも、会計には長蛇の列ができ、30分もかかりました。
この日は、お能を勉強するには欠かせない「平家物語」に関する分厚い本と薄い本の2冊お連れしました。当分、読書には事欠きません。 読書と言っても家にいるだけでは滅入ってしまいます。そこで、9月20日に近江八幡のヴォーリス記念館で開かれるヴォーリズ来日120年記念シンポジウム 「ヴォーリズさん、満喜子さんをドラマに!」に出かけることにしました。大好きな作家のひとり、玉岡かおるさんがご登場です。
奥様にお声がけすると行く気十分だったので、チケット2枚ゲットしました。そして久しぶりに「負けんとき~ヴォーリズ満喜子の種まく日々」( 新潮文庫)を開いてみました。
ヴォーリズの妻満喜子は、明治時代の女性実業家・広岡浅子の女婿広岡恵三の妹にあたりますが、彼女の歩みを通じてヴォーリズの生涯を追った作品です。 ヴォーリズといえば、数多くの西洋建築を手がけた米国人建築家です。関西学院大学や神戸女学院大学などの校舎を建築したり、同志社大学のカレッジソングを作ったり。メンソレータムを普及させた実業家でもありました。
京都の講座に出かけるときいつも通る四条大橋の両岸に立つ東華菜館とレストラン菊水も、ヴォーリズの設計です。 話しは変わりますが、孫次男君から依頼されているピアニスト角野隼斗コンサート(11月29日、K1アリーナ横浜)の第2回抽選会、本日発表されましたが残念ながら落選でした。12月にシンフォニーホールであるコンサートチケットも、先日の先行販売日午前9時直後に完売となるなど、熱烈なファンの恐ろしい動きにタジタジです。あとは来週の一般販売に望みを託すのみですが、さあてどうなることやら。
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ところで、今年5月にフランスに行った際持ち歩いたパスポートの有効期限が、1年を切ろうとしています。リタイア後十分楽しませていただきましたが、あと5年延長して80歳まで海外旅行を楽しむか否か。いろいろ考えた結果、後期高齢者に仲間入りし坐骨神経痛をはじめいくつかの病名が示されると、いつまでも元気でいられる保証もありません(←少し弱気)。止む無く延長はしないことにしました。余生はせいぜい国内旅行を楽しもうと思います。
その代わり、11月にもう一度ヨーロッパに出かけることにしました(笑)。行先はヨーロッパ文明の源流とも言えるギリシャです。夏の初めに村上春樹の「街とその不確かな壁」を読んで、エーゲ海を眺めてみたいという気持ちが一気に高まりました。題して「ギリシャ・エーゲ海クルーズ8日間」。
昨年の地中海クルーズに続くもので、アテネ観光のほかはミコノス島、パトモス島、サントリーニ島などの島々を巡るのんびりした旅になります。とりあえず、AmazonKindleでKindleunlimited(無料)からエーゲ海の写真集やギリシャ神話でも眺めておきましょう。
これでヨーロッパは北欧を除いてほぼすべての国を訪ねたことになります。現役時代は仕事で、リタイア後は非日常の世界を楽しみましたが、老夫婦にとっては今回が最後の海外旅行。プレ金婚式を祝う旅でもあります。←こじつけかも(笑)。