名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

川内原発再稼動に地元同意

2014-10-30 19:00:25 | Weblog
2014.10.30(木)
 九州電力川内原発が立地する鹿児島県薩摩川内市の岩切秀雄市長は28日、市議会の全員協議会で「国の責任の下で再稼動することを立地自治体として理解する」と、再稼動への同意を表明した。この前に開かれた臨時市議会においても、早期の再稼動を求める陳情を賛成多数で採択している。原発の新規制基準施行後、地元自治体が初めて再稼動に同意した。
 岩切市長は重大事故が起きた際の責任について「一義的には電力事業者だが、最終的には国が負うべきもの」と発言して再稼動を同意したことについて早くも責任逃れを強調している。伊藤祐一郎鹿児島県知事は、鹿児島県と薩摩川内市の同意があれば地元同意が得られたものと主張しているので、あとは鹿児島県議会の動向が注目される。しかし、県議会も伊藤知事の動向から見て同意するものと思われる。
 しかし、薩摩川内市の周辺には幾つかの自治体が存在する。30キロ圏内を見ると、いちき串木野市、日置市、鹿児島市、出水市、阿久根市、姶良氏、さつま町と7自治体が存在する。これらの自治体は「地元」から外され、議論にも参加できない。新聞によると、全市域が圏内に入るいちき串木野市の下迫田良信市長は、「うちの市では市民の大半が再稼動反対、という強い民意がある。国も県もないがしろにしないでほしい」と訴えているという。
 いざ事故が起こればこれら周辺市町も被害は免れない。それにもかかわらず、原発交付金はほんの僅かであり、立地自治体との差は極めて大きい。
 福島原発でこれほど大きな事故を経験してもなお、誘致したいという鹿児島県と薩摩川内市およびその市民は、国と九州電力とともに全面的にその責任を負うべきである。それだけの覚悟が求められているということを改めて問いたい。

老舗鳥料理店「鳥久」の解体に河村市長が待った!!

2014-10-27 17:18:12 | Weblog
2014.10.27(月)
 名古屋の中心地、堀川にかかる納屋橋から少し南に下った右岸に老舗鳥料理店「鳥久」がある。建物は古く江戸末期にさかのぼるが、現在の姿は明治の初めに改築されたものといわれている。
 「鳥久」は、名古屋コーチンなど鶏専門の料理店として長い間賑わいを見せてきたが、ここ数年客が減ってついに今年の3月に閉店してしまっていた。そこで鳥久のオーナーは建物を解体して10階建てのマンションを建設する計画を立て、隣接する市有地(約30平方メートル)の払い下げを名古屋市に申請していた。
 ところが(報道によると)河村名古屋市長は歴史的な建造物を壊してしまうのは忍びないからオーナーを説得すると言い出し、かつ隣接する名古屋市有地の払い下げもまかりならないとして拒否しているというのである。
 オーナーは私有地を買収して10階建てのマンションを建設する計画であったが、市有地取得の目途が立たないとして9階建てに変更したという。
 これで建築許可を降ろせばとりたてて大きな話題にはならないであろう。ところが市長は、建物の取り壊しそのものに「待った」をかけたから話が大きくなってしまった。
 新聞の記事では、市長は取り壊さないように説得すると言っているので、一方的に建築許可をしないということではないらしい。100年を超える古い建物であり、それを安易に壊してほしくないという市長の気持は分からないではない。だから、所有者が応じてくれれば何の問題もない。
 しかし、市有地の売却は拒否できても、建築の許可をいたずらに長引かせればいずれ法的な問題が生ずることは明らかである。
 「鳥久」は鳥料理が専門の店だから庶民的な料理店として人気があった。筆者もしばしば利用させてもらったことがある。建物は100年以上経っているから古いことは間違いない。しかし、歴史的建造物として保存しなければならないとまでは思えないというのが率直な感想である。河村市長の個人的なセンチメンタリズムでごり押しすると、市民に大きな損害を与えることにもなりかねない。説得することは良いが、見切りをつけることも大切だ。

安倍内閣、二人の女性大臣が辞任

2014-10-22 11:12:42 | Weblog
2014.10.22(水)
 小渕優子経済産業相(40)と松島みどり法相の女性閣僚二人が20日、辞任した。小渕氏は関連する政治団体の政治資金の不明朗な支出、松島氏は選挙区内でのうちわ配付をめぐって公選法違反などの問題が指摘され、責任を取ったというものである。9月3日の内閣改造で就任して以来、わずか一か月半という短い大臣であった。
 小渕氏は政治資金規正法に定められた収支報告書の虚偽記載が疑われているものであり、違反すると禁固5年以下または百万円以下の罰金に問われる。松島氏は選挙区内の有権者への利益供与(寄付行為)として疑われており、民主党議員から公選法違反の疑いで東京地検に告発されている。違反すると50万円以下の罰金が科される。刑が確定すれば、公民権も停止される。
 松島氏の場合、検察を所管する法相が刑事告発されるのは異例の事態である。にもかかわらず、松島氏はうちわなどは有価物ではないから問題ないと思っている、などとしゃーしゃーと述べている。女性の活躍推進のモデルとなるはずがとんでもないことだ。
 その後の報道によると、ずさんな政治資金の会計処理が次々に明るみになってきている。おそらくこうしたことは二人だけの問題ではない、といって過言ではない。いつでも「政治とカネ」は切っても切れない関係にあり、政治家の感覚と一般国民の感覚とがこれほどかけ離れているものはないのではないか。

釣り友の死

2014-10-17 17:55:11 | Weblog
2014.1.17(金)
 長年の釣り友K・Nさんが10月14日、亡くなった。昭和10年生まれの満79歳だった。通夜は16日、葬儀・告別式は今日17日取り行われた。
 Nさんは長年教職にあり、仕事を通じてのお付き合いはなかったが、お互いリタイアしてからのある係わりから釣りを一緒にするようになった。温厚でいつも心配りをされる人柄から、筆者にとっては最も気のあう釣り友だった。
 Nさんは釣りをこよなく愛し、川のアユ、マス釣りから海釣りまでなんでもこなした。筆者の釣り仲間は船に乗っての海釣りが専門なので、月2回の釣行には常に一緒だった。おもに福井県、三重県、愛知県の漁港から出る仕立て船に乗っての釣行であった。
 このように、釣り仲間はみんな船に乗ることで一緒になったが、筆者とNさんとは二人だけで岸壁釣りにも出かけた。春にはメバルやカサゴ、夏にはセイゴやクロダイ、秋にはハゼ釣りをたのしんだ。若いときには一人でも出かけたものだが、歳をとってくるとおっくうになり、Nさんとの釣行が船釣りの合間の楽しみであった。
 これからはこの楽しみが無くなったのかと思うと無性に寂しい。これまでも釣り友が亡くなっていったことはあるが、Nさんほどのショックはなかった。
 今日の葬儀で、喪主である息子さんの涙ながらの挨拶をきいて思わずこみあげるものがあり、寂しさも一入の告別式であった。ご冥福を祈る。

ノーベル平和賞 最年少17歳のマララ・ユスフザイさん受賞

2014-10-12 21:47:22 | Weblog
2014.10.12(日)
 2014年のノーベル平和賞は、パキスタンで女性や子供の教育を受ける権利を訴え、イスラム武装勢力に銃撃されて重傷を負ったマララ・ユスフザイさん(17)と、インドの児童労働問題に取り組む人権活動家カイラシュ・サトヤルティさん(60)の二人に決まった。
 マララ・ユスフザイさんは1997年7月12日、パキスタン北西部のスワト地区に生まれた。2011年、タリバンを批判し、地元のイスラム過激派による女子教育抑圧をブログで告発して、女性の教育権をメディアで語り始めたマララさんはパキスタンの国民平和賞を受賞した。その後2012年、下校途中に銃撃され、瀕死の重傷を負った。イギリスに搬送されて大手術を受け、奇跡的に回復した。このことは当時、世界で話題になった。
 16歳の誕生日の昨年7月12日には国連本部で演説し、世界の若者に呼びかけた。「私の役割は声なき人々の声を伝えることです。それは平和に暮らし、尊厳のある扱いを受け、機会の平等と教育を受ける権利のために戦っている人たちです。私たちの言葉が世界を変えるのです」
 マララさんに対する殺害予告は今も続いているという。
 もう一人の受賞者は、インドの労働搾取から児童達を救い、更生させる国際活動を30年以上続け、ガンジーの精神を今に伝えているカイラシュ・サトヤルティさんである。
 今年の平和賞はこの二人に決まったが、「憲法九条を保持してきた日本国民」は選ばれなかった。九条を平和賞に推す署名は、10月10日までに44万筆を超えたという。「平和賞ウオッチャー」として知られるオスロの研究所所長が予想第一位に挙げたことから、運動を進めてきた市民団体には期待が一気に膨らんでいた。受賞は逃したが、「世界の注目を集めることができた。これを励みに、さらに頑張っていきたい」とメンバーは語っている。
 

日本人3人にノーベル物理学賞

2014-10-08 09:13:43 | Weblog
2014.10.8(水)
 例年10月初旬にはノーベル各賞の発表が行なわれる。先に生理学・医学賞が3人の科学者に決まったが、今回は日本の3人の科学者に物理学賞の授与が決まった。
 「省エネで環境に優しい青色発光ダイオード(LED)」を開発した赤崎勇・名城大教授(85)、天野浩・名古屋大教授(54)、中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授(60)の3人である。
 赤崎氏は、20世紀中は不可能と言われた青い光を出すLEDを、窒化カリウムを用いて、天野氏とともに1989年に実現、中村氏はその後、明るさを増して量産化することに成功した。LEDはろうそく、白熱電灯、蛍光灯に続く「第四世代の明かり」として照明に革命をもたらしたものと言われている。蛍光灯の寿命が6千~1万2千時間であるのに対して、LEDは4万~5万時間、消費電力も白熱電灯や蛍光灯より大幅に少ない。
 赤色のLEDは1962年に米国のニック・ホロニアック氏らによって発明され、緑色のLEDも70年代までに製品化されていた。今回受賞した青色LEDは1993年に徳島県の日亜化学工業が製品化したことで、赤、緑、青の光の三原色がそろい、どんな色も作れるようになった。交通信号のLED化が象徴的に進んでいる。
 赤崎さんは京都大学理学部卒でその後名古屋大学工学部助手を経て助教授、1981年に教授に就任した。1992年の退官後は名城大学教授に就任し現在に至っている。
 天野さんは名古屋大学工学部卒で助手、助教授を経て2002年名城大教授、2010年から名古屋大大学院教授となっている。
 中村さんは徳島大学大学院工学研究科を卒業し、日亜化学工業に入社。同社で青色発光ダイオードや、青色半導体レーザーなどの実用化に成功した。2002年、カリフォルニア大サンタバーバラ校工学部教授に就き、2001年から徳島大学客員教授に就任している。
 中村さんは日亜化学工業を相手に「発光ダイオード」の特許料を譲渡した「発明の対価」を求めて提訴し、2005年に日亜側が8億4千万円を支払うことで和解したことで当時話題になった。

 今回の受賞では、地元名古屋でのかかわりが大きく、なんの縁があるわけではないが晴れがましく、喜ばしい。これでノーベル賞の日本人受賞者は22人になったが、特に名古屋大学で学んだり研究したりした受賞者は6人を数える。
2001年化学賞の野依良治さん、2008年理学賞の小林誠さんと益川敏英さん、2008年化学賞の下村修さんらでいずれも理学部に在籍した人たちだ。浜口道成学長は「自由闊達な学風が時代の最先端の人材を輩出した」といって祝福した。
 日本の科学界では今年、STAP細胞をめぐる失態で信用を失墜したが、今回の受賞はそれを跳ね返した。喜ばしい限りである。
 なお、日本期待のノーベル賞候補者として文学賞の村上春樹氏がいる。また、今年は日本国憲法が平和賞候補に挙がっている。物理学賞の3人が決まってしまってこれらの候補はどうなるのであろうか。期待と不安が入り交じる。

御嶽山噴火、被害の全容

2014-10-07 11:30:26 | Weblog
2014.10.7(火)
 9月27日に大噴火して大きな被害をもたらした御嶽山。今日で10日目を迎えたが、これまでのところ死者51人、行方不明12人ということが明らかになり、火山の噴火による被害としては戦後最大のものとなった。
 噴火が続く中、積もった火山灰と防毒マスクを用意しての懸命な捜査が毎日続いていたが、死者・行方不明合わせて63人に達したことまでは確定した。
 この間、消防、警察、自衛隊、地元の公共団体職員らが連日1000人体制で 行方不明者の捜索に当ってきた。5日、6日には大型台風18号が浜松市付近に上陸するという事態もあって一時捜査が見合わせられたが、今日7日から山頂付近に捜索人員としては最多の440人を投入して行方不明者12人の捜索に当たるという。
 台風に伴う大雨の影響で、火山灰はどろどろになって、歩くのも困難な状況で捜索は困難を極めるというが、捜索隊は「いつまでかかるかめどは立たないが、全員が見つかるまでやる」と語っている。
 死者は51人で身元もすべて判明している。それによると、若い人たちが多いことに気づく。小学生4年、5年生の女の子が二人おり、高校生や大学院生らのほかに20代から50代の現役で活躍中の人たちがほとんどである。最高齢は70歳となっている。
 また御嶽山が長野と岐阜にまたがって存在していることからその地元である長野、岐阜、愛知、静岡の人たちが多い。
 新聞などは連日亡くなって発見された人達を忍ぶ記事が出ていたが、たまたま9月27日という日に御嶽山に登ったがために、大勢の若い人たちの命が奪われてしまった。これも運命なのであろう。
 なお、物的被害も大きいに違いない。いずれ明らかにされるであろう。

百田尚樹氏の暴言

2014-10-04 20:21:55 | Weblog
2014.10.4(土)
 NHK経営委員で作家の百田尚樹氏が、先に死去した元衆院議長及び社民党党首の土井たか子を「拉致被害者の家族の情報を北朝鮮に流した疑惑もある。まさしく売国奴だった」と彼のツイッターで攻撃したそうなので、確認してみるとまさしくその通りの発言をしている。
 現在の日本は民主主義の国であるから個人が何を言おうと自由である。しかし、彼にとって疑惑と言わしめたものが何であるか知らないが、他人を「売国奴」だったなどと言うからには、疑惑ではなく明確な証拠を示して言うべきであろう。
 彼流に言うなら、十五年戦争(アジア・太平洋戦争)の事実を充分に知ろうとしない「三文作家」の百田氏こそ「非国民」と言われても仕方ない。彼のような人間が日本を支配していたがゆえに多くの日本国民を悲劇のどん底に追い込んでいったのだから、まさしく「非国民」にふさわしい。
 ツイッターを見ると、彼の言動に心を動かされている若者がいるようだが、まるで戦中に帰ったような感がある。それはそれでよい。そのかわり最後まで責任をとってくれればよい。他人を巻き添えにするな、と言いたい。
 百田氏の罪深さがもう一つある。NHKの経営委員であることである。こんな発言をする委員のいるNHKに対して、受信料など払いたくないという人がいる(このことはNHK会長の籾井勝人氏に対しても同様の意見がある)。NHKは言ってみれば国営放送みたいなものである。受信料は正に税金と同類である。NHKの経営委員は公人なのである。
 そのことを百田氏はほとんど理解しているとは思えない。考えを変える必要はない。ただどうしてもこうしたことを言いたければ経営委員を辞めればよい。どうしてもこういう仕事がしたければ、民放のそれらしき役職に就けるように務めればよい。それだけのことだ。公人の何たるかを辞書でも引いて良く勉強してほしい。