2011.9.29(木)
那覇発羽田行きの全日空機が今月9月6日夜、浜松市沖の太平洋上空を飛行中に急降下し、客室乗務員2人が軽傷を負うという事故があった。その事故の中身が、機体が一時左に大幅に傾き、ほぼ裏返しの状態となってらせん状に約1900メートル降下していたことが28日になって初めて、運輸安全委員会の調査で明らかになった。乗客112人にけがはなかったが、6人が体調不良を訴えていたという。
運輸安全委がフライトレコーダーを回収して解析したところによると、6日午後10時50分ごろ、トイレのため席を外していた機長がコックピットの戻ってきた際、副操縦士がドアの解錠スイッチと間違えて、尾翼にある左右の方向舵を調節するスイッチを操作した。機体は右に傾いた後、左側に最大131.7度傾斜し同時に機首も左に35度下向きとなった。
約1万2500メートル上空を飛行中だった機体はらせん状に大きく旋回しながら約30秒間にわたり約1900メートル急降下。右側の主翼が上になり、機体は自らの重力を支えられず、ほぼ裏返しになったというものである。
この際、機内では最大で地上の2.68倍の重力がかかっており、最高速度は国の規制値(0.82)を超えるマッハ0.828に達した。
裏返しになっても乗客にけががなかったのは、重力で体がシートに押さえつけられたことが幸いしたこと、ジェットコースターと同じ原理で遠心力がかかった状態になったことが幸いしたのではないかと運輸安全委の後藤委員長は話している。
この事故に対して、元全日空機の機長は「30秒間で2000メートル近い降下は通常あり得ない。機体にかかった圧力は損壊ギリギリだったのではないか」と指摘。さらに「静岡付近は日本の空のメーンロード。時間帯によっては他の航空機と衝突する危険もあり、軽傷2人の被害ですんだのは奇蹟だ。スイッチの誤操作はあり得ないミスだが、単純なだけに再発防止は難しい。確認を徹底するしかない」と言っている(以上、毎日、産経新聞の記事による)。
すべて機械化、自動化、コンピューター化されていても、それを操るのは人間であることの恐ろしさを再認識させられた事故である。
那覇発羽田行きの全日空機が今月9月6日夜、浜松市沖の太平洋上空を飛行中に急降下し、客室乗務員2人が軽傷を負うという事故があった。その事故の中身が、機体が一時左に大幅に傾き、ほぼ裏返しの状態となってらせん状に約1900メートル降下していたことが28日になって初めて、運輸安全委員会の調査で明らかになった。乗客112人にけがはなかったが、6人が体調不良を訴えていたという。
運輸安全委がフライトレコーダーを回収して解析したところによると、6日午後10時50分ごろ、トイレのため席を外していた機長がコックピットの戻ってきた際、副操縦士がドアの解錠スイッチと間違えて、尾翼にある左右の方向舵を調節するスイッチを操作した。機体は右に傾いた後、左側に最大131.7度傾斜し同時に機首も左に35度下向きとなった。
約1万2500メートル上空を飛行中だった機体はらせん状に大きく旋回しながら約30秒間にわたり約1900メートル急降下。右側の主翼が上になり、機体は自らの重力を支えられず、ほぼ裏返しになったというものである。
この際、機内では最大で地上の2.68倍の重力がかかっており、最高速度は国の規制値(0.82)を超えるマッハ0.828に達した。
裏返しになっても乗客にけががなかったのは、重力で体がシートに押さえつけられたことが幸いしたこと、ジェットコースターと同じ原理で遠心力がかかった状態になったことが幸いしたのではないかと運輸安全委の後藤委員長は話している。
この事故に対して、元全日空機の機長は「30秒間で2000メートル近い降下は通常あり得ない。機体にかかった圧力は損壊ギリギリだったのではないか」と指摘。さらに「静岡付近は日本の空のメーンロード。時間帯によっては他の航空機と衝突する危険もあり、軽傷2人の被害ですんだのは奇蹟だ。スイッチの誤操作はあり得ないミスだが、単純なだけに再発防止は難しい。確認を徹底するしかない」と言っている(以上、毎日、産経新聞の記事による)。
すべて機械化、自動化、コンピューター化されていても、それを操るのは人間であることの恐ろしさを再認識させられた事故である。