名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

カストロ・キューバ前議長死去

2016-11-27 10:29:44 | Weblog
2016.11.27(日)
 1959年のキューバ革命を主導し、反米勢力のカリスマとして世界に強い影響を与えたフィデル・カストロ前国家評議会議長が25日、死去したと公表された。享年90歳。
 カストロ氏は1953年、親米バティスタ政権の打倒を目指し、一時失敗もあり亡命する危機もあったが、弟のラウル.カストロ氏やアルゼンチン人のチェ・ゲバラ氏らとともにその後もゲリラ戦などの活動をつづけ、1959年1月にキューバ革命を実現させた。そして1961年には米国と断交し、社会主義政権を樹立した。
 このころ日本では、岸内閣の進めるアメリカとの安全保障条約改定に反対する大闘争(60年安保)が展開されており、学生、労働組合だけでなく一般国民も参加する一大闘争が繰り広げられていた。安保闘争はこのキューバ革命に刺激され、特に学生たちに勇気を与えたものであったことを記憶している。
 カストロ氏は強硬路線で社会主義政策を推進し、ときに自由主義を脅かす存在と目されて自由主義諸国からは独裁者呼ばわりされたが、キューバ国民にとってはアメリカの植民地状態から解放した国民的英雄であった。
カストロ氏は社会主義の理想として、教育と医療の無料化で高い識字率と長い平均寿命を実現、人種差別や犯罪率の低い国家を導いたとされる。
 しかし大きな負の部分もあった。旧ソ連との関係を深め、1962年にはソ連製の核ミサイルの受け入れを決断し、米ソ核戦争の瀬戸際に立たせる「キューバ危機」を招いた。またソ連の崩壊後は、経済政策が行き詰まり国民生活を窮迫に陥れる時期もあった。
 カストロ氏は2003年3月、広島を訪れている。慰霊碑に献花して「このような野蛮な行為を決して再び犯すことのないように」と芳名録に記入したという。
カストロ氏は高齢を理由に2008年に国家評議会議長を退き、弟のラウル氏に委譲した。
 昨年7月、キューバは約半世紀ぶりに米国と国交を回復し、オバマ大統領は今年3月にキューバを訪問している。
 しかし気になるのは、次期米大統領となるトランプ氏の姿勢である。早くも経済制裁を緩和してきたオバマ政権にトランプ氏は「オバマ氏が大統領権限でやってきたことは、次期大統領が撤回できる」と指摘し、キューバの姿勢いかんでは再び強硬姿勢に転ずる恐れもある。
 政権を引き継いだラウル氏は「社会主義は維持する」としつつ、経済改革を推進するとしており、社会主義経済下で困窮する国民の不満をどこまで改善できるか予断を許さない。

福島沖でM7.4震度5弱の大地震、津波も!

2016-11-23 23:50:15 | Weblog
2016.11.23(水)
 11月22日午前5時59分ごろ、福島県沖を震源とするM7.4の地震があった。福島、茨木、栃木の三県では震度5弱を観測した。同時に津波警報や注意報が発令され、仙台港に140センチ、福島県東電第一、第二原発に100センチ、岩手県の久慈港に80センチの津波が到達した。
 気象庁は東日本大震災の余震とみているが、マグニチュードの規模はM7.3の阪神大震災や熊本地震を上回るものだった。
 震源地は福島県いわき市の東北東約60キロ沖で、震源の深さは約25キロと発表された。沿岸部では約1万人が避難し、東北、関東の小中高など約300校が臨時休校となった。
 この地震で、福島第二原発3号機の使用済み核燃料プールの冷却設備が一時停止したが、菅官房長官は「放射能漏れや、燃料の温度が上がるものでない」と述べた。
 地震発生時、NHKのテレビ・ラジオによる緊急放送では「すぐにげて!」のテロップとともに、「命を守るために逃げてください。決して戻らないでください」「5年前の東日本大
震災を思い出してください」と何度も必死に繰り返していたが、緊迫感に満ち溢れていた。
 幸い大きな津波被害はなかったが、(地震による転倒など、津波による船の転覆など小規模の被害はあったが)まだ今後もこの規模並みの地震は予想されるらしいし、日本のいたるところで、いつ大きな地震が来るとも限らない中で、依然として原発の夢から覚められない政府や電力会社の鈍感さにはあきれるほかない。

駆け付け警護 閣議決定

2016-11-16 21:00:42 | Weblog
2016.11.16(水)
 アフリカの南スーダンで国連平和維持活動(PKO)に参加する陸上自衛隊に対し、政府は15日の閣議で、安全保障関連法に基づく自衛隊の新任務「駆け付け警護」を付与する決定をした。
 南スーダンのPKOとは、スーダンの内戦後2011年に分離独立した南スーダンの安定と開発支援が目的の国連平和維持活動を指す。正式名称は「国連南スーダン派遣団(UNMISS)」という。現在日本が参加する唯一のPKOである。2012年1月から第一次隊が派遣されている。司令部要員4人とインフラ整備を担う陸上自衛隊部隊の約350人が宿営地のある首都ジュバで主に活動する。中韓など約60か国の部隊も展開している。

 今後の日程では、11月18日に稲田防衛相が「宿営地の共同防護」を含む新任務を付与し、20日には南スーダンに派遣する抗体部隊の11次隊先発隊が青森空港を出発。
 12月12日には、11次隊が実際に新任務遂行可能となる。15日には、11次隊の
全員が南スーダンに入る(2017年3月末まで)。
 駆け付け警護では、銃による威嚇や警告射撃が新たに認められた。活動地域はジュバ周辺に限るとされる。自衛隊の警護対象は、ジュバ市内の大使館関係者ら在留邦人20人を想定しているという。
 政府は、ジュバは比較的安定している、と言っているが、国連報告書は8月12日~10月25日の南スーダン情勢に関する内容で、潘基文国連事務総長は現地情勢が「カオスに陥りつつある」「どん底の淵にある」と分析している。これに対して安倍首相は、安全が確保されなければ「撤収を躊躇することはない」と言っている。

 ここで日本国憲法第9条をあらためて見てみると
「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」

この崇高な規定が、憲法の改定以前にどんどん侵されていく。

2016~17 METライブビューイング始まる

2016-11-12 20:56:23 | Weblog
2016.11.12(土)
 ニューヨークのトロポリタン歌劇場(MET)で上演された最新のオペラ公演を、大スクリーンで観る2016~17METライブビューイングが今日から始まった。
 今年はMETにとって記念の年である。METの誕生は1883年だそうだから今年で設立133年になる。そして現在の劇場ができたのは1966年だから、ちょうど50年の節目である。また、このライブビューイングにいち早く挑戦したのが2006年だから今回で11周年目の公演となる。
 今回の公演の初日を飾ったのはワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」で、このシリーズの丁度100曲目にあたるという。
 この曲は、ゴットフリート・フォン・シュトラスブルグの叙事詩『トリスタンとイゾルデ』をもとにワーグナー自身が台本を書いた。
初演は1865年6月10日 ミュンヘン宮廷歌劇場。
 今回のMET公演は、2016年10月8日に上演したものを映像化したものである。
上演時間は4時間弱。今回のライブビューイングでは、休憩や出演者などへのインタビューを加えて5時間強という長時間である。
指揮はサイモン・ラトル 演出:マリウシュ・トレリンスキ
キャスト
 イゾルデ:ニーナ・ステンメ  トリスタン:スチュアート・スケルトン
 マルケ王:ルネ・パーペ
【第1幕】
時は伝説上の中世、舞台はイングランド西南部のコーンウォール。アイルランドの王女イゾルデは、コーンウォールを治めるマルケ王に嫁ぐため、王の甥であり忠臣であるトリスタンに護衛されて航海していました。かつてトリスタンは、戦場でイゾルデの婚約者を討ち、そのとき自らも傷を負ったものの、名前を偽りイゾルデに介抱してもらったことがありました。このときイゾルデは、トリスタンが婚約者の仇だとすぐ気が付きましたが、そのときにはすでに恋に落ちていました。
イゾルデは、自分を王の妻とするために先導するトリスタンに対して、激しい憤りを感じています。彼女は一緒に毒薬を飲むことをトリスタンに迫りました。しかし、毒薬の用意をイゾルデに命じられた侍女ブランゲーネが、毒薬のかわりに用意したのは「愛の薬」でした。そのため、船がコーンウォールの港に到着する頃、トリスタンとイゾルデは強烈な愛に陥っていたのでした。
 
【第2幕】
イゾルデがマルケ王に嫁いだ後のこと。マルケ王が狩に出掛けた隙に、トリスタンがイゾルデのもとを訪れ、二人は愛を語り合います。そのとき急にマルケ王は戻ってきました。これはイゾルデに横恋慕していた王の忠臣メロートの策略でした。マルケ王は信頼していたトリスタンの裏切りと妃の裏切りに深く嘆きます。王の問いにトリスタンは言い訳をしようとしません。メロートが斬りかかってきたところを、トリスタンは自ら剣を落とし、その刃に倒れたのでした。
 
【第3幕】
フランス西北部ブルターニュにあるトリスタンの城。トリスタンの従者クルヴェナールは、深手を負ったトリスタンのために、イゾルデを呼びよせました。しかし、イゾルデが駆けつけたその瞬間、彼は息絶えたのでした。
そこへ、全ては愛の薬のせいだと知ったマルケ王がやって来ます。ただそのときには、すでにもうイゾルデの運命は決まっていました。彼女は至上の愛を感じながらトリスタンの後を追ったのでした。





第45代米大統領にトランプ氏

2016-11-10 15:24:00 | Weblog
2016.11.10(木)
 米大統領選挙でまさかのドナルド・トランプ氏が当選した。第45代大統領を決める選挙は11月8日投開票され、共和党候補のトランプ氏(70)が接戦の末、民主党候補のヒラリー・クリントン前国務長官(69)を破って当選した。
   トランプ氏    獲得選挙人 289  獲得州 29
   クリントン氏   獲得選挙人 218  獲得州 19
 接戦といわれていたが、この結果を見るとトランプ氏の圧勝である。もともとは泡まつ候補と言われながら共和党候補になり、暴言・放言を放っているうちに、停滞と格差の拡大で打ちひしがれた人々の胸の内に、政治の変革を期待する気持ちが、トランプ氏への期待に膨らんでいった。
 トランプ氏の語録
〇 米国を再び偉大に。アメリカが第一だ。
〇 イスラム教の米国入国を全面的、完全に禁止すべきだ。
〇 (メキシコからの移民は)麻薬や犯罪を持ち込んでくる。彼らはレイプ犯だ
〇 メキシコとの国境に巨大な壁を造る。メキシコが費用を払100%払う。不法滞在者を強制送還する要員を3倍に増やす。
〇 有名人には女は何でもやらせる。思いのままだ。
〇 TPPはひどい協定だ。オバマ政権の無能さは理解を超えている。
〇 乗用車の関税は現在の2.5%から日本が米国産牛肉にかけているのと同じ38.5%まで引き上げるべきだ。
〇 日本や韓国を防衛しているが彼らは対価を払っていない。米国が攻撃されても日本は何もしないが、日本が攻撃されれば米国は助けないといけない。不公平だ。
〇 日本が負担を増やさなければ在日米軍を撤退する。
〇 日本が核兵器を保有しても、米国にとっては悪いことではない。

 ここでは日本への言及が多いが、そのほか世界に向かってアメリカの強烈なナショナリズムを主張し、自国民の感情を揺さぶっている。これまで世界の憲兵を自任して、世界各地に駐留米軍を派遣しているが、そんな役割は放棄していいとも言っている。
 とにかくトランプ氏が勝ったことは、世界に衝撃を与えた。欧州や中東での安全保障問題。イランの核問題での足並みの乱れへの不安。南シナ海の軍事拠点化を進める中国や朝鮮半島情勢を巡り緊張状態が続く韓国などへの影響。冷えている米ロ関係の将来などなど。
 一方でトランプ氏優位の状態から、ドル安円高が進むとともに、株式市場でも一時1000円前後の暴落となったが、株式の方はトランプ氏の勝利宣言と国民の分断回避宣言で持ち直した。
 トランプ氏の強烈なTPP否定にもかかわらず、日本の国会では自公の与党が今日の衆院本会議でTPP承認案と関連法案を採決する構えである。安倍政権の無定見と何でも独走する癖から離れられなくなってしまっている。

鶴保庸介沖北相 土人発言は「差別ではない」

2016-11-08 22:12:08 | Weblog
2016.11.8(火)
 鶴保庸介沖縄北方担当大臣は8日の参院内閣委員会で、沖縄県の米軍北部訓練場の工事反対派に大阪府警の機動隊員が「土人」と発言したことに対して、「差別だと断じることは到底できない」と、述べたという。
 さらに続けて言う。「第三者が一方的に決めつけるのは非常に危険だ」「現在は差別用語とされるものも、過去に流布していた例はたくさんある。」と。
 なんだ、この人は。これが大臣の言うことかとあきれる。あなたこそ「土人」ではないか。そう言われて腹が立たないらしい。今日は一日中、気分が悪い。


グランパス 屈辱のJ2降格

2016-11-04 09:22:10 | Weblog
2016.11.4(金)
 サッカーJリーグ一部(J1)の名古屋グランパスは3日、第二ステージ最終節で、湘南に1-3で敗れて年間18チーム中16位が確定し、J2降格が決まってしまった。1993年のJリーグ創設以来、屈辱の出来事である。18連敗、監督の後退など今期の実力の正直な証明でもある。
 グランパスは、トヨタ自動車を親会社とし、最も裕福なチームである。優勝経験もある。一体どうしたというのだ。
 トヨタ自動車の豊田章男社長は「フロントも選手も全てにおいて実力がなかった」と会見に応じていた。豊田社長は昨年4月に名古屋の会長に就任し、今年6月には子会社化して財務基盤の強化を図ってきた。しかし、来季の支援については「感動させるプレーができなければ、トヨタに限らずスポンサーとして同じ金額を出すのは難しいだろう」と述べたという。
 J2に落ちればメディアへの露出も大幅に減る。自然と親しみが薄れる。中部唯一のJ1から消える報いである。
 今年度は、プロ野球の中日ドラゴンズも最下位に甘んじた。どうでもよいが地元としては情けないの一言に尽きる。