心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

鹿児島出張

2011-04-24 09:48:38 | Weblog
 土日の出張となり、今週は九州新幹線「 みずほ」の車中からのブログ更新とあいなりました。昨夕、鹿児島に入り、夜の会合に出席して懇親を深めるのが目的の出張でしたが、それぞれの地域で熱い心をもって踏ん張っている方々がいるから、いまの職場が成り立っていることを実感する旅となりました。めずらしく私も、ぱっぴを着て、地元の踊りに飛び入り参加、美味しい焼酎も堪能いたしました。


 それにしても九州新幹線は、便利です。長男君が鹿児島勤務の折には格安航空券を探して、もっぱら空路を利用していましたが、空港までのアクセスを考えると、時間的に遜色ありません。客席もゆったりしていて、読書には最適でした。普通の新幹線と違うのは車内放送でしょうか。英語のほか韓国語と中国語が加わります。やはり大陸に近いということなのでしょう。
 昨日は少し早く到着したので、鹿児島中央駅から天文館界隈まで散策しました。長男君が就職して最初の勤務地、結婚して最初の生活の場が鹿児島でしたから、よく天文館界隈で食事をしたものです。まだ、5年ほどしか経っていません。桜島や指宿温泉にもいきました。

 ところで、鹿児島中央駅前に、「若き薩摩の群像」の銅像があります。薩英戦争に破れた薩摩藩が、1865年、若き有為の人をイギリスに派遣した。いまでいう留学です。帰国後に活躍した彼らを讃える像なのでした。それは今に生きる薩摩の若人に勇気と自信を与えるものでもありました。そのなかの一人、五代友厚に目がとまりました。大阪商工会議所を創設し初代会頭に就任したとあります。そういえば、大阪の商工会議所の建物の前に五代の大きな立像があったように思います。こんなところでお会いするのも奇遇です。鹿児島市内には至るところに史実にもとづくモニュメントがあります。丁寧にみていくのも楽しいかも。
 こんな次第で、今日は、いやいつもですが、とりとめのないお話になってしまいました。帰ったら選挙に行って、あとは小休止です。元気があれば、写真をアップしましょう。

追記:
そういうわけで、昼過ぎに帰宅して、少し休憩したのち投票に行って、きょうの予定はすべて終了となりました。デジタルカメラの写真データを整理しましたので、ブログにアップすることにしました。
上段:九州新幹線「みずほ」の車内。早朝ということもあり、鹿児島出発時点での乗客は僅かでした。
中段:新幹線の車窓には田園風景が広がります。
下段:鹿児島中央駅前にある「若き薩摩の群像」。

おまけ:先週は、呉線に乗って大阪に帰りました。単線の呉線から望む瀬戸内海の風景です。沿線に昭和の面影を感じました。気にいりました。
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61回目の春

2011-04-17 10:18:00 | Weblog
 きょうの日曜日も、真っ晴れ。部屋に差しこむ春の陽の光を楽しんでいます。そうそう、愛犬ゴンタとお散歩をしていて気づいたのですが、バス停横の木々の枝先には、柔らかな木の芽が堅い樹皮を破って顔をのぞかせていました。あと数日もすれば一気に山の風情が変わります。私にとって61回目の春を迎えることになります。
 そんな4月の半ば、昨日は広島市内で開かれた、地元同業他社の方々とのお勉強会にデビューいたしました。旧知の方も何人かいましたが、若い方々を含めて楽しい時間を過ごせたいのは幸いでした。夕刻からは居酒屋で懇親会という呑み会があり、新幹線出発時刻ぎりぎりまで粘っていました。飲み過ぎではありませんが、疲れが溜まっているせいか、今朝はなんとなく目覚めがよくありません。
 右往左往しながら、徐々に新しい足場を築いていく。60を超えて新しい足場づくりもないだろうという気がしないでもありませんが、昨夜の会合では、この4月に同業他社に転職した関西の知人との出会いもありました。彼の新しい職場は名古屋で、大阪からの新幹線通勤を条件に経営再建担当を引き受けたのだとか。一方、私は転職こそしなかったけれども、似たり寄ったりの仕事をしている。この年代になると、これまでとは違った働き方が求められていることを改めて思ったものです。

 そうそう、新幹線利用が多くなりそうなので、3月末にJR西日本のJ-WESTカード(エクスプレス)を申請していたところ、先週末にやっと届きました。PCや携帯で新幹線の予約・変更などができるすぐれもので、料金もお得価格の設定です。さっそく昨日から使い始めました。難点は、スマートフォン利用の場合。携帯と違いPC画面を利用することになるため、やや操作性に欠けます。JRのサイトをみると、現在、システム構築中とか。気長に待つことにします。
 さて、今週は、週の半ばの3日間を広島で過ごしたあと、週末の土・日は鹿児島へ出張することになりました。と言っても仕事関係の夜の会合に出席するためですから、気分転換も兼ねて今回は空路ではなく陸路、この春開通したばかりの九州新幹線「さくら」を利用することにしました。1冊の本とデジタルプレーヤーを片手に、片道3時間45分をのんびり休養の旅にしようと思っています。まあ、要するに息抜きということでしょうか。それでも夜の会合ではご挨拶もせねばなりませんので、それほどお気楽でもないのですが。
 
 今日はお天気が良いので花壇の草むしりでもしながら、ぼぉーと過ごすことにします。午後は久しぶりに孫君の顔でも見に行き、夕食に誘ってあげましょう。そうそう昨夜届いたメールによると、長男君宅ではウォーターサーバーがやっと届いたのだと。節電のために部屋の利用を限定するなど涙ぐましい工夫をしているとも。みなそれぞれの生活環境のなかで右往左往しています。
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春の息吹

2011-04-10 09:48:00 | Weblog
 清々しい朝を迎えました。少しひんやりとはするけれども快晴の日曜日です。窓をあけると、どこからともなくウグイスの声が聞こえてきますが、まだ「ほーほけきょ」とまではいかず、「けきょ、けきょ」と遠慮がちです。
 さて、きょうのテーマは?と思いながら、手許の歳時記をめくると、「啄木忌」という項があって、そこに「啄木忌春田へ灯す君らの寮(吉沢太郎)」という句がありました。鑑賞欄には「春田にそって若者たちの住む寮があって、灯がともっている。おりしも啄木忌。啄木の生涯を思うとき、現代のこの若者たちの上に幸あれと願わずにはいられないのだ」と記されています。4月13日は詩人であり歌人であった石川啄木の忌日です。

 ところで、先週から週3日の広島勤務がスタートしました。広島といっても、広島市、東広島市、呉市と三カ所に事業所がありますが、初日、事業所に向かう車中、ぼんやりと田園風景を眺めていたら、畔にヒバリの姿を見つけました。田畑も山も何かしら大きな胎動のなかにあるような、そんな春の息吹を肌で感じたものです。
 ちなみに、ヒバリ(雲雀)を広辞苑で調べてみると、「スズメよりやや大きく、背面は黄褐色の地に黒褐色の斑がある。腹部は白く、後趾の爪は非常に長い。日本各地の畑地・草原などに巣をつくり、空中高くのぼってさえずる」とあります。滑稽なのは、その次。「一升貸して二斗取る、利取る、利取る」と鳴くのだとか。音声を聞いてみると、確かにそんな気がしますが、いったい誰が考えたんでしょうか。広辞苑に記されているぐらいですから、昔から言い伝えられてきたのでしょうが。

 個室という慣れない職場環境にうんざりしながらも、自らの立ち位置を確認しながら冷静に物事を見つめることに徹した1週間でした。宿所では、ネット環境が整っていないので、もっぱらスマートフォンに頼りながら、しかし久しぶりに「情報カード」生活を復活させたのは、ある意味で正解でした。
 朝、目が覚めると、珈琲をすすりながら、情報カードを使って頭の整理です。課題ごとに現状と課題をまとめながら、つぎの切り口を考えていく作業ですが、これが意外と楽しい。PCとは違い、まさにアナログの世界に浸りながら、久しぶりに左脳をフル回転です。えっ?ふだんはPCに向かって仕事をすることに慣れ親しんでいるはずなのに、なぜ?同じ左脳でも、デジタルとアナログでは、どこか違う部位を使っているのでしょうか?ひょっとしたら、デジタルの世界って思うほど知恵の発揮に役だっていないのかも。それはないでしょう。(笑)

 今日は統一地方選挙の投票日でもあります。ここ大阪でも府議会議員選挙があります。引き続いて来週からは地元の市議会議員選挙が始まりますが、今回は次男君の親友が立候補しているのです。数カ月前から通勤途上の駅頭で、30歳にも満たない若い立候補予定者が駅立ちをしていました。どこかで見たことがあるなと思っていたところ、先日、我が家の玄関口に。「あれ、○○君じゃない?」。そうでした。小さい頃にはよく我が家にも遊びに来ていました。ゲームに興じていた彼が、今は駅頭でいっぱしの政治のお話をする。主義主張はともかくとして、頼もしい限りです。さっそく次男君に伝えると、「応援してやって」と。いつも投票する政党ではないけれど、彼なら悪いことはしないだろう、ということで、月末の投票日には一票を投じるつもりです。

【写真説明】
上段:宿所の部屋から見える春の山肌
下段:宿所でグレン・グールドのピアノを聴きながら情報カードを駆使する朝のひととき
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桜咲く季節に思う

2011-04-03 10:14:08 | Weblog
 4月最初の日曜日は、曇り。午後には晴れ間が見える予想なんですが、なんだか肌寒い朝を迎えました。2杯目の珈琲をすすりながらPCの前に座って、なんとなくグレン・グールドが奏でるモーツァルトのLPレコード「ピアノソナタ集」に針を落とします。
 
 そう、久しぶりに仕事環境が変わって、新たな緊張感に自らを奮い立たせている反面、もうこれでお終いにしようよと言う、もう一人の私が笑っています。そんな幼稚なことを考えながら、きのう街を歩いていたら、ちらほらと花開く桜の老木の存在に気づきました。昨年より少し遅めの開花宣言ですが、春の陽気に誘われてミツバチさんまでやってきました。パチリとカメラにおさめたあと、なんとなく愛でていると、私の目の前に小さな小川が現れ、その両岸に立ち並ぶ桜並木が浮かんできました。春の陽が川面をつつみ川底を照らしています。小さな魚たちが春を待ちわびたかのように群れをなして泳いでいます。そんな風景を木橋の上から見つめている私、古き良き時代の光景がすうっと浮かび上がってきました。

 さて、先週は月曜日と金曜日の2日、広島を往復しました。その往路、福山駅(写真は福山城)を過ぎたあたり、遠くの山並みに白いモクレンの花を見つけました。春の長閑な景色です。来週から週の半ばの3日間を広島で過ごすことになります。きのうは帰宅後、とりあえず身の回りの物を段ボール箱に詰め込みました。音楽のない生活は仕事以上に耐えられないので、次男君が置いて行ったコンポも荷づくり。とりあえずはこれで完璧です。宅急便で送りました。あとは野となれ山となれ、といったところでしょうか。

 実は、きのうきょうと家内が千葉にでかけています。長男君が山梨県甲府市から千葉県(といっても東京寄りですが)へ引っ越しすることになったからです。原発事故が起こったばかりですから、何もこの時期に東京に転勤しなくてもと思ってしまうのは、親馬鹿でしょうか。この7月に2人目が誕生する予定で、妊婦をかかえて千葉への引っ越しとなりました。状況によっては大阪で産んでもよいと思っているのですが、これだけは長男夫婦の問題ですから、こちらがとやかく言うことではありません。家内は、引っ越しのお手伝いというよりも孫のお世話が目的で、早朝からるんるん気分でお出かけでした。きょうは横浜にいる次男君も合流するのだとか。
 そういえば、震災のことできのう感動的なニュースがありました。気仙沼の沖合に漂流していた家屋の上で3週間を過ごした犬が発見され救助隊員に助けられたというのです。飼い主と離れ、誰もいない海の上で耐え忍んできた雑種のワン君ですが、なんとも心打たれる話です。記事では、積もった雪を水代わりに食べていたのではないかとありました。大津波は、人々の生活と、共に生きてきた多くの動植物たちすべてを呑み込んでしまいました。ほんとうに悲惨な大惨事でありました。原発事故も未だ先行き不透明感は拭えませんが、一日も早い復旧復興を心から願っています。
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