心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

雑誌「ラジオ深夜便」3月号

2005-02-27 16:21:37 | Weblog
 昨日の昼下がり急に悪寒がして少し早い目に退社しました。そして、またまたバタンキュ~...。寄る年波には勝てず、週末まで緊張感を持続できなくなってきたということでしょうか。
 考えてみれば、ウィーク・デーは厳しい競争環境下にあって息の抜けない日々の連続です。敵は外界だけかと思ったら身内にも足を引っ張る輩がいる。日本企業の特殊な組織風土にうんざりです。そんな私に、音楽とラジオ深夜便が「安らぎ」と「癒し」を与えてくれます。
 帰宅途中、バスを待つ時間に雑誌「ラジオ深夜便」3月号を買いました。放送を聞き逃した辻信一氏の「ナマケモノになりたい」という記事に興味をもったからでした。氏いわく、「ナマケモノの生き方は足し算ではなく引き算」「余計な事はしない、あくせくしない。そういうふうに引き算をしていくと、いちばん大切なものが逆に見えてくる」「競争ではなく共に生きる」...。
 人間、病になると、目の前の現実を遠くから見つめることができます。時代の勢いに流されている自分の姿を冷静に見つめることができます。布団のなかで、中島潔さんの表紙絵「朧月夜」を眺めながら、古き良き時代の田舎の風景が心のなかに広がっていきました。でも、軸足を大きく転換する勇気もなく、現実に埋没してしまう。なんと哀れなことか。
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中古レコード「メリー・ウィドウ」

2005-02-20 18:30:53 | Weblog
 仕事帰りに、ジュンク堂書店に立ち寄ろうと、大阪駅前ビル地下街を歩いていて、中古レコード店を見つけました。商品の8割はCD、残り2割がレコードでした。それでも丁寧に探していくと、なかなか楽しいものです。レハールのオペレッタ「メリー・ウィドウ」(2枚組)、マーラーの「嘆きの歌」「交響曲第10番(アダージョ)」、グレン・グールドのピアノ「ブラームス」。しめて6千円。ちなみに定価は当時の価格で1万円強です。新品同様の状態ですから、う~ん、なかなか良い買い物ができました。
 このところ、ワーグナーのDVD「指環」を見続けていて、文学・哲学的な音楽の世界に少し疲れていた私にとって、軽いタッチのオペレッタ「メリー・ウィドウ」は、良い息抜きになりました。シュトルツ指揮、ベルリン交響楽団。マルギト・シュラムのソプラノ、ルドルフ・ショックのテノールでした。
 感覚の違いでしょうか。それとも思い入れの違い?わたしは、CDよりもレコードの、深みのある音が好きです。
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レコードプレーヤーを新調

2005-02-13 17:43:56 | Weblog
 長年愛用してきたレコードプレーヤーが、とうとうダウンしてしまいました。30年のお付き合いです。寄る年波には勝てないということなんでしょう。演奏の途中で速度が少しずつ遅くなったり、ときに思い直したように元に戻ったり、なんとも人間的な振る舞いを見せてくれました。
 というわけで、もはやレコードの時代ではないだろうと躊躇もしたのですが、この連休に思い切って新調することにしました。大阪は日本橋に出かけ専門店を訪ねると、何と骨董品に近い高値の品がずらり。それでも何軒か回っているうちに最近の市場が理解できてきて、結局、2年前に発売されたというDENON製に決めました。先代の後継機となります。
 ところで、私とレコードの出会いは、ずいぶん昔のことです。まだ小学生の頃、離れの奥に大切にしまってあった蓄音機でした。家人がいないとき、78回転のSP盤をこっそり聞いたのが初めてでした。いま思えば、父が大学時代に集めたオペラ歌曲のレコードでした。
 私の余命とともに姿を消す運命にあるレコードです。行く末が判っていながらの投資となりましたが、末永いお付き合いをさせていただこうと思っています。
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カトレアに私の心を見る

2005-02-13 17:37:54 | Weblog
 この冬もこんなに立派に花を咲かせてくれました。このカトレアは、数年前、近所の園芸店の片隅にひっそりと置かれていました。店のおじさんに「これって来年、花が咲くの」って尋ねると、「上手に育てたら咲くよ」とのお言葉。なんだかいとおしくなって買って帰りました。翌年は無理でしたが、翌々年の冬、我が家で初めて開花して以来、毎年鮮やかな花を楽しませてくれます。
 照れくさそうな表情を見せたり、自信たっぷりの表情を見せたり....。いやいや、そう思うのは私の心にある「ゆらぎ」なのかもしれません。
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塩野七生さんの視点

2005-02-11 10:09:43 | Weblog
 危機には2種類がある。「克服した後にさらなる繁栄に結びつく危機と、何をやってももはや効果のない危機がある。3世紀末から4世紀にかけてのローマの危機は後者であった」。久しぶりに塩野七生さんの小気味良い論調を楽しみました。月刊現代3月号の特別インタビュー記事「日本の危機と世界の対立~改革が衰退に結びつくとき」です。さあて、いま私の目の前に立ちはだかる危機は、前者か、それとも後者か?いずれにしても立ち止まることはできません。
 以前、イタリアを旅したとき、2千年前の人々の思いが現代の私たちとそれほど大きく変わらないことを知りました。二千年前と変わったのは科学技術の進歩であり、それを享受して生きる現代人の姿でした。でも、私たちの「心」の中はどうなんだろう。科学ほどに進化しているのでしょうか。ときどき、すうっと心の中を風が通りすぎることがあります。何か大切なものを置き忘れてきてはいないかと少し不安になります。
 塩野さんの歴史小説を読んでいると多くのことを気づかせてくれます。独特な視点とタッチで画く塩野さんの世界が、私は好きです。「元気」をいただいています。
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愛犬ゴンタと土づくり

2005-02-06 16:42:05 | 愛犬ゴンタ

 寒波到来の2月上旬、我が家の庭も久しぶりに淡い雪化粧でした。高校生までは雪国育ちの私も、以後は都会の温室に適応してしまい、ただただ寒さを嘆くひ弱な人間になりさがっています。その点、元気が良いのは愛犬ゴンタです。雪でも降ろうものなら、寒さなんてなんのその。天を見上げては、大きな口を開けて雪を咥えようと飛び跳ねます。そんな光景を眺めながら、ご主人様は部厚いオーバーに身を包み、肩を細めてご出勤でありました。
 そんなゴンタと、きょうは花壇のお手入れをしました。といっても、昼間の日が差している、ほんの僅かの時間だけでしたが、暖かい春を思いながら、この寒い季節に土づくりでした。スコップで土を掘り起こすと、ゴンタが大きな土塊を前足で崩してくれます。なんとも息のあった二人の共同作業でありました。

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雑誌「ラジオ深夜便」

2005-02-01 23:37:17 | Weblog
風邪をこじらせて、今夜はそろそろ眠りにつく時間ですが、ブログ開設後初めてのトラックバックに感謝の意味を込めて、投稿します。
さきほど、ラジオ深夜便が始まりました。今夜のアンカーは「趣味の園芸」でお馴染みの須磨佳津江さんです。ところで、雑誌「ラジオ深夜便」の表紙を飾る中島潔さんの絵も素敵ですね。一昨年、三越で開催された中島潔展に行きましたが、独特の絵の世界に、古き良き時代を思うのは私一人でしょうか。これとまったく同じ世界を、放送というひとつの風景の中に感じることができます。いろいろの方々が、いろいろな場面で、いろいろな思いを胸に放送をお聞きになっている。素晴らしいことですね。



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