心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

【続報】中岡マークレビンソンという手作りアンプのこと

2022-05-25 20:15:39 | Weblog

 数日前、このブログをご覧になったmiuraさんという方から「私も中岡教夫さん制作のプリアンプを持っています」「もしよろしければアンプの売却を希望されている方と連絡をとりたいのですが仲介していただけませんでしょうか」というメールをいただきました。
  かつて大阪・堂島にあった老舗楽器・CDレコード店「ワルツ堂」で中岡さんと親しくされていた方で、中岡さんからマークレビンソンを購入され、幾多の調整を経て現在も素晴らしい音を楽しんでいらっしゃるご様子です。今回新たにマークレビンソンをお探しのようです。(下の写真は以前、売却をご希望されていたgraselandさんからご提供いただいたマークレビンソンの写真です)
 私はステレオ装置のことは全くもって詳しくはないのですが、この記事をご覧になってレビンソンを手放してもよいとお考えの方がいらっしゃればご連絡ください。miuraさんのメールアドレスをお知らせします。私へのメール連絡は、このブログの左側にあるメッセージ欄の「メッセージを送る」をクリックしていただくとメール画面がたちあがりますので、それをご利用ください。もちろん私宛であって公開されることはありませんのでご心配なく。
 この記事、唐突にお思いになった方もいらっしゃるかと思います。ブログ「心の風景」では、かつてワルツ堂で働いていて現在はカナダのトロントで中古レコード店を営んでいらっしゃる畑中さんから、故中岡教夫さん手づくりのアンプ「中岡マークレビンソン」を探しているというメールをいただきました。私も昔よく通っていたワルツ堂でもありましたので、その紹介記事を何度か掲載させていただいた経緯があります。

2015-06-14 堂島のWALTY Classical(旧ワルツ堂)さん、当面休業 
2015-07-18 WALTY Classicalさん、閉店へ
2017-01-28 WALTY Classical 中岡さん手づくりのアンプをご存知ですか
2017-08-08 【続報】WALTY Classical 中岡さん手づくりのアンプについて
2019-05-22 【続々報】WALTY Classical 中岡さん手づくりのアンプについて
2020-01-17 【続々々報】WALTY Classical 中岡さん手づくりのアンプをご存知ですか
2021-10-16 中岡マークレビンソンという手作りアンプのこと

 これまで何人かの方々をご紹介をさせていただきましたが、うまくマッチングできなかったようです。miuraさんのご希望が適えられれば良いのですが.......。ご希望の方がいらっしゃればご連絡ください。お待ちしています。
 ところで昨日、水彩画教室の帰りに、大阪駅前第一ビル界隈を歩いてみました。かつてあった堂島のワルツ堂も、その後のWALTY Classicalも今はありません。それどころか、この界隈にあった名曲堂もDISK.JJ梅田店もいつの間にか閉店になっています。最近、レコードへの回帰が囁かれ新盤も発売されているというニュースを時々見かけますが、いったいどうなっているのでしょうか。
 アナログからデジタルの時代へ..........。でもねえ。外付けハードディスクに蓄積したハイレゾ音源も、操作を間違えば一瞬のうちに消えてなくなってしまいます。1枚のレコード盤に刻み込まれた音の世界を大事にしたいものです。
 先日、知人がこんなことを言っていました。終活にむけて膨大な写真データを整理しているが、これはと思う写真はプリントしてアルバムに貼って保存しているのだと。そういえば昔、祖父の書斎にはガラス板に焼いた写真がたくさんしまってありました。その多くは江戸末期から明治の頃の写真でしたが、セピア色の風景がなんとも印象深かったことを覚えています。おそらく今でも紙にプリントすることはできるのでしょう。
 古いものといえば、先週の土曜日は弘法市(骨董市)の日でした。久しぶりに京都の東寺に行ってきました。大勢の老若男女、外国の方々が集いコロナ以前の賑わいが戻っていました。
 いろんなお店を覗いてみましたが、中には蓄音機を売っているお店もありました。郷愁を誘う音を楽しむ分には良いでしょうが、これだけステレオ機器が充実してくると眺めるだけになります。
 この日は、2時間ほど歩き回って、いつもお邪魔する美濃焼の専門店で品定め。家内はお皿、私は冷酒用徳利を手にしました。でも、家内曰く「これって蕎麦徳利じゃないの?」と。う~ん。そうかも??。ただいま冷酒を入れて楽しんでおります(笑)。ちなみに、徳利の下に敷いているテーブルクロスは、家内が選んだ帯のハギレ?。その一部を使って手提げ袋まで作ってしまいました。手先の器用なお方ではあります。 この日は、メダカの水槽に入れる水草も買って帰りましたが、ケースの中を覗いてびっくり。メダカが3匹入っていました(笑).........。本日のブログ、後半はタイトルとかけ離れた内容になってしまいました。さあて、気がつけば5月も下旬。来週半ばには6月(水無月)を迎えます。時の経つのは本当に早いものです。

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この樹なんの樹

2022-05-20 10:30:48 | Weblog

 3年前の秋、四国の山の中を歩いているとき、足元に木の実が落ちていました。鞘が割れて中に三つほどの種が入っていました。なんだろうと思いポケットに入れて持って帰りました。半年ほど本棚に置いていましたが、2年前の春先に植木鉢に種を埋めると、1カ月ほど経ってふた鉢に芽が出てきました。そのうちのひと鉢を4月に陽の良く当たる窓辺に置いてみました。
 歩き遍路で山の上のお寺に向かっている途中に出会いました。どこのお寺だったのか今では思い出せません。大きな葉っぱを広げる姿を眺めながら、四国の風景を思い出す、なんとも贅沢な時間を過ごしています。
 実がなるということは花が咲くのでしょうか。どんな花が咲くのでしょうか。急に気になったのでGoogleカメラで検索してみると、コブシ?ハナミズキ????この樹なんの樹??♪♪♪
 そういえば昔、「この樹なんの樹」という日立のCMソングがありました。長男君たっての願いで16年前、ハワイで結婚式をあげたことがありましたが、オアフ島の公園でその樹に出会ったことがあります。こちらはモンキーポッドという樹でした。長男君、ことし勤続20年って言っていましたから、考えてみるとずいぶん前の話ではあります。
 そうそう、以前ご紹介したジャカランダの種まきのこと。その後、成長はゆっくりですが、本葉が2枚出てきました。しっかりとした姿になるにはもう少し日にちがかかりそうです。開花までには今後10年のお付き合いになりそうですから、気長に見守ることにいたします。

 さて、この1週間を振り返ってみます。
 先週の土曜日は、仲間たち20名ほどと大阪・谷町の路地裏巡りをしました。このあたり上町台地という古い土地柄ですが、ふだん何気なく歩いている大通りから一歩足を踏み入れると、坂あり谷あり。なんとも昭和の香りのする街並みがひっそりと佇んでいます。心地よい汗をかいたあとは冷たいビールで乾杯。楽しいひとときを過ごしました。
 今週火曜日は、定例の水彩画教室の日でした。今回は西区靱本町にある靭公園に出かけてバラ園の写生がテーマでした。バラ園やケヤキ並木のほか、国際大会の舞台になっているテニスセンターがある総面積10haほどの小さな公園ですが、市民の憩いの場になっています。バラの方は終盤を迎えていましたが、きちんと手入れされているので、気持ちよくバラとお話しができました(笑)。
 帰りがけ、淀屋橋まで歩きました。15分程度でしたでしょうか。フェスティバルホールがあったり、大坂の豪商“加島屋の跡に建つ大同生命ビル大阪本社2階メモリアルホールでは、特別展示『大同生命の源流“加島屋と広岡浅子”』を開催中。淀屋橋駅に近くなると、江戸時代の豪商であった淀屋の屋敷跡に立派な記念碑が建っています。その淀屋が米市のために橋をかけたそうで、その橋が淀屋橋といわれる由縁だとか。

◇  ◇  ◇  ◇  ◇

 さて、そんな呑気な話題はともかく、本日はもうひとつテーマがあります。ニューズウィーク日本版WEBに昨夕掲載されていた記事「ウクライナ激戦地で、仲間の兵士たちの心を慰める”戦場のバイオリニスト」に注目です。「連日、爆撃を受けるそのオデーサのシェルター内で、バイオリンを演奏して仲間のウクライナ兵たちの心を癒している兵士がいる。巧みな演奏と美しい音色がSNSで話題になっているのは、プロのバイオリン奏者である23歳のモイジー・ボンダレンコだ」と紹介されています。「ロシア軍の侵攻が始まるまでキーウで暮らし、オーケストラに所属していたというボンダレンコは兵役に志願し、それまで持ったこともなかった機関銃を手に戦っている」ともあります。
 普通の人がなんのためらいもなく、国のために銃を手にする。平和ぼけしている私たちにはなかなか想像できないことですが、大国ロシアと互角に戦っているウクライナの人々の祖国に対する熱い思いがひしひしと伝わってきます。この戦争が終わり、ボンダレンコさんがコンサートホールの舞台に立たれることを願うばかりです。下にその動画を掲載しますが、許諾を得ているわけではありません。でも、皆さんにも是非見ていただきたくて.........。

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お上りさんの東京見物(その7)~ 新宿御苑、北斎美術館、横浜能楽堂

2022-05-13 10:48:35 | 旅行

週末を迎えてほっとひと息です。きょうは午後から雨が降りそうですから、お家でおとなしく過ごします。その前にブログ更新です。NHKFMのリサイタル・パッシオで谷昂登さんのピアノ曲を聴きながら....。

 さて、ゴールデンウィークの後半は長男君がいる東京と次男君がいる横浜に行ってきました。いつもの格安JALパックを利用した4泊5日の気儘な「お上りさんの東京見物」です。出発時には息子たちに会うことだけが決まっていて、あとは行き当たりばったりの珍道中。ホテルや移動中の電車内でスマホを使って翌日の計画を立てる、そんな呑気な小旅行でした。
 今回は、都心に広がる新宿御苑、東京下町の風情漂うすみだ北斎美術館界隈、初めて訪ねた横浜能楽堂が印象に残っています。都心と下町の普段の風景にほんの少し触れることができました。

 初日は二人で東京の街を楽しむつもりでしたが、羽田に到着するや否や長男君から「きょう何時頃に来る?」とのLINE。仕方なく(笑)ホテルでひと休みしたあと長男君宅へ。その後は皆で賑やかな街に出かけて夕食会となりました。
 二日目は、孫たち3人が学校があるため、長男君に新宿御苑を案内してもらいました。都心部は現役の頃何度も行ったり来たりしましたが、東京のど真ん中にこんなにも豊かな自然公園があるとは驚きでした。広い芝生のうえで寛ぐ人たち、点在する大きな木々に寄りそう人たち、見頃を迎えたバラ園を楽しむ人たち、バナナやカカオが実っている巨大温室内を散策する人たち。みな思い思いに楽しんでいらっしゃいました。
 でも苑外に出ると風景は一変します。賑やかな都会の風景が飛び込んできます。このギャップが東京らしい。そうそう、帰りがけに新宿駅東口前で3D技術を駆使した電照看板に遭遇しました。お上りさんよろしく長い間見上げておりました。
 東京での拠点は、今回も錦糸町駅近の東武ホテルレバント東京でした。近くにあるタワービュー通りから東京スカイツリーの全景を眺めることができる位置にあり、今回も3連泊しました。
 この界隈は墨田区です。朝のお散歩では少し足を伸ばしてお隣の江東区にある亀戸天神にお参りしました。残念ながら藤まつりは終わっていましたが、何となく大阪と重なる風景が気に入っています。午後には北斎通りを歩いて「すみだ北斎美術館」を覗いたり、開幕直前の両国・国技館界隈を歩いたりして、東京下町の風景を満喫しました。
 「すみだ北斎美術館」には5年前にも一度立ち寄ったことがあります。今回は「北斎 花らんまん 四季の花が見ごろです」をテーマに特別展を開いていました。
 三日目は、長男君が運転する車で遠出。3人の孫たちとBBQを楽しみました。小さい頃は小食だった孫たちですが、さすがこの日は大人顔負けの食べっぷり。それを眺めてほくそ笑むお爺さんとお婆さんがいました。
 四日目には東京から横浜に移動しました。朝、電車に乗ると連休疲れと思しき方々が重い足を引きずりながら職場をめざしている。なんとも申し訳ない気持ちになりましたが、そこはシニアの特権ということにして、横浜ランドマークタワー内の横浜パークホテルにチェックイン。
 その後、事前にスマホでチェックしていた横浜能楽堂に向かいました。横浜能楽堂普及公演「横浜狂言堂」が予定されています。出し物は「仏師」と「蝸牛」。蝸牛のシテ(山伏)は、先月大阪フェスティバルホール公演「大狂言会」でお目にかかった野村裕基さん(野村萬斎のご長男)でした。横浜で狂言を楽しむことができるとは思ってもいなかったですが、若々しい所作に家内も満足そうでした。夕食はもちろん横浜中華街です。次男君たちと語らいながら「お上りさん」最後の夜を楽しみました。

 以上、急ぎ足で巡った東京見物を時系列に綴ってみました。何となく疲れを感じながら家に帰ると、長男君からLINEが届きました。子ども達が「お爺さんお婆さんたちってずいぶん元気なんだ」と感心していたとか....。さあてこんな旅行、いつまで続けられるかどうか.....。当分は静かに暮らすことにいたします。

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連休前半は春の古書大即売会へ

2022-05-04 16:07:57 | Weblog

 ここ数日、初夏の太陽が地面を照らし爽やかな空気が身をつつむお天気が続きます。旧暦では「蛙始鳴」といい、春先に目覚めた蛙がウォーミングアップを終え、田圃や野原で元気に鳴きはじめる時季です。そういえば昔、5月の連休を子供たちと湖北の山小屋で過ごした頃、夜遅くまで遠くの田圃から蛙の鳴き声が森の中に聞こえていました。屯田兵よろしく電動草刈り機で家の周りの草刈りに精を出したあと、夕暮れ時になると焚火をしながら焼き芋を作ったりしました。その時の子が今、孫娘を連れて帰っています。時の流れのなんと早いことか。

 ゴールデンウィークの前半は、次男君一家がやってきて賑やかな毎日を過ごしました。長女一家と一緒にお寿司屋さんで食事会を開いたり、京都岡崎の動物園に孫娘を連れて行ったり。いつも行っている横浜の動物園とは違う空気を楽しんでくれたようでした。
 その孫娘ですが、2歳半を迎えてお話しができるようになりつつあります。ふだんの親との会話の中で単語のひとつひとつの意味を理解しながら、未だ片言ですが、ひとつひとつの単語を繋げて意思を伝えられるようになりました。笑顔と言葉と身振り手振り。こうして人間のコミュニケーション能力は高まっていくのでしょう。成長にむかって強かな第一歩を踏み出しました。
 そうそう、京都市動物園に行った序に、私は少しだけ別行動をしました。京都市勧業館「みやこめっせ」で開催中の「春の古書大即売会」を覗いてきました。3年ぶりでしょうか。だだっ広い会場に30店舗あまりが店を構え50万冊以上が並ぶ国内最大規模の古本市です。1時間後に会場入り口で待ち合わせることにして、ざあっと見て回りました。
 限られた時間の中でこの日連れて帰ったのは、切畑健著「狂言の装束」(京都書院美術双書)、新潮古典文学アルバム20「上田秋成」(新潮社)、皆川弘至著「わが音楽巡礼」(一藝社)の3冊でした。次男君一家を送り出した後、きょうの昼下がりは、そのうちの1冊を眺めながらぼんやりと過ごしました。
 そういえば、東京にいる中学生の孫娘から我が家の家紋を教えてほしいというLINEが届きました。自主学習の一環なんだそうです。答えは「丸に立ち梶の葉」。その由来を紐解けばひとつの歴史が見えてきますが、着物を着る機会がなくなりましたので、家紋自体の存在感も薄れてきています。

 その一方で、人類が長い年月をかけて学んできた「歴史」を、いとも簡単に反故にしてしまうのがロシアです。プーチンという1人の悪しき為政者のために多くの尊い人命が失われている現実を目の当たりにして、何もできないもどかしさを感じならが日々を暮らしています。
 そんななか胸に響いたのは、米国防総省のカービー報道官の記者会見でした。「現地の状況を見れば、思慮深く、真面目で、成熟した指導者がやることとは思えない。誰が見ても、彼は堕落している」と、感情をあらわにして非難する場面がありました。「ロシアの国益やウクライナ国内のロシア人を守るためだと言うが、何もウクライナによって脅かされていない。それなのに何の罪もないウクライナ人が殺され、後ろ手に縛られて後頭部を撃たれている。妊婦が殺され、病院が爆撃されている」と。全世界の人々が思っていることを、報道官という立場から率直に語ったカービー氏の「良心」に感銘を受けました。
 さて、明日からゴールデンウィークは後半を迎えます。先日お伝えしたように明日から東京に出かけ長男君一家らと会う予定です。ということで今週はひと足早いブログ更新とあいなりました。きょうのBGMはLPレコードからモーツアルトの「クラリネット協奏曲イ短調K.622」を選びました。演奏は、カール・ベーム指揮のウィン・フィルハーモニー管弦楽団、クラリネット奏者はアルフレート・プリンツです。

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