名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

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厚労省文書偽造事件その2

2010-09-11 09:36:03 | Weblog
2010.9.11(土)
 障害者団体向けの低料第3種郵便物制度を悪用して発送料を不正に免れたとして、「凛の会」の設立者らが逮捕された。
 この低料制度を適用されるためには、実体のない「凛の会」を障害者団体と認める厚労省の証明書を必要とするが、「凛の会」から口添えを依頼された民主党の石井一議員の要請を受けて、村木厚子雇用均等・児童家庭局長らがそうした証明書を発行したとして09年6月、大阪地検特捜部は同局長らを逮捕した。
 「凛の会」側はこの証明書を利用して制度の適用を受け、ダイレクトメールの不正発送を拡大し、一連の事件で支払われなかった郵便料金の総額は何と約37億5000万円に上った。
 検察側は公判で、「凛の会」側が石井一参院議員を通じて証明書発行を村木元局長の上司に依頼し、村木元局長が発行を指示した、と主張していた。
 事件の構図は大要このようであった。そして昨日の大阪地裁の判決では、こうした検察側の構図をことごとく否定し、村木元局長の無罪を言い渡した。
 今回の判決は、検察のずさんな捜査を徹底的に暴くものであったといっても過言ではない。
 あらかじめ作ったストーリーに従って被疑者の証言を作り上げ、さらにその供述の裏付け捜査も手を抜くという杜撰なものであった事も白日のものになった。村木元局長逮捕の決定的要件とされた上村元係長は今回の判決を受けて、「無実の人に無罪の判決が出て、ほっとしました。無実の人を冤罪に陥れようとする取り調べに屈してしまったことを、深くお詫びします」と語っている。この言葉にすべての真実が含まれている。
 さて、今回の判決では検察側のシナリオがすべて覆された形だが、筆者としてはいささか納得しがたい部分もある。この事件の流れとして判決を否定するつもりはないが、「凛の会」が国会議員に口添えを依頼したこと、その国会議員(石井一民主党参院議員)が厚労省の高官(村木氏の上司)または直接係長に口添えをしたことなどすべてがなかったと言い切ってしまえるものではない。石井議員がゴルフをしていたとされる当日に「凛の会」側が会っていなかったことは間違いないが、口添えなどいつでもできる。とにかく偽造証明書が存在する以上、すべてが潔白だったということはあり得ない。誰からの働きかけもなく、上村係長がすすんで偽造証明書を発行することは考えられない。村木元局長の疑いは間違いなく晴れたが、影の部分は残ったといわざるを得ない。
 ところで、この杜撰な取調べを実施した検察官が国井弘樹検事(35)であったことを週刊誌「アエラ」が暴露している。キムタク張りのイケメン検事という。
 今回の判決を受けて、ぜひとも彼のコメントを聞きたいものである。

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