心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

20年ぶりに映画館で「ゴジラ-1.0」を見る

2024-03-29 22:29:52 | Weblog

 第十二候春分末候「雷乃発声」(かみなりすなわちこえをはっす)。遠くで雷が鳴るの意ですが、数日前の真夜中に激しい雷雨で目が覚めました。ものの本によれば、桜の花が開く頃、寒冷前線の通過により、しばらく姿を潜めていた雷が鳴りやすくなるのだとか。「初雷」「春雷」とも言うのだそうです。そんななか、庭の片隅では、早やアケビの花が咲き始めました。
 雷と言えば先日、春休みに入った孫次男君を連れて映画「ゴジラ-1.0」を見に行きました。映画館で映画を見たのは何年ぶりでしょうか。ひょっとしたら20年ぶり?子供たちを連れて前作の「ゴジラ」を見たのは、確か長女が小学生の頃ですから、30年ぶり??その長女の子(孫)を連れて「ゴジラ-1.0」を見たことになります。
 単なる子供向けの映画だろうと思って出かけたのですが、とんでもない。舞台は私が生まれる5年前、焦土と化した日本に突如現れたゴジラに立ち向かう人々の物語でした。主役の神木隆之介さんと浜辺美波さんと言えば、昨年夏のNHK朝ドラ「らんまん」に登場していた俳優さんです。それにしても最近の映画館の音響装置ってすごいんですねえ。大音響の中で2時間半を過ごしました。
 さてさて、今日は朝方まで降り続いていた雨が止み、お昼前には春の明るい日差しが街を包みました。そんな春の陽気に誘われて、午後、シニア仲間たちとアクアライナーで大阪城お花見クルーズと洒落込みました。と言っても、残念ながら蕾は未だ固く大阪では開花宣言に至りませんでした。僅かな桜花を求めて40分のクルージングを楽しみました。

 世の中が春めいてくると心もウキウキします。我が家では明日から3日間、伊勢志摩方面にお出かけです。1日目のお宿は昨夜予約したばかり。先ほど2日目のお宿を予約するという、なんとも行き当たりばったりの小旅行ですが、これもまた楽しいものです。

 旅行と言えば、最近、眠る前に、黛まどかさんの「奇跡の四国遍路」(中公新書ラクレ)を読み返しています。かつて歩いた四国の風景を思い浮かべながら眠りにつく毎日です。私もお世話になった日和佐の「お遍路さんお接待所」のこと、土佐から伊予の国に向かう峠越え。毎夕宿に入り、翌朝6半過ぎには歩き始める歩き遍路の頃を思い出します。
 気がつけば、3度目の結願を果たして早や4カ月。またぞろ「お四国病」が頭をもたげつつあります。でもねえ。後期高齢者の扉が遠くに見え始めた今、体力的にどうなんだろう。1200キロを歩き通すことができるのかどうか。試しに、桜咲く京都・山科から滋賀・三井寺に向かう小関越えにでも出かけてみようかと思ったりしています。

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アナログとデジタルの間で思うこと

2024-03-23 21:24:51 | Weblog

春分の日が過ぎてもなんとなくすっきりしないお天気が続きます。土曜休日のきょうは終日、雨が降っていました。来週は皆が心待ちにしている「桜始開」の時季を迎えると言うのに、あすも雨模様。でも、お庭の草木は生気を取り戻してきているようにも見えます。「春」を迎える通過点なんでしょうか。
きょうは特に題材もなく、ただいまベートーヴェンのチェロ・ソナタの第3番、第4番を聴きながら、ブログの更新に取り掛かったところです。空(くう)を彷徨う「心」の止まり木を探すかのように、成り行きまかせの更新........。もちろん音源はLPレコードです。

そういえば先日、平城宮跡に隣接する発掘現場で、1300年も前の木簡が出土したそうな。木簡には墨で「大嘗分」と記されてあって、判読不明な部分はあるものの、当時の墨字がしっかり残っています。ラスコー洞窟の壁画は、それよりはるかに昔の約2万年前にクロマニョン人によって描かれたとも言われています。昔人が残した文字や絵が、長い年月をかけて蘇ります。まさに「アナログ」の世界です。
ところが今や、Enterキーをポンっと押せばすべてのデータが一瞬にして消えてしまう。何も残りはしない。そんな時代です。デジタル社会の怖さでもあります。

一方では、1977年に打ち上げられた探査機「ボイジャー1号」が現在、地球から約240億km離れた恒星間空間をひとり旅しているのだとか。今も地球上と交信できているというから驚きです。実は、この探査機が打ち上げられるとき、ネームプレートに名前を刻むというキャンペーンがありました。私も興味半分で応募しました。おそらく高性能の顕微鏡でもなければ確認することができないほどの極細文字なんでしょうが、夢のある話ではあります。科学者にもこんな遊び心が必要に思います。
昨夕、かつて現役時代にトップを務めていた方と一献傾けました。わが社の前には製薬会社の社長をお勤めになった方で、後期高齢者の年代ですが、まだまだお元気でお忙しそうにされています。昨夜は、15日の「世界睡眠デー」のことが話題になりました。世代別の推奨睡眠時間で成人は6時間以上と言われていますが、高齢者は睡眠時間が長くてもリスクがあるそうな。
世の中便利にはなりましたが、心身ともに、もう一度足元を見つめ直す時間があっても良くはないかと思うきょうこの頃です。

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すべてが「春」に向かって動き出す。

2024-03-16 10:46:53 | Weblog

今朝は快晴。春めいた陽の光が街を照らし、朝のお散歩もなんとなく心弾みます。いつも寄り道するお不動さんに行くと、境内に「春の彼岸会法要」の看板が立っていました。来週20日は昼と夜の長さが同じになる春分の日。太陽が真西に沈むこの日は最も極楽浄土に近づける日なのだそうです。
久しぶりに境内を散策すると、四国八十八カ所の祠がずいぶん改修されていて、79番札所・天皇寺まで完成していました。あと、9カ寺です。専属の宮大工さんが3年がかりでここまで完成させました。山門の完成法要を6月に控え、いま急ピッチで進めていらっしゃるのでしょう。
この山門を望むと、ついつい四国遍路の頃を思い出します。山奥の森の中に急に現れる苔むした山門もあれば、田園風景が広がる先に佇む山門もありました。そのいずれもがお遍路さんを優しく招き入れてくれました。
陽気に誘われて庭に出ると、クレマチスの鉢に芽が顔を覗かせています。ブロッコリーもずいぶん大きくなってきました。花壇の片隅にはヒメリュウキンカが咲いています。キンポウゲの仲間ですが、なんと有毒植物なのだそうです。でも、草花のひとつひとつに顔があります。心があります。春はそんな草花に癒される季節でもあります。
きょうは午後、水曜日から始まっていた水彩画教室のギャラリー展示会の跡片付けにでかけてきます。今回の私の作品は「山茶花」にしました。山茶花といえば、第22番札所平等寺さんの目と鼻の先にある民宿「山茶花」さんを思い出しますが、ターナーにならってサンドペーパーで背景に変化をつけてみました。そこだけ先生に褒めていただきました(笑)。これで今期は終了。次回は4月半ばから再開です。
こうして3月半ばも過ぎようとしています。昨日はNPOの帰りに散髪屋さんに寄ってきました。頭部が薄くなったとは言え、さっぱりと「春」を迎える準備も万端です。

 

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『春』〜俳人黛まどかさんの新連載、そしてモネ展鑑賞

2024-03-09 20:18:29 | Weblog

 ここ数日ぐずついたお天気で地域によっては雪が降るほどの寒い日が続きました。でも「啓蟄」の季節、明日には桃の花が咲き始める「桃始笑」を迎えます。春が近づいてくると、なんとなく四国の風景を懐かしく思い出します。桜の花が咲き、菜の花が田畑を彩り、畦道を歩いていると春の訪れを告げる雲雀の囀りが聞こえてきます。(写真は近所のバス停界隈)
そんな他愛ないことを思いながら、新潮社のWEBマガジン「考える人」を覗いてみると、新しい連載が始まっていました。俳人・黛まどかさんの「私の同行二人~ふたたびの四国遍路」です。3月4日から始まった第1回目のテーマは「歩かざるを得ない生」。

黛さんについては、以前歩き遍路をしていた頃に「奇跡の四国遍路」(中公新書ラクレ)で知りました。国内外の巡礼の道を歩いていらっしゃる黛さんの生き様に、ついついページをめくってしまったことを覚えています。その黛さんが、再び四国遍路に旅立つ。気になる連載です。

 

 そんな週末、肌寒くはありますが春の日差しが眩いなか、気になっていた中之島美術館に行ってきました。お目当ては印象派の画家クロード・モネの「モネ 連作の情景」。
 まずは、キュレーター・アートキッチン代表・林綾野さんの講演会「モネ  ジヴェルニーの庭と食卓」を聴講しました。モネのひととなりと作品紹介、画業人生について予定の時間を上回る1時間45分にわたってお話しいただきました。200人ほどの方々が熱心に耳を傾ける会場の空気感、改めて西洋美術への関心の高さを思いました。
その後展覧会を丁寧に見て回りました。展示は「印象派以前のモネ」「印象派の画家、モネ」 「テーマへの集中」「連作の画家、モネ」「睡蓮とジヴェルニーの庭」に分かれ、見応えのある展覧会でした。

 

このところNPOでは何かと悩ましい出来事が続いています。もう少し大らかな心をもってメンバーの心を紡いでほしいと願っています。でも今日はほんの少し息抜きができました(笑)。
深呼吸! 深呼吸!.....。

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お花見の季節を迎えました。

2024-03-02 11:06:36 | Weblog

 寒いけれどもお日様は春の兆し。そんな土曜休日の朝を迎えました。きょうも朝のお散歩に出かけましたが、街は春の花で溢れ人の「心」を和ませてくれます。
 と言っても昭和の時代に造成された街です。50年も前なら朝から子供たちの笑い声が聞こえてくるところですが、我が家のように子が独立し老夫婦だけのお家が増えてくると、休日であっても静かです。お散歩をしていると、時々売り家の看板が目につきます。ああ、〇〇さんのお家も介護施設にご引っ越しになったのだろうか.......。一方では、新築なったお家に若いご家族が引っ越してきて、時々子どもたちの元気な声が聞こえます。街も時代と共に変化しています。
 そんなある日、小雨舞う朝、自宅近くのバス停でバスの到着を待っていたら、ほんのりと花の香が漂ってきました。なんだろうと辺りを見渡すと、法面に咲くスイセンの花の香でした。ほっとひと息です。枯草の間からは菜の花が顔を覗かせています。小鳥たちの鳴き声も、元気になってきました。
 我が家の庭では、クリスマスローズが満開です。畑ではサヤエンドウの花が咲き、ブロッコリーも大きくなってきました。そろそろアスパラガスの芽も顔を覗かせるのでしょうか。2年目の今年は初収穫です。そんな庭の片隅で小さなフキノトウを見つけました。田圃の畔ではなく小さな庭のこと、小柄のフキノトウですが、「春」の出会いでもあります。
 そうそう、先週末にシニア仲間と大阪城の梅園を覗いてきました。お天気もよく大勢の方々がお越しになっていました。いやいや余りにも多すぎて、梅の風情を楽しむにはもうひとつでしたが、それでも梅の花は精いっぱい私たちを楽しませてくれました。お城の一画では、鷹匠の皆さんがご自慢の鷹を披露されていました。
 総勢17人の元気なシニアたちです。帰りには近くの居酒屋で観梅会と言う名の呑み会でワイワイガヤガヤと楽しい時間を過ごしました。今月下旬にはアクアライナーで大阪城お花見クルーズの予定です。

 花と言えば、今月半ばに水彩画教室の展覧会があります。作品の良し悪しは別にして生徒全員が1作品の出品が要請され、会場で先生から厳しい評価をいただくことになります。さあてどれにしよう???(笑)。NPOの仕事を卒業したら、もう少し本格的にお勉強したいと思っています。
 今年もあっと言う間に3月です。あっちに行ったり、こっちに行ったり。あっちを向いたり、こっちを向いたり。落ち着きのない1年になる予感がしています(笑)。

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