名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

長姉の葬儀

2019-08-26 10:37:44 | Weblog
2019.8.26(月)
 筆者の長姉が8月20日早朝に亡くなって、その葬儀が昨日(8月25日)、姉の面倒を見ていた甥っ子の住む相模原市の葬祭場で行われた。
 筆者は戦時中の産めよ増やせよの時代8人の兄弟姉妹に恵まれた。男児4人、女児4人と見事に産み分けられたものであるが、筆者はその7番目である。これまでに長兄、次男、三女がすでに天国に召されていたので今回の長姉の死去によって、残るは姉二人と、筆者、弟の4人と半減した。
 長姉は50年近くも前に連れ合いを病気で失っており、その後は女手一人で男児二人、女児一人を育て上げた。筆者にとって甥・姪に当たるわけであるが、彼らはそれぞれ立派に成長し、今ではリタイアして老後を豊かに楽しんでいる。
 姉は92歳の長寿を全うした。死因は寿命という一番幸せな死に方である。筆者は一週間前に4女の姉と一緒に見舞ったが、そのときは既に筆者を認識できたのか疑わしかったので、この日の来ることを予感出来てはいた。だから長寿を全うできた姉の死に顔が幸せに満ちているようで涙が出るようなことはなかった。
 長姉は8人の兄弟姉妹のうちでは一番幸せに恵まれたいたように思う。それは家族葬として行われた葬儀に集まった一族が、3人の息子・娘から生まれた孫、ひ孫らを含めて25人にものぼったことからも言える。一人の孫もいない筆者から見れば、姉は多くの孫やひ孫に囲まれて誰が誰だか区別がつかなかったのではないかと余計な心配をしたいぐらいである。孫らの手で花にうずめられた姉の死に顔は幸せそのものであった(ように見えた)。
 残った姉・弟の4人はいずれも既に高齢である。この歳になると死に歳に順番はない。誰が天国へ行った長姉に一番早く会えるかは神のみぞ知るというものである。

8月15日終戦の日 平和の俳句

2019-08-16 09:15:44 | Weblog
2019年8月16日(金)
 中日新聞社が読者から募集した6082句の「平和の俳句」から、3人の選者がそれぞれ10句、合わせて30句を選定したが、その句が終戦の日の昨日掲載されていた。記憶と記録のためその30句を記載しておく。
 作家いとうせいこうさん(1961年 東京都)の選定句
  八月や空の裂けめに無数の目  益子 聰(76) 埼玉県川越市 
  曖昧な言葉はげ落つ広島忌   神戸隆三(71) 愛知県一宮市
  あぢさゐのどんどん重くなる平和 梅田昌孝(66)愛知県北名古屋市
  祈るとき奇麗なことば百合となる 大高宏充(77)東京都北区
  ローソクへ顔を集める灯の管制 中村 修(90) 三重県四日市市
  遺されし軍服で知る父の丈   高木あや子(67)岐阜県垂井町
  ひいじいちゃんセンソウってなにおしえてよ 小川沙月(15)名古屋市瑞穂区
  話し合おうきっとわかるさ君のこと 須加﨑颯太(15)愛知県豊橋市
  盆休み夫の無精ヒゲにキス   伊藤友加理(47)愛知県小牧市
  ありふれたそうそうそれが平和です 北村明延(92)神奈川県大和市
 俳人黒田杏子さん(1938年 東京都)の選定句
  ほぅたるを待つ被爆死の友を待つ  大岩孝平(87)東京都三鷹市
  広島で平和学習深めたよ    石川奈津希(15)石川県小松市
  戦火逃げさまよう異国敗戦忌  三浦靖男(81)東京都東久留米市
  比島戦死五十一万八千分の一は兄ちゃんだ 斎藤日出世(76)栃木県鹿沼市
  安らかに眠れる世かと兜太問う 山本幹也(64)岐阜県美濃加茂市
  原爆忌季語に染みいる放射能  藤好 良(70)千葉県柏市
  戦なきジュゴンの海を守るべし 今別府勝則(79)東京都あきる野市
  夏草や鳥獣戯画にゲルニカに  三輪 憲(80)東京都大田区
  半世紀原爆手帳隠す友     杉田三江子(84)名古屋市守山区
  にっこりと笑うだけで平和みたい 山下遥耀(15)名古屋市瑞穂区
俳人夏井いつきさん(1957年 愛媛県)の選定句
  向日葵立つわたしはわたしだけのもの  平本萌子(36)相模原市中央区
  一人でゆくサマーセールも九条も  北川由紀(61)三重県鈴鹿市
  日は昇る赤ちゃんは泣く花は咲く  斉藤博恵(52)千葉県市川市
  画面の銃うつ子我が手で銃うつ子  小林和徳(15)名古屋市瑞穂区
  手折れども鉄砲百合は撃たざりき  並木孝信(84)神奈川県厚木市
  桃の汁したたり落ちて父出征    根岸加寿子(68)神奈川県横須賀市
  焼野原蛇のごとくに墜ちし電線   斉藤 弘(88)東京都立川市
  引揚げて冬の木立となりにけり   大竹晃子(51)東京都武蔵野市
  大量の武器買う見出し春炬燵    手塚立夫(72)千葉県八街市
  八月の空に半旗を忘れてる     樋口英世(77)静岡県磐田市

あいちトリエンナーレ2019「表現の不自由展」中止

2019-08-05 13:56:38 | Weblog
2019.8.5(月)
 愛知県美術館などで開催中の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」で、旧日本軍の慰安婦を象徴する少女像などの展示に批判が出ている問題で、大村秀章愛知県知事は三日夕、記者会見し「表現の不自由展・その後」と題した企画展を中止すると発表した。
 企画展は「表現の不自由展・その後」と題して8月1日に開幕した。その内容は「全国の公立美術館やギャラリーに展示を拒否された芸術作品を、その経緯の解説と併せて展示していたものである。四日以降は企画展の展示室を閉鎖し、作品の撤去などは今後検討するとしている。
 大村知事によると、展示内容が報じられた7月31日から抗議の電話が相次ぎ、「大至急撤去しろ。ガソリンの携行缶をもってお邪魔する」との脅迫文が送られるなどし、知事は「これ以上エスカレートすると安心安全にご覧いただくことが難しくなる」と説明したという。
 芸術監督を務めるジャーナリストの津田大介氏は会見で「表現の自由が後退する事例をつくってしまった。責任を感じている。わずか三日で断念するに至ったことは断腸の思い」と述べた。
 一方で、作家の出展者らは「表現の自由に関する問題が戦前と変わらず残念。」「『不都合なものはだめ』と悪しき前例を作った。美術館などが委縮しなければよいが…」と心配の声を寄せているという。
 この「表現の不自由展」には、16人の作家らが出展したが、特に慰安婦を象徴する少女像がメディアでは話題になっていた。中には慰安婦問題など無かったことだ、とさえ主張する連中の声が大きく聞こえた。こうして、事実をもみ消してでも歴史を歪曲して戦前の軍国主義を復活しようとする右翼的傾向の拡大を恐れないわけにはいかない。特に若いものはそんな都合の悪いことは信じたくないから、こうした右翼的傾向に左右されてしまう。
 ジャーナリストの大谷昭宏氏は、京都アニメーションの放火事件をイメージさせる脅迫内容「来場者への安全上、中止はやむを得ない」と一定の理解を示しながら「警察は容疑者を摘発し、こういう行為を許さないとの姿勢を見せてほしい」と捜査に期待を示している。
しかし、現政権におもんばかってばかりいる警察官僚では本当に信用できるであろうか。
お手並み拝見ではある。


日本政府「ホワイト国」から韓国の除外を決定

2019-08-02 19:40:43 | Weblog
2019.8.2(金)
 日本政府は8月2日、いわゆる「ホワイト国」から韓国を除外する政令改正を閣議決定した。半導体材料の韓国向け輸出管理の厳格化に規制強化の第二弾で、8月28日に施行する。元徴用工訴訟問題などをめぐり日韓の対立はますます深まる。
 徴用工訴訟問題とは、第二次世界大戦中日本の統治下にあった朝鮮および中国での日本企業の募集や徴用により労働した元労働者及びその遺族による訴訟問題で、元労働者は奴隷のように扱われたとし、現地の複数の日本企業を相手に多くの人が訴訟を起こしている。韓国で同様の訴訟が進行中の日本の企業は、三菱重工業、不二越、IHIなど70社を超える。2018年10月30日、韓国の最高裁にあたる大法院は新日本製鉄(現日本製鉄)に対し韓国人4人へ1人あたり1億ウォン(約1000万円)の損害賠償を命じた。
日本の徴用工への補償について、韓国政府は1965年の日韓請求権協定で「解決済み」としてきたが、大法院は日韓請求権協定で個人の請求権は消滅していないとしたため、日本政府は日韓関係の「法的基盤を根本から覆すもの」だとして強く反発している。
 安倍首相は「本件は1965年(昭和40年)の日韓請求権協定で完全かつ最終的に解決している。今般の判決は国際法に照らしてあり得ない判断だ。日本政府としては毅然と対応する」と言明している。
 韓国政府はこの日本政府による輸出管理の規制強化は、元徴用工問題への「明白な経済報復」と受け止め、日本製品の不買運動や交流事業の中止が続いている。
 世耕弘成経産相はホワイト国から韓国を除外する政令改正のパブリックコメントに40.660件の意見が寄せられたことを明らかにし、そのうちの95%超が「おおむね賛成」で、1%が「おおむね反対」だったとし、日本政府の対応は国民の大半の支持を得ているとしている。
 日韓の歴史を見ると、日本は1910年に韓国を併合し植民地として圧政を行ってきた。こうした日本の韓国に対する力関係を背景にして、韓国人労働者を力ずくで日本へ送り込み強制労働を強いてきた。こうした歴史を顧みないで、95%超が「おおむね賛成」と政府の姿勢を無批判に支持している実体は却って不安である。