心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

連休前半は育メンお祖父さん

2012-04-30 17:30:29 | Weblog
 2日前、尼崎にでかけていましたが、たいへん暑い一日でした。いよいよ本格的な暑さを迎えます。職場では例年より1カ月早く明日5月1日からク―ルビスの宣言をするのだとか。原発が全面停止となり、今夏の電力不足が囁かれる昨今ですから、仕方ないですね。「ものの豊かさ」≠「幸せ」。このことを意味を噛みしめたいものです。

 初夏の陽気に誘われて、洋ランたちを室外の木陰に移しました。畑では、ソラマメが大きく育っています。ジャガイモさんも元気です。やはり土と戯れるのは楽しいものです。そうそう、家内から花材の残り物の綿の花をもらいました。綿毛の中にいくつかかの種があったので、1週間ほど前に蒔いたら元気に芽を出しました。連休後半には花壇の一画を耕して定植する予定です。

 さて、ゴールデンウィークの真っ最中です。そんな我が家には2日前、長男君が孫娘を連れて2泊3日の帰省です。次男君も夜遅くのご帰還でした。それに併せて長女の長男君が一人でお泊まりです。急遽「育メンお祖父さん」として大奮闘でした。散歩に行ったり、一緒に遊んだり、お風呂に入ったり、夜寝る前には絵本の読み聞かせまで。二人が寝入ってくれると、ほっとひと息でした。やはり子育てって、たいへんなことが良くわかります。

 子育てといえば、Nobody's perfectと言う言葉があります。Nobody's perfect JAPANのサイトを覗くと、「0歳から5歳までの子どもをもつ親を対象にし、参加者がそれぞれに抱えている悩みや関心のあることをグループで出し合って話し合いながら、自分にあった子育ての仕方を学ぶ」子育て中の親支援プログラムのご紹介がありました。
 そのキーコンセプトを読んで納得です。「完璧な人間などどこにもいない」「完璧な親や完璧な子どもなど存在しない」と言います。参加者が自分自身の価値観と向き合い、自分自身の価値観を理解した上で他人の価値観を尊重する。それを体験を通じて理解していく。そうですね。なのに、無理をしてしまうから、どこかで心がショートしてしまうんでしょうね。きっと。

 きのうは、二人の孫を連れて大阪市扇町にあるキッズプラザ大阪にでかけてきました。こどものための博物館と言われ、「こどもたちが楽しい遊びや体験を通じて学び、創造性を培い、可能性や個性を伸ばす」ことを基本理念に、15年前にオープンした施設です。五感を使って触れることのできる参加型の展示コーナー、ものづくりや実験を通じて創造性や感性を伸ばすワークショップがあります。パソコン工房などもありました。

 創作工房では、土日特別プログラム「つながっていこう」に参加しました。保母のお姉さんたちと一緒に、いろんな形のダンボールのパーツを繋いでいくお遊びですが、私は30分あまりの間、孫たちと遊ぶ保母さんの動きを関心しながら眺めていたものでした。
 キッズプラザ大阪に3時間はいたでしょうか。さすがに老体に鞭打っての育メンはたいへんです。帰りには、天満橋の八軒家浜船着場から水上バスに乗って川面からの大阪見物でした。約1時間、船上の人となり、私にとっては恰好の小休止となりました。
 
 そしてきょう、東京に帰る孫娘を見送って、孫君を家まで送って、連休前半の大騒動はこれで終わりました。そのあと散髪屋さんに立ち寄って気分転換です。今夜は、次男君と一杯やりながら世間話でもしましょう。明日は早朝に広島オフィスに出勤です。
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4人目の孫、誕生

2012-04-22 10:01:38 | Weblog
 今朝、熱帯魚の水槽を覗いたら、なにやら小さなものが動いていました。プラティの子供たちでした。何匹もの赤ちゃんプラティが水草の中ですくすくと育っています。一カ月ほど前に発芽を確認した山野草のウラシマソウも、今は立派に葉を広げています。桜花爛漫、地球上の生き物たちに、生命の息吹を感じる季節となりました。きょうは珍しく、小澤征爾指揮、サイトウ・キネン・オーケストラの演奏で、ブラームスの交響曲第1番を聴きながらのブログ更新です。
                   
 ところで、10日ほど前に食事をしていたら口の中に硬い異物が...。うぬ?あれ?右奥歯の虫歯の詰め物がはずれてしまいました。さっそく次の日の夕刻、歯医者さんに立ち寄る羽目に。引き出しの奥から診療カードを探したら、4年も前に行ったきりでした。
 2回目の治療があった一昨日、歯の整形治療が施されている最中に家内からメールが届きました。「(長女が)お腹が痛いと言っている」、そして10数分後に「病院に着いていく」と。予定日より1週間ほど早く、私にとっては4人目の孫が誕生しました。その日の夜、お兄ちゃんになった孫君は、リュックを背負って一人我が家にやってきました。少し緊張した面持ちでしたが、気丈に振舞う孫君です。でも、環境の変化なんでしょう。お祖母ちゃんの話では、翌朝は5時前にお目覚めだったようです。弟の名前はふたつに絞っていたようですが、「実際に赤ちゃんの顔を見てから決める」と言っていた孫君、さあてどんな名前になったことやら。



 そんな慌ただしい土曜休日、私はインテックス大阪で開かれたバリアフリー2012を覗いてきました。正式名称は「高齢者・障がい者の快適な生活を提案する総合福祉展」です。少子高齢化が急激に進むこのご時世、この分野の動きに少し関心があったからですが、朝から大勢の方々で賑わっていました。商談会というよりお客様への商品提案会の趣で、お年寄りや障がいをもった方々もたくさんお見えで、車椅子や寝具など身の周りの福祉用具を試用したりしながら真剣にご覧になっていました。
 この分野は、政府のいう新成長産業なんでしょうか。大手の自動車メーカーが競ってお年寄りや障がい者仕様の車体を展示しています。住宅産業が快適な住空間を提案しています。車椅子、義肢、靴、介護ロボットなど各分野から外資系を含めて大小様々な企業が、ひとに優しい新商品を提案していました。そうそう、このブログで以前感動ムービーを紹介したことのある「あゆみシューズ」の徳武産業も出展されていました。
 意外だったのが食品メーカーの栄養食品コーナーでした。栄養補給だけでなく「容易にかめる」「舌でつぶせる」「歯ぐきでつぶせる」など症状にあった食事を提供しようという企業の取り組みに、妙に納得したものです。少し試食もさせていただきました。もうひとつは、パナソニックの意思伝達装置「レッツ・チャット」。言語障がいと上肢障がいの両方に障がいをもつ方が、微かに動く指あるいは顎などの力を使って自分の意思を伝えることのできる優れものでした。私の高校時代の親友が言語障がいでリハビリをしているので、パンフレットを余分にいただいて帰りました。
 その日の午後、重たいパンフレット類をかかえて、またも長女が入院している病院に直行しました。私は、そこで初めて4人目の孫君にご対面です。でも、不思議ですねえ。前日まで大きなお腹をしていた長女が、赤ちゃんを産んだ。その孫君、生まれたばかりなのに一人前の顔をしてすやすや眠っている。人の生命の不思議を思ったものです。

 5月の連休には、次男君が帰省するのだとか。長男君は長女だけを連れて帰ってくると。兄弟でお姉さんの第ニ子出産をお祝いするようです。兄弟のこの結束力にはいつも頭がさがります。
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春の円山公園・知恩院界隈

2012-04-15 10:04:11 | Weblog
 4月も半ば、今朝はウグイスの囀りで目を覚ましました。春陽の季節、到来です。ムスカリの花が咲き、ヤマブキの花が咲き、畑では1カ月ほど前に植えたジャガイモが小さな芽を出していました。そうそう、きのう、筍をいただきました。二人では食べきれない量でしたから、家内がご近所にもお裾わけです。我が家では、筍の天婦羅が食卓に登場しました。春をおいしくいただきました。

 ところで先週、京都・祇園で車が暴走して何人もの方が亡くなるという痛ましい事件がありました。実は、その4日前の日曜日、私は、事件のあった白川沿いを長女や孫たちと桜を愛でていました。いま考えてみるとぞっとします。
 その日は、初節句のお祝いの品を探しに京都にでかけることにしていたのですが、出がけに長女からお花見に行こうという電話があり、急遽合流することにしました。四条通りを八坂神社に向かう歩道は、人、人、人の波です。大勢のお花見客で賑わっていました。

 円山公園を散策したあと、久しぶりに知恩院にもお参りをしました。身重の長女を案じて、無料マイクロバスを利用して境内にあがりましたが、なんと御影堂は修理工事中でした。案内矢印に沿って、まず阿弥陀堂にお参りをしました。仏前にはたくさんの木魚が置いてあって、皆さんぽくぽくと叩きながら拝んでいらっしゃる。隣にいた孫君も、楽しそうに木魚を叩いては手をあわせて拝んでいました。

 次に向かったのは法然上人御堂でした。御影堂の工事が終わるまでは、ここが本堂の役割を果たすようでした。たくさんの仏像が鎮座する大広間では、この日、潅仏会(花まつり)が催されていました。4月8日は、お釈迦様がルンビニーの花園でお生まれになった日なのだそうで、花を飾った花御堂のなかに立つ、右手で天を左手で地をさす誕生仏に、甘茶を注いでご誕生をお祝いをします。私たちも甘茶をいただきました。

 この日、「納骨」の仕組みについてお話を聞きました。あの世に行くにもお値段がありました。3万円以上から200万円以上とランクがあり、各ランクとも「以上」と記されているのが、なんとも現世風ではありますが、信心の度合いということなんでしょうよ。きっと。
 日頃、子どもたちには、「核家族化が進むご時世だから、お墓を作っても子どもたちが全国各地、海外にまで散らばってしまえば、お墓も淋しい。知恩院に納骨してくれれば、京都を訪ねたとき気軽に寄り道もできよう。だからお墓は要らない。我が家の菩提寺の総本山である知恩院に納骨してくれれば、それでいい」と言っています。これが私の自論です。子どもに迷惑がかかろうから、納骨冥加料は私が用意しておきましょう。この日はなぜかほっとした一日でもありました。

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言葉で変わる人の関係性

2012-04-08 09:23:59 | 愛犬ゴンタ

 ことしの春は駄々っ子のようですね。嬉しそうにダンスをしていると思ったら、急にご機嫌が悪くなってどこかに行ってしまう。なのに翌日には何事もなかったかのような澄まし顔をしてわたしの前に現れる。人間さまが振り回された一週間でした。
 3日は全国各地で大荒れでした。窓の外は台風のような横殴りの雨風でした。夕方、窓の外を覗いてびっくりです。大阪湾に流れるはずの淀川の様子が変なのです。朝方まであった河川敷を水が覆い、川の流れは逆転して川上に向かって波打つように流れているではありませんか。満潮時と台風並みの風が水を押し上げているのです。大阪湾に大きな津波が襲ってきたら、恐らくこの何倍ものエネルギーで水が逆流するのでしょう。そして堤防が破壊する、....考えてみるとぞっとします。防災の重要性を思ったものでした。

 翌4日は広島に向かいました。が、新大阪駅を出発して10分も経たないうちに新幹線が止まってしまいました。架線にたくさんのビニールテープが絡まっているとの車内放送です。これも強風のためでしょう。線路沿いに作業員の方々の姿が見えました。40分ほど停車しました。世界に誇る新幹線が薄っぺらいビニールテープで停まってしまうなんて近代技術も脆いものです。いやいや、そこまで安全意識が高いと思えば、40分程度の停車は気になりません。どこかのお国とは違います。

 でもねえ、桜も咲こうというこの季節、新聞を読んでいて、どうなんだろう、と思うことがたくさんあります。政治の問題はもう論外ですが、気になるのは瓦礫処理のこと。放射能の数値が独り歩きしています。義援金という形で心は尽くすけれども、得体の知れない瓦礫はお断り。判らないわけではないけれど、狭い国土の中で被災地の方々はその瓦礫と一緒に暮らしている。それを安全という名のもとに忌み嫌う。複雑な思いがいたします。

 先日、医療・福祉の現場で働く方々と食事を共にする機会がありました。病院で患者をどう呼ぶのかという話題。単なるサービス業ではないという考え方に立てば「患者」ということになります。顧客経営の視点からみると患者は顧客であり「患者様」になります。医療・福祉をサービスと考えるのか共生、共助と考えるのか。
 こんな話もありました。最近、病院で患者を呼ぶのに番号を使う所が増えているらしいのです。社会保障・税の国民番号制が拍車をかけているようです。個人情報保護への配慮もあるでしょう。でも自分が番号で呼ばれるなんて悲しくなります。もし私が痴ほう症だったら、番号なんかで呼ばれたら、もう人を信じなくなるだろうなあと。つぎの瞬間から口と心を閉ざしてしまうだろうなあと、そんなことを思ったものです。
 いずれの場合も、両論それぞれに思いがあり理屈があるはずですから、わたしのような素人が軽々に判断できる問題ではありません。しかし、こうした言葉の使い方ひとつで目の前にある様々な事柄の意味、人の関係性が変わり、景色が一変してしまうのも事実です。残念ながら政治の世界は、すでにそのベースとなるものを見失っているから始末が悪い。でも、医療・福祉の分野はまだまだこれからの頑張り次第でどうにでもなるような気もしますが、どうなんでしょう。
 きのう帰宅途中に立ち寄った本屋さんで、NHK社会福祉セミナーのテキストを手にしました。4月のテーマは「私たちの暮らしと社会福祉」です。わたしにはまったくもって異分野のことですが、現代の人間の在り様を考えるヒントを与えてくれそうです。サービスを求めるだけでなく、権利と義務の重みに思いを致す、共生、そんな人の営みが問われているのであろうと思っています。

 ところで、けさは愛犬ゴンタと観月公園を散歩しました。写真を撮ったら朝日を背に浴びたふたりの姿が映っていました。その途中、桜の花を眺めていると、3羽のメジロがやってきて桜の花の蜜をすっていました。まだ肌寒さは残るけれども、いよいよ春本番です。きょうはアルゲリッチ(p)とクレーメル(v)の演奏でベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第5番「春」を聴きながらのブログ更新でした。
 そして午後は、家内のお供で久しぶりに京都にお出かけです。上洛の目的は、長男君の長男の初節句、月末に産まれるであろう長女の次男の初節句、そのお祝いの品を探しに京都四条河原町の高島屋に行くのだそうです。ついでに御花見でもしてきましょう。いつのまにか、そんな季節になりました。

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