心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

今年の10大ニュース

2019-12-28 16:37:56 | Weblog

 この年末は、次男君のお嫁さんと孫娘と一緒に楽しく暮らしました。こんな生活も初めてで最後かもしれません。四六時中談笑する家内とお嫁さんを眺めていると、我が家には嫁と姑のややこしさはなさそうです。来年2月半ば、世界ラン展に合わせて上京した際、孫娘と再会することまで決まってしまいました(笑)。
 そして今日28日、朝一番で横浜から帰ってくる次男君の到着を待って、毎朝お散歩の途中で立ち寄るお不動さんに「お初参り」に行ってきました。この日は、納め不動特別大護摩供厳修の日で、境内は多くの参拝客が訪れていましたが、お初参りは我が家だけでした。

 祈祷が終わったあと本堂前の広場では、柴灯大護摩供厳修が催され、こちらも多くの方々が参拝されていました。

 さてさて、2019年もあっという間に終わろうとしています。ということで、今日はこの1年間を振り返ってみました。名づけて「私の10大ニュース」。ブログを振り返りながら遡ってみた結果、以下のようになりました。

【1位】 区切り歩き遍路~愛媛県から香川県へ
1月に菩提の道場・愛媛県に入り、以後、松尾峠、柏坂峠を越えて卯之町、大洲へ。その後、久万高原から松山に向かい、今治を経て香川入り。横峰寺ではオランダからやってきた女性お遍路さんと出会い、雨の雲辺寺では句札「果つるまで 我いきいき命萌え」に出会う。やっと涅槃の道場・香川に入りました。来夏70歳までには結願できればと思っています。

【2位】 6人目の孫誕生
なんとなく結婚を諦めかけていた次男君が4年前に突如、結婚。晩婚だったので半分諦めていた孫がこの秋に産まれました。我が子の時にはできなかった出産時の病院待機を初めて経験し、ヒトが子を産む空気感を肌で感じたことが強く印象深く残っています。6人目の孫の誕生でした。

【3位】 本と音楽でしか知らかった中欧諸国を旅行
年に一度の海外旅行。今年は中欧諸国を巡りました。チェコのプラハ、ドイツのドレスデン、オーストリアのウィーン。国際列車に乗ってスロバキアのブラチスラバへ。そしてハンガリーのブダペストへ。音楽で馴染みのある街々を歩きました。菩提樹、ライラックの花、マロニエの花が春を告げていました。

【4位】 仕事が倍増したシニア向け講座の運営スタッフ
ボランティアとは言え、シニア向け講座の運営スタッフを始めて1年半。この秋からは学科のまとめ役を仰せつかり、講師とのやり取りやレジュメの準備、校外学習の事前準備、講座日当日の運営などに倍の気を使うことになりました。そのうえ運営母体であるNPO法人の新ホームページの構築も手掛けます。そろそろ後任者を探さなくてはと思いつつ、忙しい毎日を送っています。

【5位】 お上りさんで国立能楽堂へ
【6位】 北海道旅行
【7位】 東北旅行
忙しい忙しいと言いながら、今年も空いた日を見つけては格安JALパックによる国内旅行を楽しみました。冬の北海道ではワカサギ釣り、5月には次男君のお嫁さんの安産祈願を兼ねて鎌倉へ。ついでに国立能楽堂で狂言を楽しみました。秋には、松尾芭蕉の足跡を訪ねて仙台へ。立石寺(山寺)に登りました。

【8位】 水彩画展に初出展
水彩画を習い始めて2年半。初めて水彩画展に出展しました。作品は「柘榴」です。この秋からは、講座運営の打合せ日程の関係で水彩画教室を変わりましたが、先生は同じ井上先生。またまた「基礎から学ぶ水彩画」ですが、描くことの楽しさが分ってきました。

【9位】 電子書籍 kindleと戯れる
歳なのでしょうか。徐々に本の文字が読みづらくなってきました。そこで、文字の大きさを自由に変えられる電子書籍 kindleを本格的に使い始めました。いつもカバンの中に入っています。今年印象に残った本は広井良典著「人口減少社会のデザイン」でした。悪い癖で、 kindleになっても3冊の本を並行して読み進んでいます。

【10位】 フレイル
フレイルとは筋力などの身体機能が低下し心身ともに弱ってくる状況のこと。健診によって要介護に陥りやすい人を見つけ、予防や改善につなげ健康長寿の実現をめざす国の施策ですが、私も他人事ではありません。ご用心ご用心。

 私の2019年は、ざっとこんな感じでした。来年はもう少し落ち着きのある生活がしたいと思いながら、「果つるまで 我いきいき命萌え」。そうなんだろうなあという思いがしています。........以上で、本年のブログ更新は終わりです。次回は新しい年2020年になります。さあて、どんな年になりますか。

 いつまで続ける気かと内心思いつつ、なんとなく続いているブログ「心の風景」も、早や15年。この拙いブログにご訪問いただきました皆さま、本年もありがとうございました。どうぞ、良いお年をお迎えください。

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1カ月ぶりに再会した孫娘

2019-12-22 23:05:47 | Weblog

 朝の散歩がてらお不動さんに行くと、早くもお正月の準備が進んでいました。多くの参拝者が押し寄せる本堂への階段は材木を組み立てて段差をなくしたり、御神籤売り場を仮設したり。準備も大変です。
 きょうは孫のお初参りの申込用紙をもらってきました。聞けば大晦日でもお正月でも受付しているのだと。我が家の孫娘は年末に伺う予定です。
 そうこうするうちに、孫娘がお嫁さんの実家から我が家に移動してきました。体重が1キロ増えたそうで、すくすくと順調に育っている様子です。我が家で赤ちゃんの泣き声がするのは初めてです。お爺ちゃんの顔を眺めて、いったい誰だろう、と。赤ちゃんの目が私を追いかけます。次男君は明日いったん横浜に帰りますが、年末年始を我が家でゆったり過ごしたあと、横浜の家に連れて帰る予定です。
 年末には三々五々、子どもたちが孫をつれて帰ってきます。孫娘を加えて総勢14名。こうして全員が集合できるのも、今のうちだけです。孫が中学生にでもなれば部活やら何やらで忙しそう。大事にしたい時期です。
 先週で、やっと講座運営も終わり、これから2週間あまり、ゆったりまったりの時間を過ごします。校外学習が2週続きましたので大変でした。先週向かったのは「さかい利晶の杜」でした。大阪・天王寺駅前から阪堺線という路面電車にのって30分ほどで宿院という駅、徒歩5分のところにあります。
 「さかい利晶の杜」。リーフレットには、利休の茶の湯の原点、晶子の歌の世界を感じるミュージアム、と紹介されています。千利休茶の湯館や茶の湯体験施設、晶子の生い立ちや作品を紹介する与謝野晶子記念館で構成された施設です。学芸員の方のお話を聞いたり、館内を見学したり。昼食後は、ボランティアガイドさんに堺の町の魅力を案内していただきました。戦災にあっているため、古き良き時代を思わせる建物の多くは失われていますが、大阪とは違う空気感が漂っていました。

 その前の週は、柏原にある大学で、外国人留学生たちとミニ「門松」をつくりました。その数日前には奈良の竹林から真竹を提供いただき、その伐採作業に汗を流しました。それを30センチほどの長さに切り分け、細い竹を組み合わせ、さらに松の枝、南天、千両などの赤い実を飾り付けます。楽しい時間を若者たちと共有できました。
 平均年齢70歳ということは、私たちの学生時代はおよそ半世紀前のことです。ずいぶんな年数が経っていることになります。なにやら元気をいただいて帰りました(笑)。さあて、もうひと踏ん張りしますか。

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今年もあと2週間....。

2019-12-15 11:04:51 | Weblog

 「歩き遍路」から帰って以降、何か落ち着きのない日々が続いています。師走を迎えたからなのでしょうか。そういえば昨日、家内に頼まれて近所のスーパーにお買い物に行ったら、「今年もあと2週間になりました♪。ことし1年のご愛顧に....」という店内放送が流れていました。あと2週間。そうなんです。2019年もあと2週間なんです。
 今朝、いつもの通り、近くのお不動さんにお参りしました。最近ではお寺の方とも懇意になり、いろいろ朝のご挨拶をするのですが、いつも来ている境内なのに、日々、風景が違って見えるから不思議です。黄色く色づいていた大きなドングリの木も落葉間近。本堂前のイチョウはもう散っていました。ほんのわずかな変化にも気づくほど繊細な心をもつようになったのも、泥々しい仕事の世界を離れて以後のことです。人間が素直になったということなんでしょうか。
 先月生まれた6人目の孫娘。あっという間に1か月を迎えようとしています。お宮参りも近づいてきたので、週末には次男君が帰阪して、とりあえず孫娘をお嫁さんの実家から我が家に連れてきます。その後、当分お嫁さんと孫娘をお預かりして、年末年始に帰省する孫たち全員に顔見世をしたあと、お正月を過ぎた頃に横浜に連れて帰ります。いよいよ夫婦そろっての子育てが始まります。
 そんなわけで、我が家では例年よりも早く年末の大掃除に着手しました。孫娘が寝泊まりする部屋の掃除と窓ガラス拭きは昨日完了しました。残りは私が講座運営から解放される来週以降になります。
 こんな慌ただしい時期に、致し方ありませんが、意外にも出費が重なるものです。まずは1週間前、熱帯魚の水槽を掃除したあとポンプのスイッチを入れたところびくともしない。5年以上フル稼働してきましたから寿命なのでしょう。急ぎホームセンターに行って新品と交換しました。
 家族が大集合する年末年始を控えて、年初に故障していた食洗器を交換することにしました。取り換え工事は24日になります。残る庭木の剪定は、例年お願いしているお店が、若いご主人のお人柄か繁盛しているようで、なかなか日にちが決まりません。と、今朝、電話が入りました。急ですが明日おじゃましてもよいですか、と。もちろんOKです。剪定後には薬剤散布もあるので、さきほど庭の柑橘類を収穫しておきました。ミカンに見えるのはスダチ。今年はたくさん実りました。大きな柑橘類は元はといえばレモンの木だったのですが、挿し木の台木の方が強かったようで、なんとも得たいの知れないものになりました。当分、お風呂に浮かべることになりそうです(笑)。

 年末の出費はこれだけではありません。先日、急にCDプレーヤーの調子がおかしくなりました。演奏の途中で音切れが発生する「重大アクシデント」です。というわけで、先日、忘年会の前に大阪駅前のヨドバシカメラに立ち寄って品定めをしました。さすが大型量販店です。オーディオコーナーの棚には、横にメーカー別、縦にお値段別に製品が陳列されてありました。店員さんに、メーカーの違い、値段の違いを尋ねますが、答えにくい質問ですね。結局は自分のお財布と好みになります。お手頃なものを見つけて送っていただきました。
 夜な夜なセッティングを済ませると、まずは先月の中古DISC即売会で連れて帰ったプッチーニの歌劇「マノン・レスコー」を聴きました。その翌日は、グレン・グールド奏でるベートーヴェンのピアノソナタ。慌ただしい時期にお気軽なものです。


 今週は、あす月曜日は会議、夕刻から忘年会。火曜日は水彩画教室。水曜日は講座で堺市へ、夕刻は忘年会。木曜日は終日会議。金曜日はフランス文学講座の受講。これで仕事納めです。以後来年1月6日まではプライベートな期間となります。孫娘の面倒でも見て過ごしましょう(笑)。

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路傍の句札に共感~三角寺、雲辺寺、大興寺

2019-12-08 15:04:01 | 四国遍路

 四国八十八カ所の中で最も標高が高い911メートルに位置する第66番札所・雲辺寺は、朝から雨が降っていました。その雨の中を、私は落ち葉を踏みしめながら下山しました。時折、山鳥の鳴き声が木立の中に響きわたります。.....樹木の幹にこんな札が貼ってありました。「果つるまで 我いきいき命萌え」「心をあらい 心をみがくへんろ道」。私には句の素養はありませんが、作者の心がなんとなく伝わってきて、共感を覚えました。心温まる出会いでもありました。
 1泊2日の強行軍で挑んだ今回の「歩き遍路」。早朝、新大阪駅から新幹線に乗って岡山へ。そこで「特急しおかぜ」に乗り換え、本四連絡橋(瀬戸大橋)を渡って伊予三島に向かいました。高速バスの所要時間のおよそ半分、2時間ほどで到着です。
 午前11時。めざすは65番札所の三角寺です。お天気には恵まれましたが、徐々に高度をあげていく平坦な坂道はこたえました。集落を抜けて杉木立に差しかかったあたりで心臓がバクバクと音をなして悲鳴を上げます。少し休憩をとって再び歩き始めます。だんだんと身体が慣れてくると、歩調もリズミカルになります。
 季節外れの桜(?)の花が咲く境内を歩きながら、以前お参りしたのは確か桜の季節だったことを思い出しました。大勢の参拝者で賑わっていましたが、今回は静まり返った境内です。山鳥の囀りを聞きながら、本堂、大師堂とお参りを済ませました。
 さあて、どの道を歩いて降りようかと思案していると、車道の傍に立つ真新しい小さな看板に目が留まりました。「伊予三島、前神寺へ」とあります。林の中を覗くと薄暗い木立の中を細い道が続いていました。落ち葉の上には人が歩いた形跡がありません。大丈夫かなあと思いながら歩き始めてみると、適度な傾斜でなんとも歩きやすい。昔ながらの遍路道であることが判りました。
 ず~と下って「ひびき休憩所」で一服。遠くに瀬戸内海に面して伊予三島の街並みが広がっています。少し道を間違えながら、なんとか伊予三島駅に戻り着き列車に飛び乗ることができました。観音寺と多度津で乗り換えて琴平駅に着いたのは午後5時前。観光地とあってお宿の料金が比較的高かったので、この日は珍しく素泊まりのホテルにチェックインしました。
 ひと息ついたところで、スマホを駆使して近くの食事処を探します。真っ先にヒットしたのが「四季旬彩・美奈登」さんでした。さっそくお邪魔しました。既に何組かのお客さんがいらっしゃいましたが、迷うことなくカウンターに座ります。まずいただいたのは、さぬきビール「空海」でした。続いて地酒をいただきながらお店自慢の鳥料理、お刺身を美味しくいただきました。
 翌朝、琴平駅前で三豊市コミュニティーバスに乗って丸井北バス停までおよそ40分。だんだん空が怪しくなってきました。歩き出して10分もしないうちに、ぽつりぽつりと大粒の雨が菅笠にあたります。慌ててポンチョを被って約2時間の道のりを歩き始めました。やっとのことで雲辺寺ロープウェイ山頂駅に到着。眼下に美しい紅葉の山々を期待していたのですが、あいにくの雨模様。視界はほとんどゼロに近く残念なことでした。そして駅に到着すると、たくさんの羅漢さんにお出迎えをいただきました。
 ずぶ濡れになりながらお参りをすませると、急ぎ下山の準備です。延々と続く坂道を落ち葉を踏みしめながら黙々と歩きます。でも、いくら歩いても山の中から脱出できません。お土産もいただきました。「歩き遍路」で初めて足裏の親指付近に水膨れが出来てしまいました。テープで応急処置をしますが、時々皮が捲れるような違和感を感じながら、歩き続けました。遠くに薄っすらと田圃が見えてきた時は、ほっとしました。
 三角寺、雲辺寺。これで今回は終了の予定でしたが、まだ歩けそうだったので第67番札所・大興寺まで足を延ばすことにしました。田舎道をひたすら歩いて1時間。やっと到着です。ご住職に、観音寺駅行きのバス停の場所と時刻を教えていただき、急ぎバス停に向かいましたが20分待ち。雨の中、時々ダンプカーが跳ね飛ばす溜水を全身に浴びながら、やっとのことで三豊市コミュニティーバスに乗ることができました。
 私が乗ったこのバスは、琴平から乗ったバスと同じく、どこまで乗っても運賃100円でした。観音寺駅行きは途中で乗換をしなければなりませんが、乗換券までいただきました。下車するとき、ついつい運転手さんに「申し訳ありません」とお礼をいってしまいます。バスに乗りながら気がついたこと。何も琴平まで行かなくても観音寺界隈で泊ってもよかったことに気づきました。後の祭りです。
 今回は、愛媛県の三角寺、徳島県の雲辺寺、香川県の大興寺と、四国三県に跨る「歩き遍路」になりました。帰りは、観音寺駅前から大阪駅前行き高速バスに乗って、午後8時前、通勤客でごった返す大阪駅に到着しました。

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