名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

死刑囚三人の刑執行

2009-07-31 06:56:55 | Weblog
2009.7.31
 法務省は28日、三人の死刑を執行したと発表した。
 山地悠紀夫死刑囚(25)は2005年11月、大阪市のマンションで姉妹2人を刺殺し、現金5000円を強奪したうえ、ライターで部屋に放火した。16歳当時の2000年7月には、金属バットで母親を殴り殺害したとして、少年院送致の保護処分を受けていた。
 前上博死刑囚は自殺サイトを悪用した連続殺人事件を起こした。
 山地、前上死刑囚の二人は自ら控訴を取り下げて一審判決が確定していたものである。そういう点では、この二人は潔いといってよい。
 森英介法相は任期切れを前に3度目の執行で、『いずれも身勝手な理由で命を奪った残忍な事件』と述べたが、法相としては合格である。
 ほかに執行されたのは、川崎市で中国人6人を殺傷した中国籍の陳徳通死刑囚(41)であった。
 姉妹を殺害された父上原和男さん(60)は『気はちょっと晴れたが、許せない気持ちは変わらない』と、自宅で悲しみを押し殺して語ったという。また和男さんは『人を殺めたのだから当然。執行されても娘はもう帰ってこない』『確定から2年もかかったのは遅すぎる』と語気を強めたという。
 殺人者に何の同情心も起こらないが、年頃の娘を二人も殺された父親の上原さんには心から同情する。
 死刑囚についてもう一つのニュースがある。
 オウム真理教元代表松本智津夫死刑囚(54)控訴審弁護団の松井武弁護士について、第二東京弁護士会は30日までに、『期限内に控訴趣意書を提出しなかったことは、弁護士としての品位を失うべき非行に当たる』として業務停止1か月の懲戒処分をした、というものである。
 それにしても、オウム事件の裁判は、一応松本死刑囚の死刑が確定しているとはいえ、未だにその手続を巡って控訴審で争われているというのだから呆れるといいたい。事件からもう14年もたつ。弁護士一家の殺人やサリンによる地下鉄無差別殺人など凶悪な殺人事件を起こしながら、まだ一人も執行されていない。
 精神障害を装ったり、弁護士の引き伸ばし作戦に乗って、これほど明白な事件の『最終的な決着』を見ないのは本当に腹立たしい。
 

前立腺の精密検査

2009-07-30 05:54:18 | Weblog
2009.7.30
 男性は50歳を過ぎたら前立腺の検査を受けたほうがよい、といわれている。前立腺がんになっても自覚症状がないから、気がついたときには手遅れになるからだそうである。
 そういうことは露知らず、2年ほど前から連れ合いの忠告に従って健康診断のときにこの検査を受けるようになった。
 血液を採取して、PSA値を計るのだそうだが、この値が2007年では1.25、2008年では1.01であったものが、今年の検査では一気に6.70まで跳ね上がった。そこで、健康診断の総合判定は『F』即ち要精密検査となってしまったのである。
 やむなく、総合病院の泌尿器科で予約を取って28日(火)に診察を受けた。若い先生であったが、曰く。基準値は4.0以下である。あなたの場合は、上がり方が異常であり、直腸診の結果からも前立腺に腫瘍を含んでいる可能性がある。さらに精密検査をする必要があるがどうされますか、とおっしゃる。
 そして、針で前立腺組織を少量取り、この組織を顕微鏡で検査して、がん細胞があるかないかを診断する、というのだ。
 どうするもこうするもない。何の知識もない者にそう言われて拒否する理由などあろうはずがない。ただ、うなずくだけである。
 検査は、麻酔をした上で12ヵ所から前立腺組織をとって生検をするというものだが、直腸からの出血がある場合は手術加療が必要なこと、感染症などにより、再入院と点滴加療を要する場合があるなどと言われ、2泊3日以上の入院がよいが、1泊2日でもよいので、そうしましょうと言われ、結局8月14日~15日に行うことになってしまった。
 今から16年前に大腸腫瘍が見つかって、S字結腸を切除する手術を行ったことがあるが、今度の検査でもしがんであるなどとなったら、自分の年齢をかんがえると、さてどうするか迷うところである。
 しかし、現状では何の自覚症状もないので、これは検査の誤りではないかとの疑いから離れらないのが正直な気持ちである。
 ここに至っては多少とも前立腺の勉強をしなければならない。

平針地区の里山 生き残れるか

2009-07-29 08:33:52 | Weblog
2009.7.29
 名古屋市天白区の南東部、緑区に接した場所に愛知県警の平針運転免許試験場がある。運転免許を得るためには誰もこの施設の関門を通過しなければならない。だからこの名古屋地域で運転する者は誰もが知っている場所である。
 この試験場のすぐ西隣に、開発に追い込まれながらもかなり広い里山といえる地域が残っている。周辺は戸建住宅や中高層の住宅団地が迫っていて、広いとはいっても上空から眺めれば風前のともし火といった景観である。
 この里山が、元の地主の死去に伴って開発業者に昨年取得され、5㌶のうち3㌶を宅地造成、残り2㌶を私立学校をつくるとして、この4月に名古屋市に開発申請された。
 開発業者にとって不運だったのは、この時点で市長が代わっていたことであった。河村市長は就任早々であったが、この許可を保留して、未だに許可は下りていないという。業者側は業をにやして市を訴える構えも見せているらしい。
 今朝の中日新聞によると、名古屋市はこの里山について、そのままの姿で残すため買い取る方向で検討を始めたと伝えている。
 来年10月に名古屋市で開かれる生物多様性条約第十回締約国会議(COP10)を控え、会議のキーワードとなる『里山』の開発は避けたいという河村市長の意向が働いているという。
 報道によると、里山5㌶の鑑定評価額は22億円で、議会の同意が必要。しかし開発業者は、3㌶は買い取りに応ずるが私立学校建設予定地の2㌶の開発は譲れないとの姿勢という。
 一方で、地元住民らは『平針の里山保全連絡協議会』を結成し、『樹林や果樹園、水田、ため池、湿地を箱庭的に備えた里山の原型』として、5㌶全体の保全を主張している。協議会長の宗宮弘明名大教授は『COP10、少子高齢化の時代に、こんな素晴らしい里山を破壊し、宅地や学校を造るべきだろうか』と訴えているというが、誠にもっともである。
 河村市長でなくても、COP10を誘致した前松原市長でもこんな開発は許可しなかったと思われるし、一緒にCOP10を誘致した神田知事も、河村市長憎しで傍観していては、COP10が泣くというものであろう。
 どこの都市も開発が街の発展とばかりに、貴重な自然が次々と奪われていった反省があるはずである。議会だって、貴重な緑を残す施策に反対しようがない。業者側に立って反対するような議員がいれば、時代が読めないというべきだろう。
 また業者は私立学校を造るというが、そんな学校法人があるとすれば、それは教育者ではなく、儲け主義の守銭奴というべきである。
 名古屋市当局の勇気ある決断を望むばかりである。
 

民主党のマニフェスト

2009-07-28 20:07:51 | Weblog
2009.7.28
 民主党は27日、衆院選のマニフェストを発表、この中で、『五つの約束』を提示した。
 
 経済政策では
 ①中学生以下1人月26,000円の子ども手当て(10年度は半額、11年度から全額支給)
 ②公立高校は実質無償化
 ③農漁業に個別所得保障制度
 ④高速道路は無料化
 ⑤ガソリン税の暫定税率廃止

 言ってみれば、民主党の目玉であろうが、自民党のバラマキに負けず劣らずの人気取り政策に見える。
 国民はどうしても表向きの損得勘定で見てしまう。どうしてこうした政策なのかが吟味されないうちに、おいしい中身だけが浸透してしまう。ある程度の負担は覚悟しているものまで、タダでいいといわれれば受け入れてしまう。
 その最たるものが、高速道路の無料化である。高速道路はその必要性よりも景気対策の一環としてしゃにむに作られてきた経緯がある。その財源は料金であり、道路特定財源である。その特定財源の暫定税率分も廃止というのだから、そのしわよせは全て税金にかかってくる。無駄使いのカットによる財源ばかりで全て解消できるものではない。
 高速道路料金が高すぎることは事実である。だからといって全てタダにしろとまでは言っていないのではないか。先日のヨーロッパ旅行でアウトバーンを走ってきたが、全てタダであった。しかし、建設の歴史や背景が違う。走りやすくなるのはいいが、1000円にしただけで渋滞が生ずるほどだ。環境問題とのかねあいもある。ここまでやると却って財源は大丈夫かという疑念を呼ぶ。高速道路を走らない人は勿論、自動車を運転しない人も多勢いる。ここは、もっとリーズナブルな提案でよかったのではないか。一時的な人気取りの政策は決して長続きしないし、時に破綻する。
 他の政策ももっとじっくり吟味の必要がある。

『ピースあいち・語り手の会』発足

2009-07-27 22:28:00 | Weblog
2009.7.27
 今日午後、ピースあいちで愛知県下での戦争の語り手が集まって、『ピースあいち・語り手の会』が発足した。
 敗戦から長い年月が過ぎ、戦争体験者がだんだん少なくなっていく。従って、戦争体験の伝承は重要な課題である。しかしながら、戦争体験の語りは個々人の熱意に支えれているに過ぎず、このまま放置すれば10年後には途絶えてしまう恐れがある。
 そこでピースあいちでは、愛知県下各地での平和活動などを通じて、戦争体験を語り伝えてこられた方や、これから新たに自分の体験を次の世代に伝えたいと思っている方々に呼びかけたところ、雨模様の悪い天気にもかかわらず、38人もの人々が集まった。
 初めて顔を合わせる人たちが殆んどなので、自己紹介をかねてこの会に参加した思いを語っていただいたが、短時間ながらみんなあふれる思いを吐露していただいた。最年少は68歳、最高齢は89歳であった。
 これからは、これらの人たちがネットワークを組み、語り手としての派遣、講演会、朗読会などの活動、さらにビデオ収録や記録集の発行などによって『語り継ぎ手』の養成を図っていくなどの活動を申し合わせた。
 今日の集まりの参加者は38人であったが、諸々の事情で欠席された方を含めると、会のメンバーは80~90人に達する予定である。
 今後、定期的な会合も行うこととしたが、課題は山積している。

平和百人一首『百のうた千の想い』原画展

2009-07-26 06:55:13 | Weblog
2009.7.26
 昭和23年に新憲法の制定を記念して、全国から短歌を募集するという事業があった。応募総数は23,720首、その中から選ばれた『平和百人一首』が、挿絵を加えて編まれた『百のうた千の想い』という歌集になって蘇えった。
 その歌とともに挿絵の原画展が、7月21日から昨日の25日までピースあいちで開催されていた。
 歌集は長い戦から解き放たれ、ささやかな喜びに浸る庶民の姿、故郷の自然や働く喜び、家族や平和な日本をいとおしむ気持ちがにじんでいて、感動的である。
 僅か5日間の開催で、多くの人に見てもらう機会が少なかったことが惜しまれる。その中からいくつかを紹介する。

 清(すが)しかる朝の窓明け今日もまた 生命(いのち)甲斐ある生活(たつき)祈りぬ  東京 塚野ひろみ

 地の上に永遠(とわ)の平和を祈るかな 戦に病みし命生きつつ  千葉 林房雄

 かへり来ぬ人のいのちの恋いしきに なほ祈らるるいくさなき世を  秋田 高橋園子

 たたかいに死なざりし命還り来て 桜狩りする春に逢ふかも  和歌山 橋爪 啓

 水ぬるむ信濃の川をよぎる汽車 はなやぐ子等の声を盛りゆく  新潟 岡田勇五

 春は花秋はもみじ葉山河の 美(う)ましき国に事なあらせそ  東京 前田依子

 生けるものみな満ち足りて住むという 国を思ひぬ春の日かげに  茨城 酒井芳水

 八千草のみだれて匂う春の野に みなみの涯(はて)に散りし恋恋ふ(こいこう)  三重 波田かづへ




全国知事会が地方消費税引き上げを提言

2009-07-24 07:20:39 | Weblog
2009.7.24
 全国知事会は23日、地方自治体の深刻な財源不足を解消する方策として、消費税5%のうち1%分の地方消費税を引き上げるよう国に要請する提言をまとめたという。
 地方消費税とは、消費税5%のうち1%分を都道府県税として徴収するもので、このうち半額は人口などを基準にさらに市町村に配分されている。年間の税収は約2.5兆円である。
 この提言は、消費税5%のうちの地方の取り分1%を増やせといっているわけではなく、消費税率全体の引き揚げをして地方の取り分を増やして欲しいといっているものである。
 消費税問題は国政の重要問題であるが、知事会は地方の財源不足に消費税の引き上げで対処したいと明言したものである。
 平成21年度の地方財政計画額はおよそ82兆6千億円で、国家予算とほぼ同じ規模といってよい。財源不足額は10兆円を超え、これに対処するため、実質的な赤字公債の発行や交付税の引き上げなどで対処してきた。今や21年度末の地方の借入金残高は197兆円に達し、さらに隠れ借金といえる交付税特別会計での借入金残高も34兆円に達する見込みという。
 こうした状況は、人口の高齢化・少子化に伴う、社会保障費や医療費の増加など義務的な費用の増加もあるが、景気のよい時には巨大な箱物などの公共投資で、無駄な費用を使い、計画的な財政運営をしてこなかったツケが招いたものと断言したい。そうした意味では、国も地方もムダはいっぱいある。
 従って第一義的にはさらなる行政改革が求められることはいうまでもない。
 それにしても国も地方もその財源不足はもはや限界を超えている。消費税というとアレルギー反応を起こして、その引き上げなど誰も言いたがらない。麻生首相が就任早々3年後の引き上げを言ってみたが、野党は勿論、与党内からも煙たがられた。選挙を目前にしては、行革派の議員も口をつぐんでいる。
 しかし、本当は消費税問題はこの国の将来を考えれば避けて通れない問題である。800兆円などという天文学的な財政赤字をかかえて、景気対策ならと定額給付金のようなバラマキや東京に何百億円もするアニメ劇場を作るとか正気とは思えない政策で喜んでいるようでは展望はないし、借金地獄はアリ地獄と化す。
 だから、知事会が世間の批判を覚悟で、5%の中取りでなく、そのパイを増やしてでも地方消費税を増やして欲しいと主張したのは、大いに賛成である。
 勿論、国民の理解を求めるために、都道府県自ら徹底的な行政改革を進めることはいうまでもない。例としてあげている、非常勤の行政委員(教育委員や選管委員、人事委員など)の報酬や外郭団体へ天下った職員の退職金の見直しなどいうまでもない。筆者は前のブログでも書いたが、公務員の天下りを全否定するのではなく、十分に役立つ人材なら年金が出るまでの間は年俸はせいぜい500万円、年金がある人なら100~200万円程度の報酬で、言ってみればボランティアの気持ちで働いてもらうというのなら、国民も納得するのではないかと主張した。
 2000万円を超える報酬や転職ごとに退職金をかせいでいるという天下りの現状を改革できないようでは、行革は絵空事だ。ムダはいっぱいある。天下りのこの程度の改革ができないようでは誤りは永遠に続くと思わざるを得ない。勿論このことは経費削減の象徴として言っているのである。このぐらいのことをして始めて数パーセントの消費税率アップを提案して欲しい。

日本では46年ぶりの皆既日食

2009-07-22 21:56:18 | Weblog
2009・7.22
 日本の陸地では46年ぶりとなる皆既日食が今日、悪石島、屋久島、奄美大島などのトカラ列島や硫黄島などで見られるということで、ここ数か月、日食フィーバーが起こっていた。
 前回は46年前の1963(昭和38)年に、北海道で皆既日食が見られたというが、これだけの年月がたつとまったく記憶がない。むしろもっと前の、筆者が小学生だったころに、ススをつけたガラスや下敷きでで見た記憶がある。太陽が欠けていたので、部分日食であったのだろう。
 それにしても国内で見られる46年ぶりの皆既日食ということで、トカラ列島の、中でも悪石島などは最も長い時間、皆既状態が見られるということで、早くから飛行機も船も宿も埋まってしまっていた。多くはテントに泊まりこんでの観察となった。勿論部分食であれば全国どこでも見られるわけで、名古屋でも食分は79.3%の日食が見られた。
 ところが今日の天候は全国的に未だ梅雨の状態が続いており、名古屋でも曇りで、時々薄日がさすという悪い条件であった。筆者は「ピースあいち」の当番日で、名東区にいたが、薄日の中で、何とか見ることができた。時には雲のお陰で肉眼でも太陽の欠け具合がよく見えた。
 しかし、一番のポイントの悪石島では、曇りどころか強風と大雨に見舞われ、気の毒に押しかけた人たちはさんざんだったらしい。硫黄島や船上で見た人は晴れてよく見えたという。皆既状態の約6分30秒間は全体が暗くなって、神秘的な雰囲気になったという。悪石島もこの暗さは味わえたそうだからそれだけでもよかったかもしれない。
 さて、皆既日食は月が太陽の前を横切って太陽の全部を隠す現象である。太陽は月の約400倍の大きさで、月より約400倍遠くにあるから見かけの大きさはほぼ同じである。従って、太陽と月と地球が一直線に並んだ時に皆既日食になる。
 また金環食というのがあるが、これは楕円状に回っている月が地球から遠くなって、見かけ上小さくなった時に日食が起きると、太陽を隠しきれずまわりがはみだす状態をいうものである。
 皆既日食は地球規模で見れば1年半に一度程度起きており、世界中を追いかけているマニアもいるそうである。日本における次の皆既日食は26年後の2035年9月2日だそうである。しかし金環日食は3年後の2012年5月21日に、東北地方から南の日本国内で見られるという。また2030年6月1日にも金環食はあるが、これは北海道だけでしか見えないらしい。こんな先まで時間も場所もわかるというのだから、素人の我々には不思議としかいいようがない。
 日本での皆既日食は、筆者の世代ではもう見えないが、他の国まで出かければ1年半ごとに見られるというのは可能性があるということで嬉しいような気がする。次はイースター島で見られるというから観光をかねて見に行く人がどっと出てくると思うとそれはそれで気にはなる。
 それにしても雄大な宇宙ショーは夢のようにして終わった。

やっと衆院解散 いよいよ総選挙

2009-07-21 20:09:55 | Weblog
2009.7.21
 衆議院は21日午後解散した。政府は選挙日程を「8月18日公示―30日投開票」と決めた。前回の選挙は2005年9月11日であったので、事実上の任期満了選挙となった。
 4年前、当時の小泉首相による郵政解散が、自民党内での批判派を刺客で追い落とすという劇場型パフォーマンスによって、国民に異常な幻想を巻き起こし、自民党に驚異的な勝利を与えてしまった。この経験は、ちょっとしたムードやメディアの煽りがあれば個人の意図に反して、政治の流れを変えてしまうという体験を再現した。再現とは、戦前の軍国主義への流れであり、ドイツにおけるヒトラーのファシズムへの坂道を駆け下りたことに通ずることである。
 小泉行政改革は単に郵政問題で国民に誇大な幻想を与えただけで、官僚主導は生き残り、何でも民への弊害が格差を生み、拡大させた。引き継いだ安倍、福田両内閣も景気を悪化させるだけで政権を投げ出し、それでも選挙を行うことなく、自公政権は4人目の麻生政権を誕生させた。これらの政権の中で、道路特定財源のめちゃくちゃな使われ方があからさまになり、年金制度もほとんど破綻状態、郵便・簡保資金も郵政改革の名の下に貴重な国民の財産が投げ出された。景気対策といいながら、税金ばかりか赤字公債に頼る補正予算で、人気取りのバラマキをして与党内はばらばらとなって解散時期を逃し、とうとう任期満了に近いところまで来てしまった、というのが経緯である。
 衆議院に二大政党制を予測させた小選挙区制が導入されて今回で5回目の選挙である。しかし今回の選挙ほど政権交代の可能性の高い選挙はない。
 自・民がどれだけ獲得するのか。他の少数政党は二大政党制の下で、どうなっていくのか。興味は尽きない。

ヨーロッパ旅行中の日本の出来事

2009-07-20 11:44:46 | Weblog
2009.7.20
 7月7日から14日まで、8日間の中央ヨーロッパへの旅行のため、当ブログに間があいた。ボランティアとはいえ、たまった仕事を片付けている間にもさらにその空白は広がってしまった。
 身の回り、世間のできごとを日記風に書くというこのブログの趣旨から、とりあえずこの間のできごとを新聞から拾ってみることにする。
7月7日(火)
 ☆ 中国新疆ウイグル自治区の区都ウルムチで5日発生したデモで、140人が死亡、828人が負傷したと同自治区が発表した。死者はさらに増える見込みという。
 また、新華社通信によると、この暴動に関して、西部のカシュガルでも6日夜、デモが波及した。
 さらに、ウルムチでは漢民族側も数万人の抗議デモを起こし、民族間の対立は一層激化した。
7月8日(水)
 ☆ 6月に急逝した米音楽会のスーパースター、マイケル・ジャクソンさんの追悼式が日本時間8日未明、ロサンゼルスで開かれた。 会場には抽選で選ばれた世界中のファン約2万人が集結。
 この模様はベルリンのホテルのテレビでも何度も放映されていた。たまたま、8日午前中のベルリン市内観光で、ブランデンブルグ門へ寄った時、かつて自分の娘をその窓から落とそうとしたことで有名になったマイケルのマンションがあって、ガイドがそのことを当時の報道写真を示しながら一生懸命説明してくれたが、筆者には関心のないことではあった。
 ☆ イタリア中部の都市ラクイラで主要国(G8)首脳会議が8日午後、三日間の日程で開幕した。 しかし、中国の胡錦濤国家主席は新疆ウイグル自治区での暴動を受け、急きょ帰国の途に着いた。
7月9日(木)
 ☆ 乗客106人と運転士が死亡した2005年4月の尼崎JR脱線事故で、神戸地検は8日、業務上過失致死傷罪でJR西日本の山崎正男社長(66)を在宅起訴した。山崎社長は現場が急カーブに付け替えられた1966年当時、常務取締役鉄道本部長で安全対策の最高責任者であった。
7月10日(土)
 ☆ ラクイラサミットは10日午後、議長国イタリアのベルルスコーニ首相が議長総括を発表し閉幕した。
 三日間の議論では、①核不拡散への決意を表明、世界貿易機関(WTO)交渉は来年の合意を目指すと宣言した。②温室効果ガスの排出削減では、主要国と新興国の溝が埋まらず、G8が意図した2050年までに『世界全体で50%削減』する具体的な数値目標は合意できなかった。
 10日の拡大会合で麻生首相は、アフリカへの食料・農業支援で日本は10年度からの三年間に30億ドル以上を拠出することを約束した。
 また今回のサミットは、核軍縮・不拡散に関する首脳声明で『核兵器のない世界』をつくることを約束、オバマ大統領は核安全保障サミットを来年三月に米国で開催すると表明した。
 このサミットの状況はプラハ、ウイーンのホテルでのテレビでも見られた。テレビの画面は8人の首脳がくつろいでテレビの撮影に応ずる時であるが、麻生首相の影のなんと薄いことか。アップで映ることはまずなく、たまに全体で映っても端っこで探すのに苦労した。アメリカの尻馬に乗って日本の存在感を示せない姿にヨーロッパのメディアは興味を示さないのであろう。経済大国で、各種の支援はしっかりさせられているにもかかわらずである。
7月13日(月)
 ☆ 東京都議選民主第一党、自民惨敗 与党過半数割れ
  東京都議会議員選挙は12日、投開票が行われた。党派別当選者は次の通り。  民主54(+20) 自民38(-10) 公明23(+1) 共産8(-5) ネット2(-2) 社民0(0) 諸派0(-1) 無所属2(-1)
 ☆奈良市長選も12日、投開票され、民主推薦の仲川げん氏(33)が自公推薦の元市長鍵田忠兵衛氏(51)らを破り、初当選した。民主党は県庁所在市地で名古屋、さいたま、千葉各市長選に続き四連勝。
 ☆ 衆院選8月30日 7月21日にも解散か
   麻生首相は13日、衆院解散、総選挙について、21日にも解散、8月18日公示、30日投開票の日程を決断した。首相は細田自民党幹事長や太田公明党代表と相次いで会談し、この日程について与党側も受け入れた。
 ☆ 『脳死は人の死』改正移植法成立。
   改正臓器移植法が13日午後の参院本会議で可決、成立した。年齢制限も撤廃された。投票結果は賛成138票、反対82票だった。施行は1年後である。
 この問題については、当ブログでも5月29日、30日に書いたが、このようにあっけなく改正案が通ってしまったことは誠に残念である。

7月17日(金)
 ☆ 北海道大雪山系トムラウシ山(2141メートル)登山で、19人が下山できなくなり17日朝、このうち8人の死亡が確認された。他の単独登山者の死も合わせて死者は10人となった。
 道警はツアーを主催したアミューズトラベルの社長から任意で事情調査を開始した。安全管理に問題がなかったかなど、業務上過失致死容疑で調べるという。

 これらの出来事については、その後の進展によってはあらためて記すことがあろう。とりあえずの記憶メモである。