名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

朴槿恵韓国前大統領逮捕さる

2017-03-31 21:09:17 | Weblog
2017.3.31(金)
 韓国のソウル中央地検は3月31日未明、収賄などの容疑で朴前大統領を逮捕した。そしてそのまま、ソウル郊外の拘置所に収監された。
容疑は、①韓国の財閥に圧力をかけ、友人の崔順実(チェスンシル)被告(60)が実質支配する財団へ約77億円の資金を提供させた職権乱用や強要 ②大統領府の機密文書を崔被告に漏らした公務上の秘密漏洩 ③サムスングループ内の企業合併を後押しし、見返りに崔被告への支援の形で約束分も含め43億円の賄賂を受け取った収賄―など計13件の疑いがかけられていた。
 韓国の国会は昨年12月、朴容疑者の弾劾訴追案を可決した。憲法裁判所は3月10日、朴容疑者に「重大な違法行為」があったとして大統領職を罷免したため、朴容疑者は不訴追特権を失っていた。
 これで大統領経験者が逮捕されたのは、1995年の盧泰愚氏、全斗煥氏に次ぎ3人目となった。しかし、内乱罪などに問われた盧泰愚氏や全斗煥氏に比べて朴槿恵氏の場合は収賄罪などで量刑自体は軽いとされる。しかしあまりの疑惑の多さに、国民の不信感は根強く、世論調査では朴容疑者の逮捕に賛成する人は72%に達していると伝えられている。
 一方で、朴槿恵氏を支持する国民も多く、韓国国民は大きく分断された状態におかれている。
 一国の大統領が一夜明ければ「被疑者」として監獄に閉じ込められるという「天国から地獄への転落」を垣間見ることになってしまった。
 次の大統領選挙は5月に実施されるというが、厳しい日韓関係が続くことは避けられないであろう。

稀勢の里、不屈逆転の賜杯

2017-03-27 09:14:30 | Weblog
2017.3.27(月)
 新横綱の2連覇なるかで特別に盛り上がった大相撲春場所は、まるで奇跡が起こったような結末で日本中が沸いた。
 今年の初場所で優勝を飾り、遅咲きの横綱の地位に就いた稀勢の里は、大阪春場所で順調に12連勝と白星を積み重ねてきたが、13日目で横綱日馬富士に土俵下へ投げ出されるという負けを喫してしまった。しかもここで誰しもが、翌日以降は休場せざるを得ないのではないかと思わせる大けがを負った。しかも彼の攻めに欠かせない左肩である。新横綱の2連覇は夢と散ったはずであった。
 ところがである。14日目、稀勢の里は休場を選ばず(彼自身、負けを承知しつつ=と思われる)横綱鶴竜との対戦に挑んできた。案の定、あっさりと寄り切りで負けた。これで12勝2敗。一方、優勝候補の大関照ノ富士は、この日も勝って13勝1敗。千秋楽はこの二人の決戦ということになった。
 もともとは、14戦全勝の稀勢の里と13勝1敗の照ノ富士との優勝戦を予想して、この組み合わせを千秋楽にセットしたと思われるのだが、直前にけがを負った12勝2敗の稀勢の里と、13勝1敗の照ノ富士との決戦になってしまった。
 この段階で、もはや誰もが照ノ富士の優勝を疑っていなかった。ところが奇跡は起こるものでもある。左指しを得意とする稀勢の里が、左肩を痛める致命傷(と誰もが思った)を負いながら、本割と優勝決定戦で続けて照ノ富士を下した。土俵際のきわどい勝ち方ではあったが勝ちは勝ちである。正に劇的な逆転優勝を遂げてしまった。日本中が沸きに沸いた。大相撲史上、稀有な出来事として位置づけられるであろう。 
 新横綱の優勝は1995年初場所の貴之花以来、22年ぶり8人目という。稀勢の里は、痛みをこらえながら賜杯を抱き、涙を流した。 

名古屋城木造への復元 議会容認

2017-03-23 11:48:45 | Weblog
2017.3.23(木)
 名古屋城天守閣の木造への復元は河村市長の執念がとうとう実を結ぶ時が来たようだ。
木造復元の関連予算(基本設計費など)は三度の継続審査となっていたが、開会中の市議会委員会で、これまでは反対してきた自民、民進、公明の3党が条件付きで賛成に回り、基本設計費などの予算を賛成多数で可決した。報道によると反対は、共産党と造反した自民党の一部議員だったという。今日(23日)の本会議で可決される見通し。
 日本の城として国宝第一号であった名古屋城は、1945年5月14日の名古屋空襲で焼失し、1959年9月に鉄筋鉄骨コンクリートで再建された。以来50年以上が経過し、震度6強で倒壊の恐れありとされて、何らかの対応が求められてきた経緯がある。
 こうした状況のもと、河村市長は既存の天守閣を取り壊し本格的な木造天守閣構想を打ち出していた。なお空爆の際、本丸御殿も同時に焼失したが、これについてはすでに木造への改築が進行中であり、間もなく完了する。
 ところでこの天守閣の再建費用は、最大505億円の総事業費で、2022年12月の完成を目指すとしている。当初河村市長は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに間に合わせたいとの意向であったが、木造での再建自体の賛否両論が厳しくある中で、その完成を2年の延長で妥協してきた。
 そもそもこの木造への復元論議は、名古屋市議会において野党の立場にある自民、民進、公明3党が強硬に反対してきた経過があり、ここへ来るまでには長い紆余曲折があった。前述の通り、関連予算も3回継続されてきた。
 その理由は、500億円を超える事業費を名古屋城への入場料収入で賄うという収支見通しに無理があるというものであった。500億円といえば名古屋市の年間市税収入のおよそ1割に当たる巨費である。この金額は、入場者(現在およそ年間170万人)を2.5倍から倍以上に増やせば賄えるとしたものだが、過大見積りの感はまぬがれない。
 木造への復元は、そのこと自体を否定するつもりはないが、課題山積の中、今やることかとの意見は依然根強いものがある。
 今回も、審議継続かと思われていたが、議会は一転可決に踏み切った。4月23日に迫ってきた市長選のちょうど1か月前というタイミングである。河村市長は、再び継続審査か否決となった場合には、「専決処分」や市議会のリコールをちらつかせていたが、議会側としては市長選をにらんだ政局をおもんばかってしまった。
 そもそも今、木造復元したところで国宝となるわけではない。形だけ立派な天守閣を作ってもそれは400年前のレプリカに過ぎない。再建当初は目新しさもあって入場者がそれなりに増えることはありうるが、500万人近い入場者はどう見ても過大である。
 可決の条件として、事業費に税金は投入しないよう入場者数の目標達成に努力せよとか、市長の公約である市民税5%減税の見直しなど財源確保を図れという付帯決議がついたそうだが、誰も確約できるものではない。なん十年も先のことなど誰も責任を取らない。
 木造復元よりも、緊急を要する耐震補強をしっかり行い、山積している喫緊の課題に対処すべきではないかなど、もっともっと議論が必要である。

福島原発事故の訴訟判決 国と東電に過失

2017-03-19 11:13:44 | Weblog
2017.3.19(日)
 福島第一原発で福島県から群馬県などに避難した住民ら137人が国と東電に計約15億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、前橋地裁は17日、「東電は巨大津波を予見しており、事故は防げた」と判断し、東電と国(安全規制を怠った)の賠償責任を認め、62人について計3,855万円の支払いを命じた。
 報道によると、群馬地裁の原道子裁判長は、政府が2002年「福島沖を含む日本海溝沿いでM8級の津波地震が30年以内に20%程度の確率で発生する」とした長期評価を発表した数か月後には、国と東電は巨大津波の予見は可能で、東電は長期評価に基づき津波の高さを試算した2008年には実際に予見していたと指摘した。
 さらに、配電盤を高台に設置するなどの措置は容易で、こうした措置をとっていれば事故は発生しなかったとし、安全より経済的合理性を優先させたことなど「特に非難に値する事実がある」と述べた。
 一方国については、07年8月に東電の自発的な津波対策が難しい状況を認識しており、規制権限に基づき対策を取らせるべきだったのに怠ったとして「著しく合理性を欠き、違法である」とした。
 この結果、避難指示区域に住んでいた原告76人と区域外からの自主避難者ら61人中、賠償が認められたのは区域内が19人で一人当たり75万~350万円、区域外が43人で7万~73万円であった。
 今回の裁判は、国や東電の過失責任を初めて認めたうえ、健康被害の有無によらない「平穏にくらす権利」も認められた点で画期的な司法判断ではあるが、慰謝料については原告の約半数が棄却されたし、賠償額も低額である。
 同種の訴訟は、このほか全国19地裁・支部において係争中で原告総数は約1万2千人という。今回の判決はこれらの訴訟に影響を与えることは必至であるが、国も東電も厳しく抵抗するであろうから、楽観は許されない。
 原発事故から6年、各地の原発がすでに再稼働を始めたり、新たな再稼働の動きを見せている。これだけの大災害をかかえても電力会社は一つも脱原発を掲げない。また原発周辺の自治体や住民も再稼働を求める有様である。経済を優先して、この先延々と続く被災住民の悲劇を、慮ることのできない政治のありように心が沈む。


森友学園籠池理事長、国会の証人喚問に応じる

2017-03-17 21:46:46 | Weblog
2017.3.17(金)
 これまで籠池理事長の国会証人喚問を拒んでいた自公両党は、一転証人喚問に踏み切ることを野党に告げた。籠池理事長も喚問に応じるとの意向という。
 こうした事態になったのは、16日森友学園を視察した参院予算委員会の視察団に、籠池氏は、2015年9月に講演で訪れた安倍首相の妻昭惠氏から「安倍首相からです」と言って小学校開校への寄付金として百万円を受け取ったと主張したことによる。
 安倍首相はこれを否定し、菅官房長官も記者会見で「首相に確認したところ『寄付はしていない。昭惠氏、事務所など第三者を通じてもしていない』ということだ」と述べた。
 籠池氏からこんな爆弾発言が飛び出して、国会もとうとう世論の批判に耐えられなくなったところである。
 森友学園への格安の国有地売却問題が発覚して疑惑が次から次へと噴出し、テレビなどは毎日報じない日はないほど賑わっている。まさに「森友劇場」はクライマックスに達している。
 稲田朋美防衛相と籠池氏の関係、関係を否定したかと思えば事実が確認されて、記憶がなかったと釈明して撤回するなどの不始末さ、名誉校長に就任していた安倍首相夫人、籠池氏を持ち上げたり、こき下ろしたりする安倍首相本人、鴻池参院議員と籠池氏との奇妙な関係、「記録がない」と繰り返す官僚たち、などなど追及されなければならない事は山ほどある。
 しかしいよいよ来週23日にも開催される証人喚問の場に舞台は移る。籠池氏は「全ては国会でお話しすることにします」と野党議員との会見で語っている。
 証人喚問は虚偽の答弁を行えば、議院証言法に基づき処罰の対象になる。籠池氏の発言は一般的な常識人から見れば支離滅裂なところがあり、どれが本当かウソか分からない。国会でどんな発言が飛び出すか見ものである。なかには戦々恐々としている議員がいるかもしれない。否、安倍首相本人が一番気をもんでいるかもしれない。
 スケールは違うが、最後に田中角栄首相が逮捕されたロッキード疑獄事件のミニ版になるのかもしれない。


陸自 南スーダンから突然の撤収

2017-03-11 09:27:07 | Weblog
2017.3.11(土)
 政府は10日、国家安全保障会議(NSC)の閣僚会合を開き、南スーダン国連平和維持活動(PKO)に派遣中の陸上自衛隊施設部隊を、5月末をめどに撤収させることを決めた。2012年12月1日、インフラ整備を任務とする派遣から5年余りでの終了である。現在は11次隊で、これまで350人規模が半年交代で延べ3854人が参加した。
 南スーダンでは、自衛隊がいる首都ジュバを含め全土で大統領派と反大統領派との戦闘が続き、隊員の安全確保が懸念されていた。
 安倍政権は、集団的自衛権行使を認めた安全保障関連法に、PKO で「駆け付け警護」や治安維持活動など武器使用を前提とした任務を盛り込み、昨年3月に施行した。
 稲田防衛相は昨夜、撤収に関し記者団に「ジュバ近郊は安全を確保し、有意義な活動ができる状況だった。治安の悪化を理由に活動を終了するものではない」と強調したが、実態とはかけはなれた弁明である。
 それにしても犠牲者が出る前に撤収が決まったことは「よかった」のかもしれない。政府はこれ以上現地の戦闘状況を隠せなくなったのかもしれない。
 本来平和憲法を持つ日本の役割は、戦闘地域へ自衛隊を派遣することではなく、和平への働きかけをすることである。軍隊を派遣して積極的平和主義だなどというのは、結局一方への戦闘行為の加担にしかならない。

開場迫るレゴランドを視察

2017-03-04 22:06:22 | Weblog
2017.3.4(土)
 昨日、名古屋港の金城ふ頭に4月1日オープンすることとなっているレゴランドジャパンの内覧会に出かけた。正式開館を前に、スタッフの習熟訓練などのための仮オープンに体験入場者として参加したものである。
 レゴランド(LEGOLAND)とは、レゴブロックで有名なオランダのレゴ社が開設したレゴのテーマパークである。現在、世界にはオランダ、イギリス、アメリカなど7か国で営業されているが、その8カ所目が名古屋の金城ふ頭に実現することになったものである。
 レゴブロックを組み立てていろいろな造形物を作って楽しむという事であるが、対象は幼児から小学校低学年までぐらいという。
筆者の息子が1970年代、まだ幼い頃、このブロックに熱中していたらしいが、そんなに長続きしなかった記憶がある。しかし幼い時に、小さなブロックを一つづつ組み合わせて造形物をつくるという事は感性を豊かにする可能性を秘めているのかもしれない。
 屋外型レゴランドは日本初という事で、名古屋市もレゴランドジャパン名古屋とタイアップしてその基盤整備に力を入れてきたらしいが、未知のところも多く、期待は大きいがどこまで集客できるか読めない。
 昨日の視察で分かったことは、4月1日の開幕時点では面積9haとこの種のものとしてはせまい。ちなみに東京ディズニーランドは51ha, 大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の39haと比べると内容が違うと言ってしまえばそれまでだが、大きく見劣りする。
 隣接してある名古屋市の国際展示場を老朽化による建て替えを機に、その跡地4haをレゴランドの拡張用地としており、完成は4年後の2021年という。
 強みもないわけではない。すぐ隣接してJR東海が運営するリニア・鉄道館がすでに開業している。それとの相乗効果が期待できるし、新たな国際展示場が完成すればさらに効果はアップする。なお、ホテルや商業施設も建設中である。昨日の新聞には、中部国際空港と金城ふ頭を直通バスでつなぐ計画もあるという。
もう ちなみに、東京ディズニーランドでは、18歳以上7400円、中高生(12~17歳)6400円、小人(4~11歳)4800円、シニア(65歳~)6700円となっている。
 また大阪USJは、12歳以上は7400円、4~11歳4980円、シニア6650円である(東京、大阪とも3歳以下は無料)。
 金額の多寡だけで決めつけることはできないが、スケールメリットの点から不安が残る。
 名古屋の河村市長は市の活性化につなげたいとしてかなり力を入れている。それはそれで良しとするが、人気の低い大都市としてどこまで浮上できるか、その実力が試される。