名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

加計学園問題 疑惑文書の怪

2017-05-28 11:14:25 | Weblog

2017.5.28(日)
 学校法人「加計学園」(岡山市)が系列大学の獣医学部を国家戦力特区に新設する計画を巡って、5月24日、民進党が新たな文書を示して文部科学省に質した。
 加計学園は、政府の国家戦略特区制度を活用し、愛媛県今治市に岡山理科大学の獣医学部の新設を計画。今治市は学園に対し、所有地を建設予定地として無償譲渡し、施設整備費96億円を助成することを決めている。
 その文書は、内閣府が文科省に獣医学部の新設について「『できない』という選択肢はない」「早くやらないと責任を取ることになる」などと早期開設を迫るやりとりを記録したものだという。
 文書の日時は、「平成28年9月26日」となっており、内閣府と文科省の幹部らの名前も記されている。
 内閣府の参加者が言った内容として「『できない』という選択肢はなく、事務的にやることを早くやらないと責任を取ることになる」と記載。「平成30年4月開学を大前提に、逆算して最短のスケジュールを作成し、共有いただきたい。これは官邸の最高レベルが言っていること」と記載されている。そして、この文書の日付から約1か月後の2016年11月9日、国家戦略特区の諮問会議で、獣医学部の新設を認める制度改正が決まった。
 これに対して、菅官房長官は事実関係を否定し「誰が書いたか分からない。こんな意味不明のものについて、いちいち政府が答えることはない」とシャーシャーと言っている。
 こうした事態の中、文科省の前川喜平・前事務次官が25日、記者会見を開き、前述の文書について「確実に存在していた。担当課から説明の際に見せられた」と証言した。 
 そして昨年9月から10月に専門教育課から報告を受けた際に(文書を)受け取った。同課で作成し、幹部の間で共有されたことに間違いない」と述べた。
 さらに文書の中の「官邸の最高レベルが言っている」との記載について、「一番上なら総理、その次なら官房長官だと思う。もしそうなら気になることだと思った」と振り返った。
 獣医師の人数は足りている、として50年以上も見送られてきたにもかかわらず、昨年11月の国家戦略特区の諮問会議で決まってしまったことについては「本来なら、農水省から獣医師の人材需要への明確な見通しが示されるべきなのに示されず、特例を認めることになってしまった。きわめて薄弱な根拠のもとで認められた」と証言した。
 前川前次官は、昨年6月から今年1月まで事務次官を務め、この期間中に記録文書が作られた。前川氏は「あったことを無かったことにすることはできない」と率直に語っている。当時の事務方トップの実名証言は実に重い。勇気ある発言である。
 菅官房長官らは、前川氏が職員の天下り問題で辞任した経緯や「出会い系バー」へ出入りしていたことを取り上げ、前川氏を信用できない人物に仕立て上げようと躍起にさえなっている。現職の職員らは官邸を忖度し、はっきりとした答弁をしないが、公務員の立場上、それはやむを得ないが、前川氏は、もうやめたから言える。
 前川氏は証人喚問に応ずると言っている。しかし、官邸はそれまでも拒否して必死に逃げようとしている。こんな曖昧なままで終わってはならない。

METライブビューイング「エフゲニー・オネーギン」を鑑賞

2017-05-22 22:05:03 | Weblog
2017.5.22(月)
 NYメトロポリタン歌劇場で上演したものを映像化して全世界に配給するMETライブビューイング2016~17の第9作目、プーシキン原作の小説をチャイコフスキーが作曲したオペラ「エフゲニー・オネーギン」を鑑賞した。
昨日、神戸の友人が拙宅に泊まったので、今朝、一緒に名駅のミッドランドスクエアシネマへ鑑賞に出かけた。
1820年ごろのロシアの辺境の農村での出来事。二人の姉妹のいる地主の隣に住むことになったオネーギンと長女タチアーナとの愛のすれ違いから、友人同士の決闘にまで発展し、二組の男女の悲劇の物語である。
第一幕第2場での「手紙の場」、第三幕の前奏曲、同第1場のポロネーズなどよく聞きなれた曲が緊張をほどいてくれる。 全曲2時間40分余りの中で、タチアーナとオネーギンの長大なアリアも感動的である。農民たちの踊り、貴族の邸宅での舞踏会の華々しさなど悲劇との対比で面白い。
キャストは、オネーギンにペーター・マッティ(バリトン)、タチアーナにアンナ・ネトレプコ(ソプラノ)、レンスキーにアレクセイ・ドルゴフ(テノール)、オリガにエレーナ・マクシモワ(メゾソプラノ)、指揮はロビン・ティチアーティである。


「共謀罪」自公維が強行採決

2017-05-20 09:17:03 | Weblog
2017.5.20(土)
 「共謀罪の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案は、19日午後の衆院法務委員会で与党と維新の党で強行採決された。与党は23日に衆院を通過させ、24日に参院の審議入りを目指す。
 現行法が、計画(共謀)を立て、相当の危険性が認められる程度の準備(予備)― 例えば、✤刃物を持って待ち伏せ(殺人予備罪)、✤車にガソリンを積んで現場に向かう(放火予備罪)― などとしているのに対し、改正案では、計画(共謀)を立て、準備行為 ― 例えば、✤現場の下見、✤ATMで預金引き出し、✤飛行機のチケット購入 ― などの上、予備行為に入れば法の対象になるとしている。
 政府はこれをもって法の目的はあくまでも「テロ対策」であり、一般人は捜査の対象にならないと言っているが疑念は山ほどわいてくる。
 対象犯罪を277とした理由を「テロ集団を含む組織的犯罪集団の関与が現実的に想定されるもの」としているだけで、例えば「資金獲得のためのキノコ狩りが想定できる」と政府は説明している。馬鹿にした説明である。
 277の犯罪について計画の疑いがある段階で捜査できることになり、実行前の計画を立証しようとして市民への監視が強まることは容易に想像がつく。
 今朝の中日新聞は、南方熊楠の次のようなエピソードを紹介している。
「南方が、地元熊野の新聞に寄せた「人魚の話」が新聞紙法が禁ずる風俗壊乱に当たるとして刑事被告人になった。話の中にある性的な伝承の紹介が罪にあたるとして告発されたものである。裁判で南方は『風俗壊乱などは、こじつければどんなものでも罪になる』と恣意的な法の運用を論議したが、検事は開き直って『事実が同一でも、見様と手心とがある。その職にある者の手心によって罪になるのである』と言い、有罪とした。
 この事件には当局の意趣返しという裏があったというが、南方は後年『中国との戦争はよくない…しかし、なにかいうとぶちこまれる。 ぶちこまれると時間がおしいから、できるだけ官憲にはたてつかないことにした』と言ったという。

 60年代、70年代の安保闘争では日本中がひっくり返るほどの大騒動になった。しかし今の時代は、こんな法律が通っても、世間は静かなものである。

18歳と81歳の違い

2017-05-18 14:51:40 | Weblog
2017.5.18(木)
 だれが考えたのか最近、こんなものを見つけたので記す。
✤ 道路を暴走するのが18歳、逆走するのが81歳
✤ 心がもろいのが18歳、骨がもろいのが81歳
✤ 偏差値が気になるのが18歳、血糖値が気になるのが81歳
✤ 受験戦争を戦っているのが18歳、アメリカと戦ったのが81歳
✤ 恋に溺れるのが18歳、風呂で溺れるのが81歳
✤ まだ何も知らないのが18歳、もう何も覚えていないのが81歳
✤ 東京オリンピックに出たいと思うのが18歳、東京オリンピックまで生きたいと思うの
が81歳
✤ 自分探しの旅をしているのが18歳、出掛けたまま分からなくなって皆が探しているの
が81歳
✤「嵐」というと松本潤を思い出すのが18歳、鞍馬天狗の嵐寛寿郎を思い出すのが81歳

 よくもまぁ考えたものだ。言い得て妙とはこのことである。読めば読むほど馬鹿げているが面白い。

「暮らしの手帳」の編集長・花森安治の展覧会

2017-05-17 18:28:38 | Weblog
2017.5.17(水)
 碧南市の藤井達吉現代美術館で「花森安治の仕事 デザインする手、編集長の目」と題する展示会が開催されている。
 ピースあいち語り手の会のMさんが「行ってきました。ぜひ観に行って下さい」と案内されていたので、今日(17日)、連れ合いと一緒に車で出かけた。
 電車で出かけると、名鉄三河線の「碧南駅」で下車して徒歩約6分の所となっている。決して便利なところとは言えない。碧南市は人口も7万人余りで大きな都市ではない。
 午前11時ごろ会場へ着いたが、会場隣接の駐車場はすでに満車で、かなり離れた駐車場まで矢印に従って走り、何とか駐車できた。会場へ着いて驚いた。平日のお昼に近い時間、入館者が続々と続いているではないか。
 どちらかといえば、地味な展示会である。静かに鑑賞できるものとばかり思って来てみたが、さして広くない会場は大勢の人々でごった返している。まず予想外である。
 昨年の朝の連続テレビドラマで「とと姉ちゃん」が放映されたが、このドラマの後半は花森安治が編集長となって戦後ヒット作となった雑誌「暮らしの手帳」をテーマにしていた。
 戦後の庶民の生活をリードした「暮らしの手帳」と個性的な花森安治の人間性が人気を呼んだことは記憶に新しい。「とと姉ちゃん」が今回の展覧会の人気のけん引役になっていることは間違いない。
 それはそれとして、今回の展示会では戦争に対する花森の批判的な思いがよく伝わってくる工夫がされている。花森は戦争に動員されるばかりでなく、復員後は自分の思いとは別に、大政翼賛会宣伝部で働き戦争を鼓舞する役割を負った。しかし、「暮らしの手帳」を発刊し続ける過程の中で、≪1銭5厘の旗≫を掲げて「戦争中の暮らしの記録」を全国から集めて、戦時中の庶民の暮らしを記録し、戦争を告発したのではないか。
 こじんまりとしたよい展覧会であった。帰路、これもすぐ近くにあったMさんお勧めの十一八(じゅういちや)うなぎ店に寄った・


最近の出来事

2017-05-15 14:07:22 | Weblog
2017.5.16(月)
 先月前から風邪症状を自覚したが、対処せず無理を続けていたらどんどん悪化して連休中からほぼ寝込んでしまった。行きつけの診療所で診てもらって薬など飲んでいたが、日が経つばかりで一向に改善しなかった。それでも決まっていた予定は起き出して外出するなどの不摂生で今日にいたっても完全には回復していない。でもやや楽にはなった。
 こんなことで、このブログから遠ざかってしまった。日記風のブログとしては寂しいので、
この間に起こった出来事を思い出してみると、
 5月 7日 フランス大統領選挙の決選投票が行われた。
      結果は、中道派のマクロン氏が得票率66.1%を獲得して極右政党のルペン
氏(得票率33.9%)に圧勝した。
 5月 8日 安倍首相は、憲法改正を発議し3年後のオリンピックの年に改正を実現した
      いと語った。特に9条の改正について、1項、2項は現状のまま残し、第3項
      に自衛隊を位置付けたいというもの。
国会論議の中で野党の質問に対し、改正の内容は、5月3日付の読売新聞で
      詳細に述べているので、それを読んでもらいたい、との答弁をして批判が集ま
      っている。
 5月 8日 俳優の月丘夢路さんが3日に亡くなっていたとの報道、享年94歳。
 5月 9日 東京オリンピック・パラリンピックの会場建設のうち、仮設施設にかかる負
担を誰がするかという問題で、東京都知事はその経費500億円を都が負担す
ると表明。
 5月10日 韓国大統領選挙で、ともに民主党の文在寅(ムンジェイン)氏が圧勝。文氏
は北朝鮮との対話を訴えて当選したが、直後の14日早朝、北朝鮮が亀城(ク
ソン)から弾道ミサイルを発射。30分間、800キロを飛翔し、朝鮮半島か
ら400キロの日本海に落下したと伝えられた。
 日本との慰安婦問題もあり、前途多難である。
 5月10日 トランプ米大統領、ジェームズ・コミーFBI長官を解任。任期途中の解任は
異例の事態。解任の理由をトランプ氏は「良い仕事をしなかった」からだとし
ている。
 しかしメディアは、前回の大統領選挙で、クリントン候補を落とすためロシ
ア政府がサイバー攻撃を仕掛けたといういわゆるロシアゲート疑惑があり、
FBIはトランプ陣営とロシアが連携していたのではないかとの疑いからコミ
ー氏を解任したのではないかと追及している。
 こうしたメディアの動きに対してトランプ大統領は、今後毎日の記者会見を
やめるとまで発言している。
 一方、FBIのマケイブ長官代行は、ロシアゲート疑惑調査は継続する。圧力
があれば議会に報告する、と言明している。