心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

不思議な「詩」の世界

2007-02-25 14:35:18 | Weblog
 いま我が家の花壇ではクリスマスローズが満開です。寒い季節に青々とした葉を広げて花(ガク弁)を咲かせる不思議な植物です。何を遠慮しているのか下向き加減に開く花が愛らしく、私のお気に入りのひとつになっています。
 さて、きょうは少し趣を変えて「詩」の話をします。私は最近、ビジネス鞄に「詩集」を1冊入れて持ち歩いています。通勤電車の中で、あるいは新幹線の中で、思い出したように取り出して、ぱらぱらめくりながら、ぼんやりと考えることがあります。別に思想性を問うているわけではないのです。きのう読み終えたのは「与田準一の珠玉の詩”その魂の真実”」という童謡詩・幼年詩・少年詩の類。小学校の教科書にも登場する詩です。そうかと思うと、石川啄木詩歌集や世界名詩名訳集などが鞄の片隅に転がっているます。ときおり、それを開いて眺めると、少ない言葉の奥から作者の「こころ」が見えてくることがあります。温かい息遣いを感じることがあります。忘れかけていた「こころ」に気づくこともあります。「素直であれ」と。
 お役所から届く理屈で塗り固めたお堅い文書には拒否反応があります。さまざまな業界レポートは、なるほどそうなんだと思う反面、なぜか人の「こころ」が伝わってこない、そんなもどかしさを感じながら、それでも日々、仕事に励んでいる。それがわたしの職場での振舞いです。でも、何か変?。最近、いろいろ解決しなければならない案件を抱えすぎているのかもしれません。たいした仕事をしているわけではないのに、ひとつひとつの課題がずしりとのしかかってきます。その勢いに負けて、大きな空気のようなものに呑み込まれてしまいそうになります。だから、少し距離をおいて見定めようと身体が無意識に反応しているのでしょう。最近よく聞くJAZZも、結局は同じようなことに起因しているかも。でも、それが私流の身の処し方なんでしょうよ。きっと......。
 そうそう、先日、娘夫妻とレストランで食事をしました。何か話をしたそうにしていたようですが、数日後に電話がありました。「赤ちゃんが出来たみたい」と。う~ん、わたしもとうとうオジイサンになるようです。童謡詩でも聞かせてあげましょか。(^^♪
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不思議なJAZZの魅力

2007-02-18 10:41:35 | Weblog
 今年は暖冬だという。確かに、そう。朝の出勤が苦にならないほどに気候は良好です。バス停近くに聳える大きな柳の木の枝先も、このところ、明るい土色の芽吹きの色を見せています。けさ、愛犬ゴンタとお散歩にでかけると、昨夜の雨もやんで、しっとりとした風情。1週間ごとに少しずつ風景を変えながら、着実に春という季節を迎えるんだろうと思います。
 さて、先週はいろいろな事が重なりあって仕事に振り回された1週間でした。週末になって、やっと解決の糸口が見えてきたときには、安堵と同時にどっと疲れが出てきました。そんなわけで、昨夜は遅くまで起きて少し頭の整理をしていました。絡み合った釣り糸を丁寧に解きほぐすかのように、ゆったりとした時間を過ごしました。
 BGMは、珍しくJAZZでした。いつもはクラシックを好むのに、方向感覚を失ったときに急旋回してしまうのが、この世界です。オスカーピーターソンやらビル・エヴァンスやらダラー・ブランドやら、ジャズといってもジャズピアノ。JAZZの世界は全くもって方向音痴なのに、なぜかLPレコードやCDがあります。ずいぶん以前にラザール・ベルマン演奏のリスト「超絶技巧練習曲」「ハンガリー狂詩曲」「スペイン狂詩曲」あたりを聴いた頃から、クラシックとジャズの世界が重なり合って見えてきて、判らないままに集め出した、そんな経緯があります。レコード店に行っても、クラシックとジャズは比較的近くに配列されていますから、発祥の文化は違っても人の「こころ」を捉える点では案外近い存在なのかもしれません。最近になって「入門:おとなのジャズドリル」という楽しい入門書が手に入ったので、昨夜はウイスキーを片手に、ぱらぱらめくりながらゆったりとした時間を過ごしました。楽しみすぎて夜更かしをしてしまいました。
 そんなわけで、きょう日曜日の朝は、ラザール・ベルマンのピアノ演奏を聴きながらブログの更新をしています。LPレコードはビクター(VIC-4010~11)。レーベルには蓄音機に耳を傾けるニッパー君の姿が描かれています。
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清荒神さんにお参り

2007-02-11 22:31:08 | Weblog
 先週、動物病院に行った愛犬ゴンタ君ですが、錠剤の薬をご飯やパンに包んで何とか投与すること1週間。薬が効いたのか下顎のシコリがなくなりました。外科手術せずに済みそうで、ほっとしています。それにしても薬の効き目って凄い。
 考えてみれば、私が病院に出かけるなんて数えるしかありません。20数年前に心臓の精密検査をしたとき、10数年前に胃を悪くしたとき、5年ほど前にスズメ蜂に刺されて左手が大きく腫れたとき、ぐらいでしょうか。それに引き換え愛犬ゴンタ君は毎年1回は混合ワクチン摂取のために必ず病院に行きます。
 私の場合、定期健診では毎回、なんらかの印をいただくのですが、仕事の忙しさにかまけて精密検査を受けに行く気にはならず、そのまま放置。妙に薬漬けになって身体の抵抗力を弱めるより、自然治癒力を温存する方が賢い、なんて自分勝手な解釈を貫き通しています。そのためでしょうか。風邪を拗らたときに飲む市販の薬は効果抜群です。病気で寝込むことはありません。まぁ、この歳ですから、いまさら焦ってもしようがありません。
 と言いながら、きょうの日曜日は家族揃って火の神、台所の神として知られる「荒神さん」にお参りでした。決して強がりばかり言っているわけではありません。このお寺、宝塚市にあって、正式には清荒神清澄寺といいます。宝塚に親戚があることもあって、私が関西で暮らすようになって以来のお付き合いです。家内安全、無病息災、商売繁盛など各種の現世利益を祈り願うお寺です。すぐ近くには安産のお寺で有名な「中山寺」もあります。子供を授かったときは毎回お参りして腹帯をいただいて帰りました。そういう意味では、私たち夫婦にとって神聖な場所ではあります。きょうは、この春社会人になる次男君の厄払いもお願いしてきました。
 ところで、この荒神さんで引いた御神籤も「小吉」でした。「...この御籤にあう人は勢にまかして危うき事を好み人よりは格別の名をあげ又は大に金銀をもうけんとする気性なれどもそれにては返って危うき事あり。只正直を守り五常の道を慎しみ一通りの事をなせば災いなし。当世の人心は兎角正道なる事は廻り遠き様に思い危うき事を望めども甚だ宜しからぬ事なり。慎むべし。...」やはり真面目に、そして真剣に生きろということなんだと改めて思ったものです。
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セレーネに願いを託して

2007-02-04 15:56:36 | Weblog
 数週間前から愛犬ゴンタの下顎に小さなシコリがあって、少し心配をしています。本人は別に嫌がりもしないし、大きくなりもしないし、そのうち治るだろうと思っていたのですが、相変わらずでしたので、きょうは思い切って病院に連れて行きました。私の足元で順番が来るまで神妙な顔をして待っていると、「ゴンタく~ん」と呼ぶ声。さっそく治療台にあがって触診が始まります。2週間ほど抗生物質と消炎剤を投与して様子を見ることになりました。変化がなければ手術も選択肢のひとつに。本人はいたって元気なのですが、心配です。
 話しは変わりますが、先週金曜日に東京に出張した際、米原から関が原付近で雪景色に遭遇しました。真っ白くお化粧をした木々、田畑の風景のなかに、日本の原風景を思いました。水墨画のようでもありました。
 実は私は、雪国に生まれ育ちました。朝目覚めたときの障子の明るさで雪が積もっているのかいないのかが判りました。雪は音を吸収しますから、し~んとして何も聞こえない。いやに障子が白く明るく輝いています。それでも時々大きな松の枝から雪の固まりが落ちる音が微かに聞こえます。そんな朝は、きょうは雪遊びができると、子供ながらに嬉しくなって飛び起きたものでした。
 雪国ですから、夏休みが短い変わりに、2月にも1週間程度の旧正月のお休みがありました。一年で一番、雪の多い季節だからです。それとは別に、豪雪のため何回か臨時休校になることもありました。そんな連絡網が入ると、これまた大喜びでした。雪合戦をしたり、カマクラを作ったり、スキーで遊んだり、愛犬ゴロウと遊んだり....。でも、最近は、豪雪になることは滅多にないと言います。私が小さい頃には、5月の連休頃まで奥の庭に雪が残っていました。やはり、地球の温暖化が着実に進行しているということなのでしょう。
 地球という言葉で思い出しましたが、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が、今夏に打ち上げる月周回衛星SELENE(セレーネ)に、多くの方々から寄せられた「メッセージ」をシートに記して月に送るキャンペーンを行っています。朝日新聞で知りました。さっそくサイトを探し当て、わたしもメッセージを託しました。宇宙から地球を眺めるなんて、決して実現できそうもないので、せめて「思い」だけでも月に届けたい。夢があって楽しいではありませんか。ご関心の方は、以下のサイトをご覧ください。今月28日まで募集しています。
http://www.jaxa.jp/event/selene/index_j.html
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